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■関西ウーマンインタビュー(起業家)


松田 洋奈さん(韓国デザイン雑貨 「g.カロスキル」)

松田 洋奈さん (『g.カロスキル』オーナー、バイヤー/ファッションブランド ヒョイトイポ)
大学卒業後、ロンドンに留学、ファッションジャーナリズムについて学ぶ。帰国後、東京の編集会社に入社。ファッションショー専門雑誌の編集・ライターを経験したのち、祖父母の介護をきっかけに、フリーライターに。介護中の息抜きで訪れた韓国旅行で、韓国の魅力に触発され、2007年韓国デザイン雑貨オンラインショップ『g.カロスキル』をオープン。2014年にはファッションデザイナーとWEBデザイナーとともにファッションブランド『hyoytoypo(ヒョイトイポ)』を立ち上げるほか、新しい韓国発信ユニット『ピンクホランイ』などの活動も。著書に『ワンテーマ指さし会話 韓国×雑貨』(2010年)、『ポケットスッカラ 雑貨とカフェの旅 弘大』(2012年)がある。
g.カロスキル
http://garosugil.com
http://facebook.com/g.garosugil
hyoytoypo(ヒョイトイポ)
http://hyoytoypo.com
http://facebook.com/hyoytoypo
以前はファッションショー専門雑誌の企画・編集・ライターをされていたんですね。
ロンドンでファッションジャーナリズムを学んだ後、東京の編集会社に入社しました。そこで、編集・ライターとして、パリやロンドンのファッションショー取材に携わっていたんです。でも、祖父母の介護のために退社し、フリーライターに。ちょうど32歳の時です。

夢や希望を思い描いていましたが、介護という現実がある・・・「これから自分の人生はどうなるのだろう?」と、もんもんとしていました。そんな時、息抜きのつもりで初めて韓国へ。そこでの出会いや衝撃が今に繋がっています。
韓国雑貨に特化したオンラインショップをオープンしようと思い立つほどの出会いや衝撃とは?
それまで韓国に対して、キムチと焼肉くらいの印象しかありませんでした。でも行ってみると、韓国の若手デザイナーがつくるステーショナリーがすごく斬新で魅かれたんです。原色を使った派手な色づかい、エッジを効かせたデザイン・・・「どうしてあんなにも面白くて良いものが、日本で紹介されていないんだろう?」と疑問に思ったんです。日本で知られていない、韓国の面白くて良いデザインの雑貨を発掘して紹介したい。それによって、日本と韓国のデザイン交流ができたらいいなと思ったんです。
帰国後2~3ヶ月でお店をオープンされたんですね!
旅行中に出会ったアクセサリー店のオーナーさんに背中を押してもらったんです。彼女は日本で8年ほど暮らしたことがあって日本語もペラペラ。名刺交換をしていろんなおしゃべりをしました。帰国後、そのオーナーさんに電話して、「韓国のデザインを日本で紹介したい」と話すと、「やってみたらいいんじゃない」とあっさり言われて・・・「そうか、やればいいんだ」と(笑)。

オンラインショップだったら時間や場所の融通が効くので、介護しながらという今の環境・状況でもできます。その後すぐ韓国へ。前回の旅行時にチェックしていたデザイナーさんたちに会いに行って交渉し、6組のデザイナーの雑貨を取扱うところからスタートしました。
勢いで始めたとのことですが、オープンして8年。続けてこられた秘訣は?
最初は、自分の「やりたい!」という気持ちを満たすという部分が大きかったと思います。でも、やっていくうちに「仕事」になってきました。購入してくださるお客様と、メールで韓国話の交流をすることもありましたし、韓国雑貨を紹介する本を出版したことで、より多くのお客様に知っていただけるようにもなりました。

また、韓国のデザイナーさんたちとも、家族のような付き合いになり、いろんな人たちを紹介してくれて、取扱う雑貨も増えていきました。でも一方で、そんなふうにいろんな人との関係性ができてくると、その分責任を伴います。一つひとつの出会いを大切にして、みんなにとって良いようにまわることを常に考える。その積み重ねがあるからこそだと思います。
ファッションブランド『hyoytoypo(ヒョイトイポ)』立ち上げ等さまざまなことをされています。
オンラインショップを“韓国デザイン雑貨のお店”としたことで、韓国が好きな人たちは辿り着いてくれますが、以前の私みたいに、韓国に興味がない、好きじゃない人たちにこそ知ってほしいというのが根底にありました。これまでショップオリジナルグッズを制作したり、大手通販会社とコラボしたりしてきましたが、『g.カロスキル』でできることに限界を感じていたんです。

そんな時、20年来の付き合いがあるファッションデザイナーとWEBデザイナーの友人に会う機会があって、一緒に何かをやろうという話に。そこで、「ひょいっと一歩を踏み出そう!」という3人の想いを込めて、ファッションブランド『hyoytoypo』を立ち上げました。

また、大阪のコリアタウンにお店を持つオーナーと、韓国本などで執筆しているライターの3人で『ピンクホランイ』というユニットを組むという試みもあります。「大阪のコリアタウンから新しい韓国を発信して、日韓の懸け橋になっていこう!」というスローガンのもと、韓国グルメのイベントなどを定期的に開催しています。
楽しみながらパワーアップされている印象があります。
韓国での出会いが大きいですね。韓国で出会う人たちはみな「とりあえず、やってみろ!」精神の持ち主で、常に新しいことに挑戦しています。お店のオーナーだったら、新しいお店を出店したり、リニューアルしたり、新ブランドを立ち上げたり。お店を閉店することになっても、「次は何をやろうか!」と気持ちをすぐに切り替えるんです。

わからなくても、やってみたら、修正点や改善点などが見えてきますから。やってみたいと思うことがあれば、やるほうが何よりも近道かなと考えるようになりました。
近い将来お仕事で実現したいことは何ですか?
『g.カロスキル』とは別に、新しいオンラインショップを立ち上げようと今動いています。韓国雑貨に限定せず、「いいな」と思うものをセレクトしたショップです。最初から「韓国のだから」ではなくて、「これ、素敵!」「わあ、韓国のなんや」と、そこから「韓国ってどんなところなんだろう?」と興味を持ってもらえるようにできたらいいなと思っています。韓国にはじめて行った時の私のように。これは原点回帰でもあり、原点を越える挑戦でもあります。
ありがとうございました。
(取材:2015年7月/撮影場所協力:gallery yolcha(ギャラリーヨルチャ)
取材:小森利絵
ライター/HP:『えんを描く』
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。


 

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