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■「私のお店」オーナーインタビュー


松橋 恵理さん(zakka&cafe シャムア)

松橋 恵理さん (zakka&cafe SHAMUA(シャムア) 店主)
小学生の頃に漫画で読んだファッションデザイナーに憧れて、夢を叶えるため、大阪モード学園服飾デザイン科に入学。卒業後、アパレル会社に就職して、洋服のパタンナーを経て、デザイナーとなる。「30歳までには独立する」という目標を実現し、1996年に大阪・北堀江で雑貨とカフェのお店『SHAMUA』をオープン。後に、1階上のフロアにギャラリースペースもオープンした。

zakka&cafe SHAMUA(シャムア)
大阪市西区北堀江1-6-4 欧州館3F
TEL:06-6538-9860
営業時間:12:00~20:00
定休日:水曜日
http://shamua1996.shop-pro.jp/

 
お仕事内容を教えてください。
フランス雑貨と手作り雑貨、カフェ、ギャラリーのお店をしています。カフェでは、フランス語やデッサン、珈琲教室、手作りワークショップなども開催。お店を営む中で、ものづくり作家さんのつながりもありましたから、応援したいと、ギャラリースペースを運営しています。
以前はアパレル会社で洋服デザインのお仕事をされていたそうですが、なぜ雑貨とカフェのお店にしたのですか?
「30歳までには独立する」と決めていましたから、それまでに実現できるカタチを選びました。変わっているんですけど・・・子どもの頃に、独立する年齢を決めていたんです。私は5人兄弟姉妹で、母親を手伝って弟や妹の世話をしてきましたから、家庭の状況などを目の当たりにして「長女だから自分の力で生きていかなくてはいけない」という気持ちが強かったんだと思います。

中学生の時に、授業で漢文『論語』で『三十にして立つ』という言葉を知ってからは「昔の人もこう言っているから、20代のうちに頑張って独立したいなあ」と。スポーツ少女だったからでしょうか。「一度心に決めたことは実現する!」精神で、29歳で今のお店をオープンしました。

もちろん、ファッションデザイナーでの独立も考えましたが、当時、その分野で独立するにはとてつもない資金が必要で、お金持ちじゃないと無理だと思ったんです。そこで、洋服をデザインする時、洋服を身につける人物像を含めて、雑貨や音楽、食事など生活スタイル・背景などを考えながらしていたので、そういった一つひとつのものを集めたお店をつくってはどうかと考え、今のお店のスタイルになりました。
なぜフランス雑貨だったのですか?松橋さんにとってのフランスの魅力とは?
ファッションデザインの専門学校で、洋服の歴史を学ぶ中で「フランス発祥」のものが多かったんです。「フランスって、どんな国だろう?」と、フランスの音楽を聴いたり、映画を観たりするうち、すごく好きになりました。卒業旅行で、はじめてフランスへ。

映画で観ていた街の風景が広がっていました。モノクロ映画時代の街並みが、現在でもほとんど変わっていない。たとえば、チェーン店ではなく、手袋屋さんなど小さな個人商店がいっぱいあります。洋服店なのに、看板は食肉店というところも。新たにぎらぎらと飾り立てるのではなく、すでにあるものを活かしていて、すごくかっこいいと思いました。建物や風景を大切にするからこそ、できることです。

「一つのものをずっと好きでいて大切にする」という価値観を感じて、いいなあと思いました。そんなフランスの人たちの価値観を、フランス雑貨を通して伝えたい。一つのものを大切にすることで心が豊かになると思うから。
「一つのものを大切にすることで心が豊かになる」とは?
量産品を安いからと言って買ったとしても、その分だけ扱いも雑になると思うんです。でも、1点物だとしたら、どうでしょう。古いものや手作りのものは1点物です。値段もそれなりにしますが、その分「大切にしよう」と思えるのではないでしょうか。一つのものを大切にする心が芽生えると思うんです。

フランスへ買い付けに行って、お店や蚤の市で量産品ではないものを見つけて置いています。手作りのものはもちろん、このカフェオレボールは昔に作られたもので、一つひとつ手作業だから、同じように見えても、文字が一つずつずれているんです。そういうものが私は大好き! お客様にも大切にしていただけるように「どんなところで見つけたか」など、そのものにまつわるお話もしています。
お仕事をされる中で、いつも心にある「想い」は何ですか?
「変わらないこと」です。私がお店を始めた20年ほど前は、日本はまだまだ消費社会という感じでした。お店が出来ては潰れ、出来ては潰れの繰り返し。お店は存続しても、以前はナチュラルテイストだったのに、流行が変われば、それに合わせてガラっと変わるなど、ころころ変わるお店もあって、私にとってちょっと違和感がありました。

私は同じ雰囲気を守り続けている、変わらないからこそ、いつ行っても安心できる、そんなお店が好きだから。フランスがまさにそうなんです。28年前から買い付けなどで行っていますが、いつ行っても変わらない街、いつも変わらず迎えてくれるという安心感があるから。私も、そんなお店にしたいなあと思ったんです。

変わらないでいるために、常に平常心で物事に流されないように。時代や世間の流れは無視できませんが、それを遠目に捉えながらも、変わらないものが好きだから、変わらないでいることを選んでいます。そこに共感してくれる人たちがいるから、なおさら、裏切らないように信頼に応えたいとも思うんです。
これまでにどんな「壁」または「悩み」を経験されましたか?
3年前に出産して、お店をやりながら育てられるか不安はありました。お店をやっている友人や知人の多くは、妊娠・出産をきっかけに辞めてしまっていたから。私がこの壁を乗り越えることで、これから妊娠・出産をする友人や知人に、お店をしながら子育てできることを証明したいと思ったんです。

出産後、2週間だけお休みして、あとは子どもをお店に連れてきて育てながら、営業日時も変えずにやってみました。「子どものことが気になる」「子どもの機嫌が悪くて泣きやまない時、お客様に迷惑をかけていないか」「子どもが好きではないお客様もいるだろうから、気を悪くされていないか」などあれこれ考えて精神的にしんどくなったこともありましたが、なんとか今日まで。そんな私の姿を見て、「出産しても、お店を続けてみよう!」とトライしてくれる友人もいて、よかったなと思います。

やってみたら、頭で考えるよりも、臨機応変にこなせるところがあります。お店の場合、営業日時を変更するなど、できる範囲でやれる方向を考えていけるから。「あきらめないで」というのが一番。あきらめたら、そこで終わってしまいます。
近い未来、お仕事で実現したいことは何ですか?
洋服をつくる仕事もしていきたいです。先日、常連のお客さんの娘さんがご結婚されるということで、ウエディングドレスをご依頼いただきました。これまでも時々洋服を作っていたのですが、今回はシンプルなドレスのオーダー。かなりの力量を問われるお仕事だと思いました。洋服のデザインを本職にしていた時から20年ほどのブランクがありますから、「私にできるだろうか」と不安がありましたが、ちゃんと覚えているものですね。無事に仕上げることができ、靴やベールも職人の友人にお願いして、トータルでコーディネートさせていただきました。お客さんにも喜んでいただけたんです。

お店を始めた当初は、自分が接客をするので、自分で作った洋服を「いいでしょう」と言いづらいし、恥ずかしいと思って、お店に置かなかったんですが、今後は定期的にご依頼を受けて洋服を作る仕事をやっていきたいと思っています。
ありがとうございました。
(取材:2015年11月) 
取材:小森利絵
ライター/HP:『えんを描く』
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。


 

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