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■関西ウーマンインタビュー(アーティスト)


山野 有可さん(法村友井バレエ団ダンサー)

 
山野 有可さん (法村友井バレエ団ダンサー)
[都島教室] 〒534-0021 大阪市都島区都島本通3-18-4 サニータウンニッシン314号
お問合せ:06-6771-6475(本部教室) レッスン日:木曜日/16時半~各3クラス
[名谷教室] 〒654-0154 兵庫県神戸市須磨中落合3-1-10 LUCCA名谷
お問合せ:078-797-7471 レッスン日:水曜日/16時~各2クラス
バレエを習い始めたのはいつですか?
幼稚園の頃、お友達が習っていたので、母に行ってみる?と言われたのがスタートです。厳しい先生だったので、すごく怖くて、いつもお教室に行く前にお腹が痛くなるんですが、レッスンになると忘れてしまって、楽しかったのを覚えています。
バレエが楽しいと思ったのはどんなところ?
バレエの舞台に出ると違う自分になれる、そんな自分を見ることが楽しいです。それと、舞台からお客様を見るときに気持ち良さでしょうか。初舞台は覚えていないのですが、小学校くらいからそう思うようになりましたね。
バレリーナになりたいと思ったのはいつですか?
小学校5年生くらいです。それまではただ踊ることが好きなだけでしたが、ある時、私の大好きな先生が妊娠されたんです。先生はお腹が大きくなっても、ジャンプしたり回ったり、いつもと変わらず私たちに指導をしてくださって、子どもながらに、大丈夫かなと思いながら見ていました。

その後、産休から戻ってこられて、舞台で踊る先生が、ものすごく素敵だったんです。「私も先生みたいな、こんな素敵な舞台人になりたい!」と思いました。それまでも、その先生の踊りは大好きでいつも見ていましたが、その時の先生の踊りは、何かわからないけれど、心に打たれるものがありました。

私たちは普段、先生の練習を見る機会は無いのですが、ある時たまたま、その先生が練習されているところを見たんです。自分に入り込んで踊っている姿がとても印象的で、話しかけちゃいけない、という気迫すら感じました。バレリーナとしてだけでなく、女性としてすごいと思いました。
バレエは芸術ですが、その練習はまるでアスリートのようですね。
バレエは優雅に見えて実は体力勝負です。いつも自分が練習していても、「みんなもっと練習しているんだろうな。もっと上手くならないといけない」と常に考えています。練習して少しでも自分を高めていかないといけないので、今日はここを直してみようとか、目標を持ってやっています。団長や先輩に練習を見ていただいて、昨日より少し良くなったと言われると、やっぱり嬉しくなります。
これまで、バレエに関して悩まれたことは?
バレエは股関節が開いているほうが、美しい踊りになるのですが、私はもともと固いほうだったので、それが悩みの一つでした。

本当ならもう少し早めに気付かないといけないのですが、私はバレエ団に入る前、18歳くらいの時に気がついたんです。4歳から何も考えずに、ただ楽しいだけでやってきて、気付いた時は、「ああ、あかんわ」と(笑)そのためにうまく踊れなかったりすると、すごく悩みました。

バレエは顔や手、胸の使い方で表現するのですが、表現のしかたは人によって違うんですね。先生や先輩が横で見ながら、欠点を活かした見せ方を教えて頂いて、またさらに目標ができたと、苦手意識を変えていきました。
今、2つの支部教室で教えておられます。
うちのバレエ団は50くらいの支部教室がありますが、その中の2つ、神戸と都島のお教室で教えています。自分の教室を持ったのは5年前ですが、その前は助手として、教えている先生の横で勉強させてもらっていましたから、アシスタントを含めると今年で8年目です。都島の教室は大人のクラスがあって、20代の女の子から、40代の生徒のお母さんまでおられますが、中には50代の男性も来られてます。今男性も増えているんですよ。
小さい子って普段は元気がいいけど、舞台になるとだめな子もいますね。
いつも元気なのに、出番になると、「なんか無理」と言って舞台裏に入ってくる子はいます。周りは「えーっ、なんで入ってきたん!?」ってなるんですけど(笑)でも、自分の中で考えるのか、何か学ぶのか、次はちゃんと出られる子もいます。

ある女の子の場合、幼稚園の発表会でも舞台に上がれないし、イヤになったり、熱が出たりしていましたが、バレエの発表会で、「今度は頑張るねん」と言って、最後まで踊れたことがありました。その時はお母さん、泣いて喜んでいましたね。始めてちゃんと踊れたって。

バレエの舞台だけなくて、これから教室で作文を読むだけでも、人前の場に立つことってたくさんありますから、度胸がつくことって必要だと思います。私もバレエを習い出してできるようになりましたから。
教える立場になられて、どんなジレンマがありますか?
中学生くらいの女の子が難しいですね。この先、プロとしてバレエの道に行くのか、普通に就職するのか、早い子だと決めている子もいますが、思春期で悩む時期でもあるし、気分もすごく違う。「なんか、できへんし」とふさぐこともたまにあります。

私が中学生の頃、どうだったか母に聞いても、「別にいつも通り何も考えてなかった」と言いますし、あまり反抗期も無かったので、どうしていいかわからないときがあります。素質はあってもやる気が出ない子の場合、怒ってもいけないので、常に様子を見ながら教えています。
バレエは栄養管理も必要ですし、生活面や精神面の指導も必要なんですね。
私の先生は、普段の悩みにもすごく相談にのってくれていましたし、礼儀やマナーもバレエで教わりました。今頑張っている未来のバレリーナには諦めずに頑張ってほしいので、私が憧れた先生のように、素敵な指導者になりたいと、自分に言い聞かせています。
今後の夢は?
小さい子って舞台を見たあと、よくロビーで踊っているのを見ますよね。楽しくて、つい真似して踊ってしまいたくなるんだと思うんです。

大人でもすてきな舞台を見ると、きっと同じような気分になれる。大人だからロビーでは踊らないですけど(笑)自分も舞台に入り込めるような気持ちになって、踊りたくなるような気分で帰っていただける。そんな舞台人になりたいです。
ありがとうございました。
取材協力:
法村友井バレエ団
バレエ学校 大阪スタジオ
大阪市天王寺区大道2-5-9 http://www.homuratomoi.com
(取材:2015年1月 関西ウーマン編集部) 
 

 

 

 


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