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■関西ウーマンインタビュー(起業家編)


山田 真由子さん(キャリアコンサルタント/特定社会保険労務士)

 
山田 真由子さん (特定社会保険労務士/キャリアコンサルタント/産業カウンセラー)
大学卒業後、アパレル販売、建設業総務、大手メーカー人事、社労士事務所の勤務社労士を経験。2006年12月フリーに。現在、女性起業家支援を中心として企業研修、コンサルティングに従事。京都府や滋賀県の男女共同参画センターの女性のための創業相談窓口、チャレンジ相談員や滋賀県男女共同参画審議会委員の実績を持つ。著書として新星出版社「お金の基本」3章と7章を担当、女性の起業家の応援ブック「キャリアシンデレラBOOK」。

山田真由子社会保険労務士事務所
BLOG:http://ameblo.jp/shiga-josei-kigyouka/  facebook:mayuko.yamada.5   
もともと長く会社員として働いてこられたそうですね
大学卒業後にアパレルメーカーに就職し、販売の業務についていました。当時は、お洋服が好きでアパレル業界を選びましたが、「洋服」という形のあるものではなく、縁の下の力持ちになれる仕事をするほうが、私には向いているんじゃないかと、おぼろげながらに思うようになったんです。

その後、事務職に就いて、建設業総務、大手メーカー人事、勤務社労士と、4社で約15年、会社員として働いていました。独立しようとは全く考えていなくて、組織でずっと定年まで働いていこうと思っていたくらいです。
社労士の資格を取られたのはなぜですか?
アパレルメーカーで働いていた頃、サポート業務ができる専門職のOLになりたいと思い、資格の専門学校に行って、「サポート業務ができる資格はありますか」と相談すると、たまたま相談した先生が社労士資格講座の先生だったので、「ああ、社労士なんだ」と提案されたまま申し込みました。資格の専門学校には他にもたくさん資格の講座がありますから、簿記が良いと言われていたら、簿記をしていたと思います。

実際に受講してみると、ちんぷんかんぷんなんですよね(笑) こんなに難しいと思わず、実は試験には2回落ちたんです。それで諦めようかと思っていたんですけど、先生に励まされたり、勉強会のサークルに行ったりして合格しました。その後、建設業の総務事務で、給料計算や社会保険手続きの仕事に就きました。
独立されたきっかけは?
ある法律事務所で勤務社労士として働いていた頃、方向性の違いから意見が異なり、組織が解散することになったんです。引継ぎなどの残務整理をしなければならず、なんとなく流れでフリーランスとして独立することになりました。この解散事件が無ければ独立していなかったと思いますし、引継ぎ業務のゴタゴタに疲れきっていて、正直言うとフリーになるのは、ちょっとネガティブに感じていたと思います。
ご自身を受け入れるのに5年かかったそうですね
自分から独立しようと思った訳でなく、外的な環境によってフリーランスになったので、自分の拠り所がなかったですね。最終的には自分で決断したことだと、頭では分かっていたものの、本当の意味で受け入れることができませんでした。

往生際が悪いようですが、他人のせいにしたくなったんでしょうね。自分に中でハレーションが起こってしまい、受け入れることができるのに5年もかかりました。仕事は一生懸命やっていましたが、自分の芯を決めることができなかったと思います。

その後、吉村先生という方に出会い、先生が主宰されている「経営塾」に毎月1回通って実学を勉強していくうちに、「自分はかけがえのない存在であり、自分らしく生きることがいかに大事であり、そのことが結果として人との良い関係性を作ることができる」ということを学びました。

それまでの私は、自分の思う方向と反対側に進んでいることに気がついたけれど、自分らしい生き方の方向に進むには、まずスタート地点に戻らないといけない。なのに、「自分はこんな人生じゃないのに」と思い込んだまま、そのスタート時点に戻る勇気が無くて、ずっとコンフリクトがあったんだと分かりました。
どのように5年の悩みを乗越えたのですか?
これは覚悟を持たないといけないと気付いたんです。将来なんて良いこと半分悪いこと半分、どちらに転ぶか分からない。ひょっとしたら楽観的に考えてもいいのに、なんで私は悩んでいるのかと考えたんです。

悩みの渦中にいると、どうしても不安ばっかり煽るので、過去の嫌なことを無かったことにしようとしても、またジレンマに陥ってしまう。でもそれも自分なんだと認めよう、どの道やるんだったら、悔いの無いほうがいい。いつの時点でも、40歳でも50歳でも60歳でも、その人の「転機」というのがあって、思った時がそうなんだと考えるようになったんです。
女性起業の支援を始められたきっかけは?
京都府の男女共同参画センターで女性のための起業支援セミナーがあって、京都府の職員さんからお声がけいただき、一部講座を担当させていただきました。その後、京都府と契約して5年間、個別の相談業務に従事しました。それがきっかけで、滋賀県でも女性の創業支援窓口であるチャレンジ相談の専門員としても従事させていただきました。

これらの相談窓口をしていて感じたことが2つあって、一つ目は、私が5年間モヤモヤしていた頃のように、自己肯定感が低い方が多いことでした。

二つ目は、商工会議所などの創業支援の場合、助成金や人を雇用する制度など具体的な相談内容が多いのですが、女性の場合、「やりたいことが分からないんですけど、どうしたらいいでしょう」というところから始まるので、起業支援といっても、全く別物なんだと思ったんです。

そういう方が公的な相談機関に行くと、「もう少しちゃんと決めてから来てくださいね」と言われてしまう。そこで、そうした方たちに寄り添って相談できる人がいないことが課題だと考え、女性の起業を応援する事業を本気でやってみようと思いました。

今、働く女性のうち約6割が非正規雇用です。つまり、結婚、出産、育児など一度職場を離れてしまうと、正規雇用されることが難しいんです。また親の介護が始まるとさらに難しくなります。専業主婦を希望していても、子供の教育費、住宅ローン、老後の資金などを考えると、専業主婦でいることも困難になってくる。働く場所や環境がない現状の中で、仕事は自分で創っていく時代になっていると思います。
女性の起業相談にはどんな方が多いですか?
30代後半から50代は、食べ物関連や癒しなどのサロネーゼ系が多いですね。60代の方だと、定年になって退職金も入ったので、カフェをやりたいとか、NPOを作りたいといった方が多いです。

主婦の方って、ご主人の給料をそのまま自由に使っていると思っていましたが、いろいろ気兼ねしながらお金を使っている方が多いんですね。

そこで自分が起業するとなると、いろんな経費やコストが要りますから、それを自分で稼いだパートのお金で補ったほうが気持ちの安定が大きいようです。

求人情報を見ても20万円の給料を貰うことは難しいですが、パートタイマーで10万円くらいでなら働く口がありますから、そこは割り切って、パートと自分の仕事の「ダブルお仕事」というのをご提案しています。
起業を考える方にアドバイスをいただけますか
一番は「応援される人」になって欲しいですね。人から応援されるためには、自分の自己実現ばかりにフォーカスせず、利他の視点が無いといけないと思います。

例えば、カラーの資格を取ったから、カラーリストになりたいというのではなく、周りにどんなニーズがあるのか、人のために自分はどんなお役に立てるのか。また、それだけの覚悟はあるのか。そういう視点が抜けている方が多いんです。

お金を頂くということの絶対条件として、相手のお役に立っているかどうかです。「自分はこうだ」といった自己実現だけなら、お客様にもビジネスパートナーにも応援してもらえませんし、逆に相手にお金を払ってくださいと思うんです(笑)

また、やりたいことがたくさんありすぎて、「私、引き出しをたくさん持っているんです」と言う人がいますけど、たしかにそういう人は自己実現のためにいろんな資格をもっていて、こんなこともあんなこともやっていると言いますけど、それって全部自分の視点。相手の視点じゃないんですね。 そういう方は一度、今までの経歴を棚卸ししてみるといいと思います。その中には必ず共通点がありますから。

サロネーゼは大きく三つのタイプに分かれていて、一つ目はものづくりが好きな人、二つ目はインストラクター系で教えるのが好きな人、で。三つ目はカラーリストのように自分のセンスを伝えたい人。それで振り分けると、自分の中で整理されて、何が一番なのかが分かると思います。
「キャリアモチベーター」「キャリアシンデレラ」という言葉を商標登録されていますが、どんな意味がありますか?
「キャリア」とは人が生まれてから死ぬまでを指します。お仕事で関わる身近な人に対して、モチベーションを上げる、心の灯をともすことができる人が「キャリアモチベーター」であり、私もそうでありたいと思っています。

「キャリアシンデレラ」とは、人は誰でも自分自身が主人公という意味を込めて名づけました。私自身も自分の人生の主人公であるキャリアシンデレラでありたいと思っていますし、多くの女性が主人公になれる、そのお手伝いができればと思っています。
ありがとうございました。
(取材:2015年8月 関西ウーマン編集部)
 

 

 

 


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