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■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)
Vol.2 買い食い大国メヒコ!の巻
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■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)
Vol.2 買い食い大国メヒコ!の巻


買い食い大国メヒコ!の巻
オラー、こんにちは。メヒコはオアハカより第2弾です。前回はイントロダクションのようなものだったので、今回からは無性にメヒコに行ってみたくなるような情報をお届けできたらと思います。となれば、まずは食の話をするしかありません。
私は昔から「食べ物がおいしい国はいい国だ」と決めつけています。日本国内でも、国外でも何かおいしいものを食べていると、それだけで全体的に妙に楽しくなります。逆に食に恵まれずひもじい気持ちできれいな景色を見ても、美しさが半減するというものです。
のっけからこんなに断定的なことを言って大きく出たな、私、という感じがしますが、こんなに強気になってしまうくらいメヒコの食はおいしいのでほんの一部ですが紹介したいと思います。
メキシカン料理、というと「辛そう」というイメージを持つ方が多いかもしれません。タバスコ(メヒコのタバスコ州原産のチリが使われた辛いソース)のイメージや、暴君ハバネロやカラムーチョなど日本で見かけるメヒコをイメージさせるお菓子はこぞって「辛いぜ」というのをアピールされている気がします。
辛いとは一言も言ってないけど、ドンタコスなどもパッケージが赤くて辛いのを連想させられるので、メヒコのことはよく知らなくてもメヒコ料理は辛いんだ、という思い込みをしている人は多いのではないでしょうか。
ちなみに「ドンタコス」とはスペイン語では「タコスおじさん」という意味です。メヒコ人にしてみたら「なんのこっちゃ!!」というネーミングのお菓子かもしれませんが、メヒコでも「NIPON(日本)」と書かれて芸者のような女の人が描かれたパッケージの豆が売ってあったり(「日本の豆」という種類の豆なので、他のメーカーもこぞってオリエンタルなデザインでおもしろいです。)、まさに「なんやこれ!」です。
どこの国も頭の中のイメージだけで結構同じようなことをやっているんだな、と外国が一気に身近に感じられる瞬間です。
日本にもメキシカンレストランがありますが、固いシェルにひき肉などが入ったタコスやブリトーなどは本場のメキシカンではなくテクスメックス(アメリカ風にアレンジされたメヒコ料理)だという場合もあります。
ですから、日本で目にするメヒコ料理はそもそもがオリジナルとかけ離れている場合があるのです。
確かにメヒコ料理にサルサ(「ソース」のスペイン語)は欠かせません。でもテーブルに運ばれてきた時点では意外とシンプルな味付けの場合が多いのです。
その後サルサやリモン(ライム)、ワカモーレなどをかけて自分の好きな味に調整して食べられるので、辛いのが好きな人はめいいっぱい辛くしますし、苦手な人は辛くないサルサを使ったりします。
メヒコ人の中にも辛いのは苦手という人にたまに出くわすので、みんながみんな辛いのばかりを食べているというわけではないのでメヒコ料理に不安を抱えている人がいたら、どうぞ安心してください!最近では、本場のメヒコ料理を日本でも提供したい、と本国と同じメニューを提供しているレストランもたくさんあるようです。
私のメヒコの友人の出身の村では「サルサがなければ食事じゃない」とまで言われているそうで、サルサをつけて食べる習慣がメヒコにはあります。
日本人からすると驚かざるを得ないのは、ポップコーンやトウモロコシといったスナックなようなものから、フレッシュな果物にもサルサやチリパウダーをかけるのが一般的という点です。
メヒコはマンゴーやメロン、パイナップルなど日本ではちょっと値段が張る果物も旬の季節になると驚くくらい安価に売られています。
フレッシュな果物をバクバク食べられるというのは本当に贅沢でありがたいので、その上にチリパウダーをかけて味を変えてしまうなんてもったいない!!と思ってしまいます。
私は何もかけずに食べるのが好き派なのですが、チリパウダーとフレッシュ果物の相性は良くまた癖になるらしいので、メヒコ人以外の人もチリをかけて食べるのが好きな人も多くいます。
メヒコ料理が全部辛いわけではないのは前述のとおりですが、日本との決定的な違いが一つあります。それは、食事をとる時間です。
日本では昼ご飯は大体12時から1時間ほど、晩御飯は6時や7時くらいというのが一般的です。しかし、メヒコでは昼ご飯の時間は食べ始めが2時~4時くらいが一般的です。
お店などは昼ごはんの時間は2時間ほど閉めてしまうところも結構ありますし、ランチ(メヒコではコミダコリーダという日替わり定食のようなものがあります)も日本の感覚で12時くらいに行ったらまだ準備中、ということもあるので要注意です。
昼ごはんが遅いので必然的に晩御飯も遅く8時や9時、あるいはもっと遅く、という場合もあるみたいです。日本では晩御飯が一日の中で一番しっかりと食事する時間ですが、メヒコではお昼ごはんをしっかり食べるので、遅めの晩御飯は軽食の場合も多いです。
これだけ聞くとメヒコの食事の間隔は広くおなかがすいてしまいそうですが、心配はご無用です。なぜなら、道を歩けばいたるところに「屋台」があるのがメヒコなのです。
「小腹がすいたなぁ……」
とふと顔をあげると視界にはさまざまな屋台が飛び込んできます。
私は昔から「食べ物がおいしい国はいい国だ」と決めつけています。日本国内でも、国外でも何かおいしいものを食べていると、それだけで全体的に妙に楽しくなります。逆に食に恵まれずひもじい気持ちできれいな景色を見ても、美しさが半減するというものです。
のっけからこんなに断定的なことを言って大きく出たな、私、という感じがしますが、こんなに強気になってしまうくらいメヒコの食はおいしいのでほんの一部ですが紹介したいと思います。
メキシカン料理、というと「辛そう」というイメージを持つ方が多いかもしれません。タバスコ(メヒコのタバスコ州原産のチリが使われた辛いソース)のイメージや、暴君ハバネロやカラムーチョなど日本で見かけるメヒコをイメージさせるお菓子はこぞって「辛いぜ」というのをアピールされている気がします。
辛いとは一言も言ってないけど、ドンタコスなどもパッケージが赤くて辛いのを連想させられるので、メヒコのことはよく知らなくてもメヒコ料理は辛いんだ、という思い込みをしている人は多いのではないでしょうか。

どこの国も頭の中のイメージだけで結構同じようなことをやっているんだな、と外国が一気に身近に感じられる瞬間です。
日本にもメキシカンレストランがありますが、固いシェルにひき肉などが入ったタコスやブリトーなどは本場のメキシカンではなくテクスメックス(アメリカ風にアレンジされたメヒコ料理)だという場合もあります。
ですから、日本で目にするメヒコ料理はそもそもがオリジナルとかけ離れている場合があるのです。
確かにメヒコ料理にサルサ(「ソース」のスペイン語)は欠かせません。でもテーブルに運ばれてきた時点では意外とシンプルな味付けの場合が多いのです。
その後サルサやリモン(ライム)、ワカモーレなどをかけて自分の好きな味に調整して食べられるので、辛いのが好きな人はめいいっぱい辛くしますし、苦手な人は辛くないサルサを使ったりします。
メヒコ人の中にも辛いのは苦手という人にたまに出くわすので、みんながみんな辛いのばかりを食べているというわけではないのでメヒコ料理に不安を抱えている人がいたら、どうぞ安心してください!最近では、本場のメヒコ料理を日本でも提供したい、と本国と同じメニューを提供しているレストランもたくさんあるようです。
私のメヒコの友人の出身の村では「サルサがなければ食事じゃない」とまで言われているそうで、サルサをつけて食べる習慣がメヒコにはあります。
日本人からすると驚かざるを得ないのは、ポップコーンやトウモロコシといったスナックなようなものから、フレッシュな果物にもサルサやチリパウダーをかけるのが一般的という点です。
メヒコはマンゴーやメロン、パイナップルなど日本ではちょっと値段が張る果物も旬の季節になると驚くくらい安価に売られています。
フレッシュな果物をバクバク食べられるというのは本当に贅沢でありがたいので、その上にチリパウダーをかけて味を変えてしまうなんてもったいない!!と思ってしまいます。
私は何もかけずに食べるのが好き派なのですが、チリパウダーとフレッシュ果物の相性は良くまた癖になるらしいので、メヒコ人以外の人もチリをかけて食べるのが好きな人も多くいます。
メヒコ料理が全部辛いわけではないのは前述のとおりですが、日本との決定的な違いが一つあります。それは、食事をとる時間です。
日本では昼ご飯は大体12時から1時間ほど、晩御飯は6時や7時くらいというのが一般的です。しかし、メヒコでは昼ご飯の時間は食べ始めが2時~4時くらいが一般的です。
お店などは昼ごはんの時間は2時間ほど閉めてしまうところも結構ありますし、ランチ(メヒコではコミダコリーダという日替わり定食のようなものがあります)も日本の感覚で12時くらいに行ったらまだ準備中、ということもあるので要注意です。
昼ごはんが遅いので必然的に晩御飯も遅く8時や9時、あるいはもっと遅く、という場合もあるみたいです。日本では晩御飯が一日の中で一番しっかりと食事する時間ですが、メヒコではお昼ごはんをしっかり食べるので、遅めの晩御飯は軽食の場合も多いです。
これだけ聞くとメヒコの食事の間隔は広くおなかがすいてしまいそうですが、心配はご無用です。なぜなら、道を歩けばいたるところに「屋台」があるのがメヒコなのです。
「小腹がすいたなぁ……」
とふと顔をあげると視界にはさまざまな屋台が飛び込んできます。

屋台といっても移動式のものが多く、改造された三輪車に大きな鍋を積んでありコンパクトなボディに必要なものはすべてそろっています。
一目で何を売っているのかわかるようにボディにお店の名前もデザインされています。手書きで直接書かれてあるレタリングと絵が味わい深くゆるくてなごみます。
時間帯によって見かける屋台も変わってきます。割と一日中見かけるのは、この写真のようなとうもろこし屋さんです。
それでは、オアハカで見かけるたくさんある屋台の一部を紹介したいと思います。
一目で何を売っているのかわかるようにボディにお店の名前もデザインされています。手書きで直接書かれてあるレタリングと絵が味わい深くゆるくてなごみます。
時間帯によって見かける屋台も変わってきます。割と一日中見かけるのは、この写真のようなとうもろこし屋さんです。
それでは、オアハカで見かけるたくさんある屋台の一部を紹介したいと思います。

アグアフレスカ屋さん。メヒコでは果物の味の水を飲む習慣があります。飲むとすっきり!いろいろな味があります。

揚げたてのポテトチップスや揚げバナナを売った屋台。左端のお兄さんが高速でジャガイモをスライスしています。右端のお兄さんの前の台に並んだバケツのように大きな入れ物とサルサの数々

手押しカートのアイスクリーム屋さんもよく見かけます。「暑いなぁ、アイスでも食べたいなぁ」と思ったときに都合よく前から歩いてくるなんて!!

ポップコーンやスナック菓子を歩き売りしているおばさんもよく見かけます。左手に持っているかごの中にはサルサを常備しているので、買った人のサルサリクエストにもすぐに答えられるのです。

何気ない写真ですが、たくさんの屋台が写り込んでいます。それぞれ何屋さんかわかりますか?
正解は、「ハンバーガー・ホットドック」屋、「とうもろこし」屋が2件、それからヒカマという梨のような果物を売っている屋台でした。
日本では道端に屋台と言えばお祭りや参道沿いといった日常から少し離れたところにありますが、メヒコでは日常の一部で人々の生活と切り離せない存在です。
メヒコ人にぽっちゃりの人が多い人がなんだかわかるような気がしますが、買い食いをしながら夕涼みをしたり街を歩いたりする風景はとても平和的で、ゆったりとした時間が流れています。
食べ物の話になるとついつい長くなってしまいましたが、メヒコに来たらレストランはもちろんのことストリートフードにも注目してみてくださいね。
アスタルエゴ!(それではまた!)
正解は、「ハンバーガー・ホットドック」屋、「とうもろこし」屋が2件、それからヒカマという梨のような果物を売っている屋台でした。
日本では道端に屋台と言えばお祭りや参道沿いといった日常から少し離れたところにありますが、メヒコでは日常の一部で人々の生活と切り離せない存在です。
メヒコ人にぽっちゃりの人が多い人がなんだかわかるような気がしますが、買い食いをしながら夕涼みをしたり街を歩いたりする風景はとても平和的で、ゆったりとした時間が流れています。
食べ物の話になるとついつい長くなってしまいましたが、メヒコに来たらレストランはもちろんのことストリートフードにも注目してみてくださいね。
アスタルエゴ!(それではまた!)



メヒコの食べ歩きシリーズです。とうもろこし、アグアフレスカ、テハテです。テハテはトウモロコシの粉とカカオから作られた先スペイン時代からオアハカで飲まれていたという伝統的な飲み物です。暑い時に飲むと疲れが一気に吹き飛ぶパワードリンク!大きな陶器の入れ物の中で準備される様子を見るのも興味深いですよ。

あみ りょうこ
1982年大阪生まれ、兵庫育ち。現在メキシコのオアハカ州在住。ものつくりが好きで、オアハカで版画に出会い制作を続けている。
HP:http://mexicot.wordpress.com
instagram:ninjacco
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