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■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)


Vol.34 楽しいソカロ、の巻

Vol.34 楽しいソカロ、の巻

オラー、こんにちは。あみりょうこです。あたたかい日が増えてきました。春がきたな、というのを日ごとに感じています。

私事ですが、日本に帰ってきて1年が経ちました。帰ってきたころからコロナのことが騒がれはじめていたので、コロナとともに1年を過ごしたことになります。

外出自粛やマスクの生活で、「帰ったらあそこを訪れて、○○さんに会いに行って~」などという帰国前に抱いていた希望は、いまだに先延ばしになっているので歯がゆい気持ちもありますが、健康に過ごせていることはありがたいことです。

日本で1年をぶっ通しで過ごしたのはとても久しぶりで、コロナ関係なく季節が回っていくのを見る中で、つくづく四季があるってすばらしい!と季節の変化を楽しんでいます。

そして、季節はまた春になりました。

梅が力強く咲いているのを見て、うわ~、梅!こんなにかっこよかったのか、と驚いたり、冬の間あんなにさみしそうに見えていた桜の木の枝が、最近は「今、絶賛準備中!」とばかりに幹や枝の中からエネルギーが漏れ出しているように見えたりしています。

もう少ししたら、そのエネルギーが一気に爆発して花が一斉に咲き乱れるんだろうなあと予感させられるような、そわそわした枝ぶりです。

さて、今月はコラムに何を書かせてもらおうかな、とgoogle photosに「3月」と入れてみました。それだけで、3月に撮影された写真だけが表示されるなんて、全くすごい世の中になったものですね。

見ていると、「ソカロ」周辺の写真がたくさん出てきました。おそらく、帰国を目前に、街の様子を写真に収めたくて撮ったのでしょう。

(キオスクの様子。オアハカのものではありません)
ソカロは、メヒコの町にはどこにでもある「その街の中心にある広場」です。教会や、市庁舎、キオスクと呼ばれる円形で屋根がある小さな建物(音楽の演奏を行われたり、ただただ座って休憩したりするのに使われている印象です。)があったりします。
オアハカのソカロは、木々やベンチがたくさん置いてあって、まわりはぐるりとレストランに囲まれています。歩き疲れたりしたら、アイスクリームを買ってベンチに座って休憩しながら人の流れを眺めたりしていたものです。

路上でモノを売っている人もたくさんいます。移動しながらの人もいれば、その場で店開きしている人もいます。

オアハカに来た当初は風船売りの多さに驚いていました。いわゆる、ゴム風船を口で膨らませたやつではなく、何らかのキャラクターなどの形をしていてぷかぷか宙に浮く憧れの風船です。

そのまま浮かんで飛んで行ってしまうんではないかというくらいたくさんの量の風船をひきつれた風船売りの人が1人ではなく何人も練り歩いたり、店開きをしたりしているのです。
はやりのキャラクターがたくさんいるときもあれば、バレンタインデーが近いとやたらハートやアモール(愛)を全面に押し出したものなど、これもある種の季節感の感じ方なのかもしれませんが、風船を買ってもらってうれしそうにしている子供などを見るとやはりほのぼのとします。
あと日本であまり見かけたことがないのが、写真の中で無数に見える長細いビニール袋の風船。これは口で膨らませるので浮かないタイプで、ではどうやって楽しむかというと、

「一心不乱にとにかく投げる」

のです。自分の身長よりもはるかに大きな風船を、相手に向かって高く、まっすぐ投げるのです。キャッチボールならぬ、キャッチ風船、といったところでしょうか。
文字だけで読んだら、なんだその遊びは?!と思うかもしれませんが、これがめちゃくちゃ楽しそうなのです。

みんなキャッキャと放り投げては、たまには風に流されてあらぬ方向に飛んで行ってしまってそれをまた必死で追いかけたり、ビニール袋を膨らませただけでこんなに楽しめるなんて平和な世の中です。
コロナの今では考えられないのですが、よく音楽や踊りのステージなども開催されていました。ステージ上でバンドが演奏するだけではなく、オーディエンスの人たちも音楽に合わせて踊っていて、おおお、メヒコだなぁ~!という感じです。

みんな踊るのがうまいです。結構高齢のおじいちゃんやおばあちゃんも踊っていました。ピクリとも笑みを浮かべずに真顔でステップを刻んでいるおばあちゃんとかもたまに見かけたな、というシュールな風景をなぜか今思い出しました。
この光景はソカロの周りにあるカフェでお茶をしたときに見える風景です。いろんな音が聞こえて人々が行きかうので騒がしいのかと思いきや、緑がたくさんあってゆっくりと笑ながら歩いている人たちの光景なので、とても平和的でリラックスできます。

コロナの今はいったいどうなっているのかわからないのですが、こういう場所が日本では見当たらないなぁと感じます。

公園と言ったら、たいだいは子供が遊ぶための公園なので、大人がベンチに座っていたら怪しい感じがするし、そもそも住宅街の中にある公園なんてサイズも知れているので、木が生い茂りベンチで休む、なんていう場所ではないので比較したところで悲しくなるばかりです。

メヒコに住んでいるときは、ソカロは身近にあるものだからそんなに特別に感じていませんでしたが、ちょっと外の風に吹かれながらぼんやり座りたくなるときにそういう場所があったというのはものすごくありがたいな、と感じます。

日本で町を歩いていて、少し座りたいな、立ち止まりたいな、と思っても腰を下ろすところはなかなか見つかりません。結局、どこかのお店に入ってコーヒーでも一杯飲んでやっと「ふう~」と息がつけるといったところです。

そう思うと、何の目的もなく、ただ座ったりぼんやりすることが許されたあのソカロという空間はなんと素晴らしい場所だったのでしょう。

近くでしみじみ素晴らしさを感じるものを見つけたり、遠くに離れてしみじみよさをかみしめるものがあったりと、違う国や文化圏に暮らしたことは本当に自分の中で大きな財産になっています。

おかげで知らないことを自分の目と肌で知ることができたし、「知ってるわ!」と思っていた自分の国を、改めて外から来た目でもう一度ある意味新鮮に見ることができているのですから。
また自由にいろんなところを訪れられる日々が戻りますように、と切実に願った帰国一周年でした。なんか、このしみじみした心境になるのは、同じところばかりにいるからそうなってくるのかな、とも感じています。春ですし、気持ちも体も外に出ていきたいものですね。

それでは、Hasta luego!
*写真はすべて昨年度以前のものです。
works
【今月の作品】
3月8日は世界女性デーでしたね。

昨年たまたまだったのですが世界女性デーのマーチにオアハカで参加しものすごいパワーを感じました。海外で外国人として暮らしていたからなのか、外国の友人を見ているからなのかわかりませんが、ジェンダーや人権について向き合ったり考えたりする機会が多くあったように思います。

ジェンダーの問題、わかっているようでわかっていないなぁ、と感じます。なのでまずは、動画を見たり本を読んで知り学ぶところから。伝えられるほどはまだわからないので、自分の感じたことを絵に込めました。
profile
あみ りょうこ
1982年大阪生まれ、兵庫育ち。メキシコのオアハカ州での暮らしを経て、2020年から日本に。 ものつくりが好きで、オアハカで版画に出会い制作を続けている。
HP:http://mexicot.wordpress.com
instagram:ninjacco

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