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■海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)
Vol.9 村の新年、の巻
Vol.9 村の新年、の巻
iFeliz año nuevo!(フェリスアニョヌエボ!)
あけましておめでとうございます。あっという間に年が明けて2019年が始まりました。この季節になると、日本の新年が恋しくなります。
外国にいると、日本におけるお正月への意気込みというか、新しい年を改まって迎えるという心意気の強さを感じます。いつもと同じように日が変わるだけなのですが、新しい年を意識しながら迎えるあの感じは大事だなぁ、と思います。
普段から爆竹や花火がやたらと上がるオアハカなのですが、年が変わる間際からいたるところでパンパンという音がしていました。
私は家で一人で過ごしていたので、ひそかに新年を迎えた、という感じだったのですが、昨年の後半は何かと気持ちがずっと急いていたのを反省して、友だちに新年のメッセージなどを送っていました。
すると、友だちの一人が返信と一緒に「1日と2日はクエビータ(場所の名前。小さな洞窟、の意味)に行く習慣があるけど行きたいか?」と聞いてくれました。
その村はテオティトランデルバジェという、オアハカ市内から45分くらい離れたところにある小さな村です。村全体で織物が盛んにおこなわれていて、村に入るなりいたるところに大きな木製の機織り機を見かけます。
村の独自のお祭りや伝統も色濃く残っていますが、村の人からでも聞かない限りいつお祭りがあるのかは意外とわからないものです。
友だちがその村の出身ということで、これまでにもその村のおまつりには何度か誘ってもらい、ある時には巨大花火タワーの火の粉が頭に降ってきて髪の毛が10円ハゲ状に燃える、という忘れがたい思い出もあります。(ちなみに、一生禿げたらどうしようという心配は杞憂で、その後無事に髪の毛が生えてきて無事に笑い話となり今に至ります。)
バスを乗り継いで友だちの家に到着すると、お母さんとおばあちゃんが迎えてくれました。誘ってくれた張本人は正月早々から仕事でした。日本のように三が日という概念がないので、メヒコではお正月休みは1日だけというところが多いです。
あけましておめでとうございます。あっという間に年が明けて2019年が始まりました。この季節になると、日本の新年が恋しくなります。
外国にいると、日本におけるお正月への意気込みというか、新しい年を改まって迎えるという心意気の強さを感じます。いつもと同じように日が変わるだけなのですが、新しい年を意識しながら迎えるあの感じは大事だなぁ、と思います。
普段から爆竹や花火がやたらと上がるオアハカなのですが、年が変わる間際からいたるところでパンパンという音がしていました。
私は家で一人で過ごしていたので、ひそかに新年を迎えた、という感じだったのですが、昨年の後半は何かと気持ちがずっと急いていたのを反省して、友だちに新年のメッセージなどを送っていました。
すると、友だちの一人が返信と一緒に「1日と2日はクエビータ(場所の名前。小さな洞窟、の意味)に行く習慣があるけど行きたいか?」と聞いてくれました。
その村はテオティトランデルバジェという、オアハカ市内から45分くらい離れたところにある小さな村です。村全体で織物が盛んにおこなわれていて、村に入るなりいたるところに大きな木製の機織り機を見かけます。
村の独自のお祭りや伝統も色濃く残っていますが、村の人からでも聞かない限りいつお祭りがあるのかは意外とわからないものです。
友だちがその村の出身ということで、これまでにもその村のおまつりには何度か誘ってもらい、ある時には巨大花火タワーの火の粉が頭に降ってきて髪の毛が10円ハゲ状に燃える、という忘れがたい思い出もあります。(ちなみに、一生禿げたらどうしようという心配は杞憂で、その後無事に髪の毛が生えてきて無事に笑い話となり今に至ります。)
バスを乗り継いで友だちの家に到着すると、お母さんとおばあちゃんが迎えてくれました。誘ってくれた張本人は正月早々から仕事でした。日本のように三が日という概念がないので、メヒコではお正月休みは1日だけというところが多いです。
友だちの家には前行った時には居なかったヤギが仲間入りしていました。お昼ご飯を一緒にとって、いざ「クエビータ」へ。
モトタクシーに乗って向かいます。モトタクシーはトゥクトゥクといった方が日本人にはピンとくるかもしれません。アジアの乗り物という印象が大きかったので初めてメヒコで見た時にはびっくりしました。
クエバはスペイン語で洞窟の意味なので、クエビータというくらいだから小さな洞窟なんだろうと想像していました。
モトタクシーに乗って向かいます。モトタクシーはトゥクトゥクといった方が日本人にはピンとくるかもしれません。アジアの乗り物という印象が大きかったので初めてメヒコで見た時にはびっくりしました。
クエバはスペイン語で洞窟の意味なので、クエビータというくらいだから小さな洞窟なんだろうと想像していました。
思ったよりも奥行きがないけど、確かに洞窟っぽい感じの場所です。そこに聖母が現れたという伝説があるらしく、今でもまつられているのだそうです。1月1日と2日にお参りに来るという風習があるそうです。
私は2日に行ったのですが、この通りひっきりなしにお参りに来ていました。
私は2日に行ったのですが、この通りひっきりなしにお参りに来ていました。
十字架の周りに花やろうそくに加えて、実に様々なものが。お金や車が特に多く置かれていました。これは、実際に自分が手に入れたいと願うものを備えるのだそうです。それでお金や車、それから家が多いのですね。織物の町らしく、ミニじゅうたんもお供えされているのが見えます。
私も初詣のつもりでお参りしてきました。
私も初詣のつもりでお参りしてきました。
きれいな夕焼けも拝めました。
そして、クエビータの周りにはこのようなナシミエント(キリスト生誕の小屋を再現したというジオラマ)の拡大版のようなものがいたるところに設置されていて、なかなか面白い世界観でした。
ヒツジやヤギに恵まれますようにということで、圧倒的にそれらの動物が多かったのですが、それにまぎれてキリンやゾウなどもあって独特……。
クエビータの周りは小高い丘になっていて、みんな家族連れでその辺に腰かけて時間を過ごしていました。日が落ちてくると、爆竹を鳴らしたり花火をしたり、焚火を家族で囲んでご飯を食べている人たちもいました。
私たちも岩の上に腰を下ろして、向こうのほうでちらちら止まって見える花火の火の粉を目で追いかけたりして時間を過ごしました。
ヒツジやヤギに恵まれますようにということで、圧倒的にそれらの動物が多かったのですが、それにまぎれてキリンやゾウなどもあって独特……。
クエビータの周りは小高い丘になっていて、みんな家族連れでその辺に腰かけて時間を過ごしていました。日が落ちてくると、爆竹を鳴らしたり花火をしたり、焚火を家族で囲んでご飯を食べている人たちもいました。
私たちも岩の上に腰を下ろして、向こうのほうでちらちら止まって見える花火の火の粉を目で追いかけたりして時間を過ごしました。
もはやノールールの花火の舞。
焚火を囲んで新年を家族で過ごすのも素敵ですね。大人たちはおしゃべりに講じて、子供たちは火を拝借して爆竹を鳴らしてキャッキャと遊んでいました。
石を組んで作られた家をいたるところで見かけました。みんな大きな家が欲しいのですね。
特設テントでは花火や爆竹がめちゃくちゃ売られていました。子供やキッズが目を輝かせて吟味していました。
私も爆竹と手持ち花火を買ってひとしきり遊びました。手持ち花火は1メートルくらいあったんじゃないか、というくらいの長さ…。なかなか終わらなかったですが、堪能しました。一緒に行った友達のおばあちゃんと花火を堪能しました。
自然の中でゆっくりとした時間を過ごす新年の幕開けはいいものですね。こんなお祝いをする地域があったとは、まだまだメヒコも知らないことばかりだなぁと、わくわくした2019年の始まりです。
2019年も皆さんにとって素敵な一年になりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
自然の中でゆっくりとした時間を過ごす新年の幕開けはいいものですね。こんなお祝いをする地域があったとは、まだまだメヒコも知らないことばかりだなぁと、わくわくした2019年の始まりです。
2019年も皆さんにとって素敵な一年になりますように。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
先月お伝えしていた今年のカレンダーが無事にできました!!
あみ りょうこ
1982年大阪生まれ、兵庫育ち。現在メキシコのオアハカ州在住。ものつくりが好きで、オアハカで版画に出会い制作を続けている。
HP:http://mexicot.wordpress.com
instagram:ninjacco
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