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■関西ウーマンインタビュー(クリエイター編)


長岡 絵美さん(アクセサリー作家)

長岡 絵美さん(アクセサリー作家 スーベニールとして活動中)
2004年4月から制作を開始。 コンセプトは「素材を楽しむアクセサリー」。 樹脂特有の丈夫で軽い素材を生かしたオブジェ風のボリュームネックレスや、素材を重ねコラージュ感を出したデザインを展開。 年に一度訪れる、ニューヨークのアンティークマーケットで出会った素材を中心に使い、常にニューヨークを身近に感じられるオリジナリティに溢れたデザインでファンを虜にしている。 年間に数多くの出店を全国で行い、その都度たくさんのファンが作品を求めに集まるほど。関西発の最も注目したい作家の一人。
HP http://air.ap.teacup.com/souvenir 
昔、ショーケースをつま先立ちで覗いた時、
あまりにキラキラしていて、息をのんだのを今でも覚えている。 それは今も変らない。
カラフルで夢の塊のようなビーズから、
鈍く重く輝く宝石まで。

見た人の瞳がパッと輝くようなモノを作る人は、どんな人なのだろう。
そんな疑問からアクセサリー作家のスーベニールこと長岡絵美さんを訪ねた。
 
直径7センチのニューヨーク!
~スーベニールの届けたいもの~
休暇で訪れた運命の地
待ち合わせの場所に、真冬の風さえも清々しいと感じてしまうような、
凛とした美しい人が来た。

すっきりとしたセンスの良い服に、よく通る声。
スーベニールの長岡絵美さん。

年齢以上の煌めきがあり、どこかで会ったことがあるような、
少し話すとフワリとした空気に包まれる。

何かがギッシリと詰まっている魅力が滲む。
まるで彼女の作品そのもの。

それが第一印象だった。
スーベニールの活動は、10年を迎える。
絵美さんは10年前、初めてニューヨークを訪れた。
それはまさに運命。

なぜニューヨークだったのか。

さまざまな人種が集まり、
世界の経済を動かし、
光も影もある大都市。
そこには人々を引き付ける刺激があるに違いない!
私が訪れるべき場所は、ニューヨーク!

当時の絵美さんは、会社員だった。
ニューヨークで1週間の休暇を過ごす。
ただ、それだけの目的だった。
1週間、マンハッタンを歩き続けた。
歩みは見えない糸を辿るごとく、前へ前へ。

やはり運命だった。
この初訪問があったから、
10年経った今、
彼女は全国にファンがいる作家となったのだから。

運命は1週間のうちに何度もやってきた。
滞在中、偶然にも週末開催しているアンティークマーケットに立ち寄ったこと。
そこには今の作品のルーツとなる「古い小さなものたち」がそこかしこで売っていたこと。

呼吸の数だけ、この街が好きになる。
何かを見つけるたびに、
胸の奥から鼓動が聞こえて、
夢中でマーケットを巡る。

鍵、チケット、地図、切手、
きらきらビーズ、ペンダントトップ、
ピアスにチェーン、
小指ほどの自由の女神。
もともと何だったかも分からない魅力的なものたち。
雑多な街を歩き回り、
雑多なものたちを手に取るうちに、
強烈に何かを作りたいと思った。

この小さなものたちを、
なにか別のモノに生まれ変わらせたい。

でも、今のスーベニール作品となるのは、
初ニューヨーク訪問から、もう少し先のこと。
はじめは帰国後に針金で加工したり、シンプルにくっつけてみたり。

何かが違う。
もっと、もっと、この一つ一つが
「ニューヨークの香りがする何か」になるはず。

そして運命はまたやってくる。

建築資材の樹脂との出逢い。
それは、もう、運命が巡ってきたとしか言いようがない。
透明で、トロリと柔らかく、固まると強力な硬度を保ち、軽い。
着色ができて、水あめのように優しく美味しそう。
そのトロトロの素材に「ニューヨーク」をいっぱい詰め込んだ。

キラキラや古い素敵なもの、
これからの道しるべ、
通し番号が入ったチケットも。

絵美さんの作品は、丸ごとニューヨークだ。
昔から作ることが好きだった。
絵を描いたり、紙を切ったり、文字を書いたり。
創作活動は、絵美さんにとって最高に楽しい一人遊びだ。

子どものころは図工が好きで、
家では広告や雑誌を切り抜いてコラージュを作った。
学生時代の美術部では、
指先で色を重ねて絵を描くことにハマった。

創作活動は、絵美さんのライフワークだ。
「作ること」に拘る大きな要素として、母の背中がある。

ニットデザイナーのお母さん。
心を研ぎ澄まして、製図のマス目を埋めてゆく。
ゼロから何かを生み出せる創作力を、幼い頃から自然と見てきた。

お父さんは絵美さんが10代の頃、他界した。
それは突然の出来事で、絵美さんが高校生、弟は中学生だった。
お母さんは子供二人を育ててきた。
仕事をこなし、子ども達を進学させ、自身の社会的立場も確立させた。
その背中を見て、絵美さんは人生を歩んできた。

ゼロから生み出せるということは、なにかを守れる強さを手に入れることができる。
誰かに守られるのではなく、守ることができる。

スーベニールは梅田の歩道橋で作品を販売することから始まった。
作品を置いてもらえるよう、雑貨屋やカフェに飛び込み営業に行ったこともある。

母の背中に教わったことは、
「自分で考え、自分で行動する」ということ。
10年、スーベニールとして制作に没頭して、
只々、前を向いて、全力で進んできた。

10年、ふと歩む速度を落として、周りを見たら、
たくさんの人たちが支えてくれていた。

10年前、家族が見守っていてくれただけのスタートが、
10年後、全国に作品を手に取ってくれるお客さまがいる。
 
作品を頼りに「スーベニール」を訪ねてくれる人がいる。
催事の先々で「会いたかった」と言ってくれる人がいる。
自分の作品を「待ってました」と喜んでくれる人がいる。

なんて幸せなんだろう。
なんという満足感なんだろう。
今まで必死に前だけを向いて、
脇目も振らず、
どうしたいか、
どうなりたいか、
どうやって生きていくかを考えてきた。

10年。
ひたすら走ってきたことに後悔はない。
それもひとつの財産。
そして一生ものの経験だから。

今までは
「人生は自分のためにある。
だから悔いなく自分の道を生きる」
そう思っていた。

歩みを緩めた今
「誰かを喜ばせるために生きるのも、いいかもしれない」
そう思える余裕ができた。

スーベニールを応援してくれた人たちに、
還元したい。

我武者羅な時代を終えたのかもしれない。
改めて作品を見てみる。

作る時は、無心だ。
自分の感性に、自身をゆだねて、真っ白な心で作品に向かう。
絵美さんが手に取るものは、絵美さんの心の中にあるもの。

透明感のある樹脂の中に、
チケット、ニューヨークの古い地図、鍵やビーズ。
時には自由の女神や、ミニチュアのワインボトル、
マニキュア、チェーン、マッチ、ボタン、古時計。
スーベニールの作品は、
例えるなら、
運命の扉を探す冒険に出る、準備。
勇気と希望と、夢と運をギュッと詰めこんで。
手のひらで握り締めたら、後は一歩を踏み出すだけ。

絵美さんは感謝の気持ちを「何かで還元したい」と
漠然とした思いを口にした。

でも彼女が思っている感謝は、
作品の中に「一歩を踏み出す勇気」として、既に入っている。

だからこそ全国20店舗以上で取扱いがあり、
東急ハンズをはじめとして、百貨店、アートイベントでの出展も数々の声がかかるのだ。
催事のブースには、各地からスーベニールを愛するお客さまが訪れる。
加えて過去4回、ニューヨークで出展した経験も。

彼女の作品を手に入れて、
一歩、冒険へ踏み出してみよう。

きっと自由で、雑多で、キラキラ輝く時間が始まるから!

東急ハンズ梅田店にて。3年前の梅田店オープンからスーベニールのイベントを度々開催している
【作品は大型のトップで2500円or3500円/リング1000円など(全て税別)】


 
四十宮麻美 (よそみや あさみ) ≪ライター≫
1979年生まれ。20代で突然勤め先を退職しフリーランスと名乗りはじめた結果、気がつけばライターに。取材執筆を中心とし、緊張感のなさと相手の懐にグイグイ入りこむ厚かましさで、上辺だけではない踏み込んだ取材を得意とする。

外部スタッフとしてフリーペーパーの編集に約4年間たずさわり、関西と東海地方を中心とした高齢者施設の取材訪問数は400件以上。他にも情報サイト、情報誌の執筆や外部広報なども手がける。


愛するものは冬のお布団と夏のかき氷。人生に必要なものは、白飯&明太子、整体、温泉。自慢は10時間以上寝続けられること。
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私も冒険の準備を手に入れました♪
心の準備は完璧です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 


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