HOME ■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ) Vol.10 チョコレート天国オアハカの巻 前のページへ戻る

■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)


Vol.10 チョコレート天国オアハカの巻

Vol.10 チョコレート天国オアハカの巻

日本では一年で一番寒い季節がやってきました。オアハカでは朝晩こそ少しひんやりとするものの、日中の気温はぐんぐんと上がってきている今日この頃、半そでで町をうろうろしている人も見かけます。

早いもので2019年もあっというまに2月です。日本にいると年が明けるとバレンタインデー商戦が始まったりして町が華やいでいると思います。おいしそうなチョコレートやかわいいパッケージに思わずが足が止まったり、なんていうこともあるのではないでしょうか。。

オアハカでは、さすがに「うそやろ?!」といいたくなりますが、いまだにクリスマスの飾りつけをしているところなどもあり、なんだかわけのわからない季節感です。それを含めてメヒコっぽいといってしまえばそれまでですが。

せっかくバレンタインデーでチョコレートが盛り上がる季節なので、今月はオアハカにおけるチョコレートの話をしたいと思います。

突然ですが、チョコレートの原産がメヒコだということをご存知でしょうか?!

チョコレートというと、勝手にアフリカ(おそらくガーナチョコレートというネーミングの影響を受けている安直な私。)やヨーロッパのものというイメージがなんとなくありますが、実はメヒコ発の食べ物なのです。

スペイン植民地時代にスペイン人がヨーロッパに持ち帰り、その後牛乳を加えたりして現在日本で広く親しまれているチョコレートの形になっていたそうですが、メヒコではチョコレートの原料となるカカオを粉状にすりつぶしてお湯に溶かして飲まれていたようです。
オアハカは、美食の町としても名高いのですがチョコレートもその一つです。町の中には、カカオを売っていて、それを砕いて砂糖やシナモンなどを加えてオリジナルのチョコレートペーストを作ってくれるお店なども見かけます。

その周辺を歩くとチョコレートのにおいが道中に広がっていて、思わず顔がにやけます。ペースト状になったチョコレートを試食させてくれたりもして、口に入れるとカカオの味が強くざらざらとした舌ざわりなのが特徴です。

オアハカでは、チョコレートバーで食べるよりは、このようなペースト状のものをモーレなどのソースに配合するために使われたり、ホットチョコレートとして食されるほうがポピュラーかもしれません。

もっとも最近では、いろいろなフレーバーを練りこんだチョコレートバーを売っているのを見かけますが。チリ味、塩味、ローズマリー味、カルダモン味などその種類は様々なので、お土産としても喜ばれそうです。
オアハカに実際に来た際にはぜひとも試していただきたいのがやはり「チョコラテ・カリエンテ」ことホットチョコレートです。(カリエンテはあたたかいという意味です。)チョコラテを頼むと、「コン・アグア」か「コン・レチェ」かを聞かれます。アグアは水、レチェは牛乳なので、チョコレートをどちらの液体で溶くかを選ぶのです。

どちらもおいしいですが、個人的には「コン・アグア」がおすすめです。日本で飲むホットチョコレートの感じとは少し違う、カカオ感が強めの味わいです。お湯で溶いたものはチョコレートペーストの味わいがそのまま反映されるので、飲む場所によってかなり味(甘さなど)にばらつきがある印象です。
準備するときには「モリニージョ」とよばれる木のスティックでチョコラテをかき回して泡立てます。このモリニージョは、チョコレートを作るときのためだけにあるというものすごく使い道が限定的な器具で、名前も面白いのでなんとなくつぶやきたくなる単語です。

かなり激し目にモリニージョを回転させなければいい泡が立たないので大変なのですが、あわあわのチョコラテが目の前に運ばれてくるとめちゃくちゃうれしくなります。普段はコーヒー等ですが、寒い時や疲れた時などは無性に飲みたくなるチョコラテです。
バレンタインデーだけではなく、1年じゅう楽しめるチョコラテです!!

そして、一応メヒコのバレンタインの話。2月14日は「サン・バレンティンの日」ですが、メヒコでは「Día del Amor y la Amistad(愛と友情の日)」としてお祝いされます。

市場に行くとこんなことになっていました。パペルピカドという紙の飾りはハートやキューピット仕様になっていました。ご覧のように、飾りつけがメインで全然チョコレートが関与していません……。
「愛と友情の日」なので、友情を押し出したようなものも見かけます。当日には、ハートマークの風船を持った風船売りの人などを道端で見かけることがあります。それを買って風船をふわふわさせながら街を歩いている人を見たりしたときには、なんだか平和だなぁ、と感じずにはいられません。

今年のバレンタインはメヒコ流に友情をお祝いしてみるのもいいかもしれませんね。

それでは、また来月お会いしましょう!
works
【今月の作品】
オアハカでは版画がとても盛んにおこなわれているのですが、女性の版画家も活躍しています。先日、Hoja Santaという女性の版画家が運営するスタジオの1周年記念展覧会がありました。

オアハカに住んでいる版画をする女性、ということで私も招待していただき作品をつくりました。
ディアブロ(悪魔)が木や鳥や家など、片っ端から放火をしました。ディアブロは悪いやつ、というイメージがありますが、女の子のハートに火をつけてしまったディアブロは果たして。

いいと悪い、内面と外面、人とのかかわりのことなどに思いを巡らせることが多い私のメヒコ生活の中で考えているイメージを版画にしました。
profile
あみ りょうこ
1982年大阪生まれ、兵庫育ち。現在メキシコのオアハカ州在住。ものつくりが好きで、オアハカで版画に出会い制作を続けている。
HP:http://mexicot.wordpress.com
instagram:ninjacco

■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ) 記事一覧




@kansaiwoman

参加者募集中
イベント&セミナー一覧
関西ウーマンたちの
コラム一覧
BookReview
千波留の本棚
チェリスト植木美帆の
[心に響く本]
橋本信子先生の
[おすすめの一冊]
絵本専門士 谷津いくこの
[大人も楽しめる洋書の絵本]
小さな絵本屋さんRiRE
[女性におすすめの絵本]
手紙を書こう!
『おてがみぃと』
本好きトークの会
『ブックカフェ』
絵本好きトークの会
『絵本カフェ』
手紙の小箱
海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)
海外暮らしの関西ウーマン(台湾)
海外暮らしの関西ウーマン(イタリア)
関西の企業で働く
「キャリア女性インタビュー」
関西ウーマンインタビュー
(社会事業家編)
関西ウーマンインタビュー
(ドクター編)
関西ウーマンインタビュー
(女性経営者編)
関西ウーマンインタビュー
(アカデミック編)
関西ウーマンインタビュー
(女性士業編)
関西ウーマンインタビュー
(農業編)
関西ウーマンインタビュー
(アーティスト編)
関西ウーマンインタビュー
(美術・芸術編)
関西ウーマンインタビュー
(ものづくり職人編)
関西ウーマンインタビュー
(クリエイター編)
関西ウーマンインタビュー
(女性起業家編)
関西ウーマンインタビュー
(作家編)
関西ウーマンインタビュー
(リトルプレス発行人編)
関西ウーマンインタビュー
(寺社仏閣編)
関西ウーマンインタビュー
(スポーツ編)
関西ウーマンインタビュー
(学芸員編)
先輩ウーマンインタビュー
お教室&レッスン
先生インタビュー
「私のサロン」
オーナーインタビュー
「私のお店」
オーナーインタビュー
なかむらのり子の
関西の舞台芸術を彩る女性たち
なかむらのり子の
関西マスコミ・広報女史インタビュー
中村純の出会った
関西出版界に生きる女性たち
中島未月の
関西・祈りをめぐる物語
まえだ真悠子の
関西のウェディング業界で輝く女性たち
シネマカフェ
知りたかった健康のお話
『こころカラダ茶論』
取材&執筆にチャレンジ
「わたし企画」募集
関西女性のブログ
最新記事一覧
instagram
facebook
関西ウーマン
PRO検索

■ご利用ガイド




HOME