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■関西ウーマンインタビュー(起業家)


小川 由佳さん(プロフェッショナルコーチ)

 
小川 由佳さん プロフェッショナルコーチ 研修講師
経営コンサルティング会社勤務時代、4年間で計19企業のリーダー241名に対してコーチングを実施し、企業の変革や個人の成長をサポート。また、講師として、計35企業のリーダー624名に対して問題解決手法やビジネススキル等の研修を実施し、研修受講者の満足度では講師中No.1となる。更に、講師に対する講師も務める。経営コンサルティング会社勤務以前は、メーカー(日系、外資系)やIT系コンサルティング会社(外資系)に計14年間勤務。後半は管理職として、現場での業務改革や人材育成に携わる。
FAITH(フェイス) http://office-faith.jp/
関西出身で今京都にお住まいですが、ずっと東京だったそうですね。
高槻市出身ですが、大学から41歳まで東京にいました。夫は単身赴任で関西に来ていましたが、子どもが産まれたことを機に京都に引越してきました。40歳になった時、仕事はある程度「やった感」もあったので、ここでライフスタイルを変えてもいいかなと思ったんです。根拠は無いけどなんとかなるかなと。

でも会社員をやめてフリーランスになる不安よりも、東京からこっちに来る不安のほうが大きかったですね。関西に来るまで夫と同居した経験が3年しかありませんでしたし、子どもが生まれると3人になるわけですから、大丈夫かなと(笑)
コーチングに出会うまでどのようなお仕事をされていましたか
大学卒業後、日系・外資系メーカー数社の物流ロジスティックス部門に転職しました。仕事は楽しかったのですが、ロジスティックスの仕事を一生したいかというと何か違うと思い、自分探しのようなことをいろいろしました。子どもの頃、図工が好きだったので、靴職人に弟子入りしたり、パンを習いに行ってみたり(笑)でもどれもピンとこなかったんです。

その頃知人に紹介されて就職したのが、サプライチェーンマネジメントのソフトウェアを売る会社だったんですが、そこでコンサルタントの仕事がすごく楽しかったんです。直接クライアント企業へ出向くので、コンサルによってお客さんが変わっていくことが、すごくおもしろかったですね。

そこで6年程勤務して思ったことは、どんなに良いシステムを入れても、結局動かすのは人。人が動いてくれないと成果も上がらない。やっぱり会社の根本は人なので、人や組織の可能性を引き出すような仕事をやりたいと思ったんです。そこではプロジェクトマネージャーもしていましたし、部下もいましたから、コーチングというものを勉強してみようと思ったのが出会いですね。その後、人材育成の会社に転職して、業務改革の支援やコーチングや研修をしていました。
「人を変える」のは一番難しいことかと思いますが。
変えるというより、その人が本来持っているものや強みをを引き出すことで変わっていくと考えています。メーカーでマネージャーをしていた頃、部下の女性に、いつも「何もできない」と言う人がいたんです。

彼女ができそうなことを頼んで、うまくできたらまた次を頼んでと、どこまでできるか様子をみながら次々出していくと、だんだん自分もできると腑に落ちてきたらしく、自信が出てきてもっと次をやりたくなる。

最終的には自分から提案してくるようになったんです。つまりその人が持っているものに気づいて引き出すことで自信になり、仕事の成果に繋げるという好循環が起きるんです。
その「持っているもの」とは予め想定できるのですか?
そこはやりとりの中で見つけていくしかないでしょうね。ここかな?これかな?といろいろ刺してみる。おもちゃの「黒ひげ危機一髪」みたいな感覚ですかね(笑)

自信のない人というのは、「自分にはできない」「やっても仕方が無い」と思い込んでいる方が多いですから、その人のできていること、その人の特徴をできるだけ見い出して、それをその人の状況と関連づけてどう活かすということを意識しています。
仕事をしていて楽しいと思うことは何ですか?
研修が好きですが、特に「場」を作ることがすごく好きなんです。最初静かでシーンとなっていても、質問を投げかけて議論で盛り上げたり、どっと笑ってワイワイするような空気を作るような「場」。そこで「ああ、なるほど」「こうすればいいのか」と、何かしら持って帰っていただけるような「場」を作りたいと思っています。
個人の方にとってコーチングとは?
契約する前のオリエンテーションで必ず「答えは自分の中にあるということを納得できますか」とお聞きしています。答えがなかなか見つからなくても、自分で見つけだそうとすることが腑に落ちてくれれば良いですが、私のアドバイスを求めることが前提であれば、違うかもしれないとお伝えしています。

考える肩代わりをすることではありませんし、依存されるのは違うと思っています。「ねえねえ聞いて」ぐらいの感じで、自分に起こったいいことや悪いことも気軽に話したくなるような存在でありたいと思っています。
コーチとして独立したい方へのアドバイスをお願いします。
今コーチはたくさんいらっしゃいますが、資格を取ってコーチですと名乗ったところでお客さんはなかなかつきません。そこで陥りがちなのが、売れているコーチの真似に終始してしまうことです。

私も経験ありますが、それはやっぱりその人の専門であり強みがあるからできることであって、人真似をしていては、いつまでたってもコーチとしてのエッジが立ちません。どうお客様に貢献するか、自分をどう打ち出すかといった専門性や強みは、自分で見つけてほしいと思っています。
ありがとうございました。
 
(取材:2014年6月 関西ウーマン編集部) 
 

 

 

 


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