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■関西ウーマンインタビュー(起業家編)


井上 寿美さん(シェアハウスオーナー/大阪興産株式会社)

 
井上 寿美さん (シェアハウスオーナー/大阪興産株式会社))
不動産賃貸業 会社取締役 大阪興産株式会社 株式会社B・Gハウス
家業の賃貸不動産事業を17年前に姑より引き継ぐ。自社所有の2DK、2LDKのファミリー向け物件の経営、管理を行う中で地主系大家の従来型の不動産賃貸業の有り方や収益構造に限界を感じ、他にない商品、他とは比べられない商品を創りだす事、不動産業者さん頼りの集客ツールを独自でも持つ事が、個人家主にとって必須との考えの下、シェアハウスアルトを5年前にオープン。

シェアハウス「アルト」http://www.sharehouse-art.com/
不動産管理業に携わったきっかけは何ですか?
もともと不動産を持っている家に嫁いできました。主人の父はエンジニアをしながら不動産賃貸業をしていましたが、義父が亡くなった後は、義母が女手一つで事業を継いでいました。主人は教師をしておりますし、私も最初の14年間は、普通に子育てしながら専業主婦をしておりました。経理や事務の面で少し手伝うことはありましたが、今のように私が全面に出て経営方針を決めたり、物件を購入したりするとは夢にも思っていませんでした。

ところが17年前、もともと駐車場に使っていた土地に、鉄筋コンクリート10階建てを新築する話が持ち上がったんです。主人と母が建てたいと言うのなら仕方ないと思っていましたが、私自身は、事業計画書を見た段階で、事業としての収益構造に無理があると思っておりました。

すると事業の企画段階で突然姑から、「私はこんな大きな物件を扱うのは無理。私は引退するから、あなたがやって」と言ってきました。そんな状態でその物件の企画に携わることにとても憤りを感じましたが、結局そのまま事業を引き継ぐことになりました。
ここをシェアハウスにされたのはなぜですか?
この物件はアパートとして管理していましたが、古くなったのでリノベーションを考えていると、業者さんたちがいろんなアイデアを持って来られました。一番多かったのが介護事業をしませんかというお話でしたが、その中で唯一やってみたいと思ったのがシェアハウスでした。

介護事業は国から補助を得て成り立つ事業なので、「固い事業」という見方もありますが、国から補助を出してもらうということは、国の方針がダイレクトに事業の収益性に影響を及ぼします。それはとてもリスキーだと感じたんです。

シェアハウスにすると自力でやらなければいけませんが、その分、周りに左右されないで自由にできます。また、若い方やこれからいろんな可能性を持っている方を対象にするので、これならやってみたいと思いました。
どんなシェアハウスにしたいと思っていましたか
シェアハウスという言葉は、以前から本などで少しは知っていましたが、どういう人が住んでいるのか全然分かりませんでした。ですが、私の好きな、レトロモダンの中にヨーロピアンテイストを入れたデザインにすることは決めていました。

他の自社物件も、内装は私がデザインしていますが、不動産屋さんにはよく、「奥さんところの物件は、色遣いやクロスのセレクトが個性的で扱いにくい」と言われていました。

普通の物件となると、壁が白で床は茶色という、誰もがイヤじゃない無難なものが好まれますが、自分でお客さんを集客するシェアハウスなら、不動産屋さんに迷惑もかけないので、自分の好きなように作ろうと思いました。
オープンされてからご苦労はありましたか?
今だんだんシェアハウスは増えてきましたが、ここをオープンしたときは、関西のシェアハウスの黎明期でした。「シェアハウス」という言葉自体を知っている方も少なく 1年目は集客面で苦労致しました。最初は管理会社に部分的な業務を依頼しておりましたが、ネット掲載の仕方やハウスの運営管理面において方向性の違いを感じる様になりました。

不動産会社にとって広くお客様を集め、できるだけたくさんの物件を見てもらうことは基本ですから、それはしかたないことです。

でも結局、入居を希望しているわけでもないのに、ただ珍しいから、「とりあえず見る」という方が多くて、すごく忙しいのに成約には結びつかないんですね。なので、自分が思うようにしたいのなら、何もかも自分でやるしかないと思いました。

シェアハウスのポータルサイトに「ひつじ不動産」というサイトがあって、まずそこに掲載することから始めました。ちょうど関西の物件を掲載しようとされていた頃で、関西で第一号の物件として載ったのがうちの物件だったのでタイミングも良かったと思います。その後、建物単体のホームページも作りました。
ホームページを作られて、お客様が変わったそうですね。
ホームページを作るとき、WEBデザイナーさんに、「ホームページには、多くの人に見てもらって広く人を集めるものと、これが良いと思う人だけ来て欲しいというものと2種類ありますが、どちらになさいますか」と聞かれ、私は迷わず後者を選び、そこを色濃く打ち出しました。すると、この物件に住むことをほぼ決めてから見学に来られる、というケースが増えてまいりましたので、成約率は劇的に好転いたしました。
どんな方たちが入居されていますか
年齢層は30歳前後くらいの方が多く、長期の入居者が多いのが、うちのシェアハウスの特徴です。居住者の皆さん同士、イベントを開催したり参加したり、共有スペースで一緒に過ごすことも多いので、皆さん家族のように仲が良いですね。

月に一度、居住者の皆さんとミーティングを開催していますが、手料理を出したり、いろんなお話をすることがとても楽しいです。

こうした中型のシェアハウスのおもしろいところは、イベントを楽しみたい方もいれば、自分のペースで生活したい方もいて、どちらの暮らし方もできるということですね。
今不動産を購入して大家さんになりたい女性が増えていると聞きます。
私が不動産事業を引き継いで以降、今は第三次不動産投資ブームですごく流行っています。30代40代くらいの女性で、これから不動産業に参入したい、(所有不動産を)もっと増やしたいという意欲のある方は増えています。

一方で、不動産を購入してみたけれど、年々古くなって家賃も下がって、思うように収益が上がらない、と悩む方も少なくありません。でも基本的に不動産とはそういうものです。不動産業は人の繋がりが大切。良い情報は良いコミュニティに集まってきます。他人のお知恵を借りるには、まず人のお役に立とうと心がけることだと思います。
シェアハウスを運営されて、思うこととは?
同じ賃貸物件でも、シェアハウスとワンルームマンションは全く似て非なるもので、不動産賃貸業というものを、全く違う面から見ることができたと思います。

独自の物件を創り、お客様も自分で創るということは、既存物件との競争ではなく、自分でマーケットを開拓するということ。オリジナルであり続けることが私の信条です。

お客様が物件を選ぶと考えられていますが、物件がお客さんを選びます。きちんとハードを作れば、良いソフトが育つ。シェアハウスは物件だけでなく、暮らし方の提案を含めた事業だと考えています。
ありがとうございました。
(取材:2015年9月 関西ウーマン編集部)
 

 

 

 


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