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[レポート]年に一度、春に。1年後の自分にお手紙を書こう! 2025
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[レポート]年に一度、春に。1年後の自分にお手紙を書こう! 2025

2025年4月&6月開催レポート
年に一度、春に。1年後の自分にお手紙を書こう! 2025
「今日までの1年、どんな1年でしたか?」と尋ねられたら、どう答えますか? 私はついつい、「あいかわらずですよ」「いろいろありましたね」と一言で終わらせてしまいがちです。
しかし、1年という月日はあっという間のようでいて、実に濃密で、「あの人と出会ったのも、こんなことをしたのも、まだこの1年のことなんだ」とびっくりすることがあります。1年前の春には想像もしていなかったことが、世界でも、日本でも、まちでも、そして、私自身にも起きました。
めまぐるしく変化していく時代だからこそ、今この瞬間に感じたり思ったり考えたりしていることを、言葉にして丁寧に感じること、残しておくことは大切なんじゃないか。この数年は特に、そう感じています。
出来事を一つひとつ思い出していくと、さまざまな人たちのおかげで今があることを再確認できたり、自分の頑張りが見えてきて「なかなか頑張ってるやん」と自信を持てたりします。また、「こうするといいかも」と新たな可能性を見出せたり、「こうだ!」と思い込んでいたことを「実はああかもしれない」と捉え直せたりするかもしれません。
そこで、毎年春に「1 年を振り返り、1 年後の自分に向けてお手紙を書く」ということを、2016 年から続けています。この1年を振り返り、思い浮かんだことを言葉にして感じて、記録を残す。さらには1年後に向けて「こうなっていたらいいなぁ」「こんなことをしたいなぁ」と期待や希望を膨らませて、メッセージを書く。
気づけば、今年で10年目を迎えました。春になると「今年もこの季節が来たな」と、心がすっと整うような気がします。
参加方法は「自宅で書いて郵送」と「書こう会に参加する」の2つ。今回は、2024年5月と6月に4日間開催した「1年後のお手紙を“一緒”に書こう会」の様子をレポートします。会は「公園でのおさんぽ」と「カフェでのお手紙タイム」の、2つの時間に分けて開催しました。
しかし、1年という月日はあっという間のようでいて、実に濃密で、「あの人と出会ったのも、こんなことをしたのも、まだこの1年のことなんだ」とびっくりすることがあります。1年前の春には想像もしていなかったことが、世界でも、日本でも、まちでも、そして、私自身にも起きました。
めまぐるしく変化していく時代だからこそ、今この瞬間に感じたり思ったり考えたりしていることを、言葉にして丁寧に感じること、残しておくことは大切なんじゃないか。この数年は特に、そう感じています。
出来事を一つひとつ思い出していくと、さまざまな人たちのおかげで今があることを再確認できたり、自分の頑張りが見えてきて「なかなか頑張ってるやん」と自信を持てたりします。また、「こうするといいかも」と新たな可能性を見出せたり、「こうだ!」と思い込んでいたことを「実はああかもしれない」と捉え直せたりするかもしれません。
そこで、毎年春に「1 年を振り返り、1 年後の自分に向けてお手紙を書く」ということを、2016 年から続けています。この1年を振り返り、思い浮かんだことを言葉にして感じて、記録を残す。さらには1年後に向けて「こうなっていたらいいなぁ」「こんなことをしたいなぁ」と期待や希望を膨らませて、メッセージを書く。
気づけば、今年で10年目を迎えました。春になると「今年もこの季節が来たな」と、心がすっと整うような気がします。
参加方法は「自宅で書いて郵送」と「書こう会に参加する」の2つ。今回は、2024年5月と6月に4日間開催した「1年後のお手紙を“一緒”に書こう会」の様子をレポートします。会は「公園でのおさんぽ」と「カフェでのお手紙タイム」の、2つの時間に分けて開催しました。
公園でのおさんぽ。歩いて、しゃべって、感じて、“今”を味わう15分
お手紙を書く前に、阪急武庫之荘駅から歩いて5分ほどのところにある「大井戸公園」へ。薔薇園や古墳もある、都会の中の小さな森のような、気持ちのいい公園です。15分ほど、ぶらぶらと歩きながら、慌ただしい日々の中で、少し立ち止まってみます。目の前の自然を感じることで、“今”に集中し、自分に戻っていくひととき。
また、木や緑、花、鳥、風、太陽などが間に入ってくれるからかもしれません。参加者同士、「はじめまして」でも、「1 年ぶりですね」でも、少しずつ距離感が縮まって、ゆるやかにつながることができます。
また、木や緑、花、鳥、風、太陽などが間に入ってくれるからかもしれません。参加者同士、「はじめまして」でも、「1 年ぶりですね」でも、少しずつ距離感が縮まって、ゆるやかにつながることができます。
今年はこんな体験をしました。
◎「薔薇のいい香り」というつぶやきから、嗅覚が研ぎ澄まされ、花々に顔を近づけて香りを楽しむ。
◎1本の木に集まり、ひとやすみする複数の鳩を発見。この公園の居心地のよさを、その鳩とも共有している気持ちになり、「ここにずっといたくなる気持ち、わかる」と勝手に共感。
◎“つる薔薇のアーチ”が満開! 記念撮影。
◎6月になり、ほかの薔薇とはずれて見頃を迎える少数の薔薇の美しさに見とれる。
◎「薔薇のいい香り」というつぶやきから、嗅覚が研ぎ澄まされ、花々に顔を近づけて香りを楽しむ。
◎1本の木に集まり、ひとやすみする複数の鳩を発見。この公園の居心地のよさを、その鳩とも共有している気持ちになり、「ここにずっといたくなる気持ち、わかる」と勝手に共感。
◎“つる薔薇のアーチ”が満開! 記念撮影。
◎6月になり、ほかの薔薇とはずれて見頃を迎える少数の薔薇の美しさに見とれる。
自分1人ではなく、誰かと一緒だからこそ、見えてくるものがあります。また、誰と一緒かによっても、見える景色がまったく変わってくる・・・・・・それもまた、おもしろさの一つです。その日、たまたまご一緒したご縁。一人ひとりの視点、その時・その人たちだからこその会話や空気感、生まれるハーモニー。
私はこの10年もの間に何度も何度も、この季節、この公園に訪れていますが、毎回新しい発見でいっぱいです。
私はこの10年もの間に何度も何度も、この季節、この公園に訪れていますが、毎回新しい発見でいっぱいです。
カフェでのお手紙タイム。 1 年を振り返り、1 年後に思いを馳せてお手紙を書く
お手紙を書くために、阪急武庫之荘駅北側にある「カフェぷろぽ」へ向かいます。飲食店や歯科医院などが入る雑居ビルの2階。扉を開けると、やわらかな光が差し込む空間が広がっていました。白い漆喰の壁に、いろんな形の木製テーブルと椅子。静かで落ち着いた、心地よい時間が流れるカフェです。
この日は、少し緑が混ざったような青い壁が印象的な奥の席へ。窓の外には駅のホームが見えます。店主さんお手製のお昼ごはんやデザート、ドリンクをいただきながら、まずはほっとひと息つきます。
この日は、少し緑が混ざったような青い壁が印象的な奥の席へ。窓の外には駅のホームが見えます。店主さんお手製のお昼ごはんやデザート、ドリンクをいただきながら、まずはほっとひと息つきます。
ここからは、それぞれのペースで、1年後の自分に向けてのお手紙を書いていきます。流れは大きく3つ。
(1)ワークシートに書き込んでいく
「今のわたしをイメージして浮かぶコトバ」「この1年の出来事」「気になっていること」など、思い出すためのヒントを並べたシートに自由に書き込んでいきます。まとまった文章にしなくても、「言葉で綴るアルバム」のように、自分だけがわかるキーワードで大丈夫です。
(2)レターセットにお手紙を書く
何種類かのレターセット、色鉛筆、マスキングテープ、切手などから自由に選び、1年後、1歳年上の自分に宛てたお手紙を書いていきます。
(3)お互いに向けたお手紙も書く
せっかくのご縁。一緒に過ごした方々にも、お手紙を書きます。最後に手渡しし、そのお手紙も同封。1年後に読むことになるのです。
(1)ワークシートに書き込んでいく
「今のわたしをイメージして浮かぶコトバ」「この1年の出来事」「気になっていること」など、思い出すためのヒントを並べたシートに自由に書き込んでいきます。まとまった文章にしなくても、「言葉で綴るアルバム」のように、自分だけがわかるキーワードで大丈夫です。
(2)レターセットにお手紙を書く
何種類かのレターセット、色鉛筆、マスキングテープ、切手などから自由に選び、1年後、1歳年上の自分に宛てたお手紙を書いていきます。
(3)お互いに向けたお手紙も書く
せっかくのご縁。一緒に過ごした方々にも、お手紙を書きます。最後に手渡しし、そのお手紙も同封。1年後に読むことになるのです。
私が今年書いたお手紙はこちらです。無地の封筒に、この会4日間で出会った風景などを描きました。
いつも思うのは、この日、この方々と過ごせたのはご縁だったんだなぁということ。おさんぽをしながら、お手紙を書きながら、時々おしゃべりをしながら・・・・・・興味や関心、つながりが交わる瞬間があって、「わあぁっ」とときめく出来事があります。
また、こうして誰かと“一緒”に書くからこそ、生まれる気持ちや気づきがあります。それは、その時に書いたお手紙にもきっと宿っているでしょう。そんなこともすべて含めての、1通のお手紙が出来上がりました。
また、こうして誰かと“一緒”に書くからこそ、生まれる気持ちや気づきがあります。それは、その時に書いたお手紙にもきっと宿っているでしょう。そんなこともすべて含めての、1通のお手紙が出来上がりました。
2026年の春に、また。やりとりできる未来がありますように
ご参加くださったみなさんの声を、いくつかご紹介します。
この日、この場で、それぞれの言葉で感じたこと・・・・・・
この日、この場で、それぞれの言葉で感じたこと・・・・・・
【ゆうこさんより】
癒されて、心地よい自分の内とつながるような幸せのひとときでした。美しい便せんに自分の想うことをゆっくり書いていく時間ってとても幸せで豊かなことですね。
【なつみさんより】
1年後に楽しみができて、わくわく、どきどき…!
【BoBさんより】
久しぶりに手紙を書いて、リフレッシュされました。来年も書けるように、今年一年頑張って生きていきます。
【rekoさんより】
参加6年目の今回は、今までで一番簡潔な内容になったように思います。書いているうちに今抱える心配に向き合い、不安もあるけど、「できる、俺なら」という強い気持ちが湧いてきました。「できる、俺なら」は好きな作家さんの日記に度々出てくる言葉で、目にするたび、「よし、私も!」と力をもらってきました。その言葉が私の中からムクムクと湧き上がってきて、決意表明のようなお手紙になりました。6年前の私はもっとグラグラしていたことを思うと、図太くなったと思います。それは自分でも思いがけない変化でした。一年に一度このイベントは今や一年を一区切りする大切なイベントになっています。
癒されて、心地よい自分の内とつながるような幸せのひとときでした。美しい便せんに自分の想うことをゆっくり書いていく時間ってとても幸せで豊かなことですね。
【なつみさんより】
1年後に楽しみができて、わくわく、どきどき…!
【BoBさんより】
久しぶりに手紙を書いて、リフレッシュされました。来年も書けるように、今年一年頑張って生きていきます。
【rekoさんより】
参加6年目の今回は、今までで一番簡潔な内容になったように思います。書いているうちに今抱える心配に向き合い、不安もあるけど、「できる、俺なら」という強い気持ちが湧いてきました。「できる、俺なら」は好きな作家さんの日記に度々出てくる言葉で、目にするたび、「よし、私も!」と力をもらってきました。その言葉が私の中からムクムクと湧き上がってきて、決意表明のようなお手紙になりました。6年前の私はもっとグラグラしていたことを思うと、図太くなったと思います。それは自分でも思いがけない変化でした。一年に一度このイベントは今や一年を一区切りする大切なイベントになっています。
今年ご一緒したのは、以下の17人の方々です。
5月16日(金)2人
5月25日(日)3人
5月27日(火)3人
6月8日(日) 3人
ご自宅で書いてくださった方 6人
それぞれのお手紙は、私が大切にお預かりし、2026年4月に郵便ポストに投函します。
5月16日(金)2人
5月25日(日)3人
5月27日(火)3人
6月8日(日) 3人
ご自宅で書いてくださった方 6人
それぞれのお手紙は、私が大切にお預かりし、2026年4月に郵便ポストに投函します。
「1年後」は当たり前に訪れるものではありません。私も、誰しも、いつ何があるかわからないからです。「来年、無事に投函できますように」「それぞれの方に届きますように」「それぞれの方が無事に受け取ってくださいますように」「また、1年後に。やりとりできることを喜び合えるような世の中でもありますように」と、毎年祈らずにはいられません。
ご一緒してくださいまして、ありがとうございました。
ご一緒してくださいまして、ありがとうございました。

小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
『おてがみぃと』FBページ
関西ウーマンコラム『おてがみじかん』
家族や友だち、仕事仲間、お世話になっている人、出会う人・・・・・・日頃、おしゃべりしたり、メールしたりして、気持ちや思いを伝え合っているつもりでいても、心に秘めたままのものがあったり、言葉にするのをためらっているものがあったりするものです。中には、自分でも気づけていない気持ちや思いもあるでしょう。
お手紙は、日頃は言葉として出てこない気持ちや思い、それに気づいて、認めて、改めて伝えるきっかけをくれるような気がします。なぜなら、お手紙を書く時間というのは、相手に思いを馳せて向き合うとともに、自分自身とも向き合うことになるからです。
お手紙を書くこと、やりとりすることで、「あ、わたし、こんなことを思っていたんだ」「あの人、こんなことを思ってくれていたんだ!」「あの出来事、こういうふうに感じていたんだ」と気づく機会となり、再びコミュニケーションを重ねていく“はじまり”のきっかけにしませんか?
本書は、著者の日常にある“お手紙というものがある時間”について書き綴ったエッセイです。この本を読んで、「あの人、元気にしているかな?」「あの人に改めて『ありがとう』という気持ちを伝えたいなぁ」など、ふと顔が思い浮かんだ“あの人”にお手紙を書いてみようかなぁと思っていただけたら嬉しいです。⇒amazon
■おてがみぃと 記事一覧
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2025年5月6月毎年春に行う恒例の「1年後の自分に向けてお手紙を書く会」を開催しました。
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この1年を振り返りつつ、2026年の自分にお手紙を書きませんか?
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2024年5月6月毎年春に行う恒例の「1年後の自分に向けてお手紙を書く会」を開催しました。
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この1年を振り返りつつ、2025年の自分にお手紙を書きませんか?
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2023年5月6月毎年春に行う恒例の「1年後の自分に向けてお手紙を書く会」を開催しました。
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この1年を振り返りつつ、2024年の自分にお手紙を書きませんか?
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この1年を振り返りつつ、2023年の自分にお手紙を書きませんか?
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この1年を振り返りつつ、2022年の自分にお手紙を書きませんか?
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この1年を振り返りつつ、2021年の自分にお手紙を書きませんか?
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2020年2月の「おてがみぃと」は、これまでに書いたお手紙や受け取ったお手紙についておしゃべりをしました。
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2019年12月の「おてがみぃと」は、『お手紙』を贈り物にしたクリスマスプレゼント交換会をしました。
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2019年10月の「おてがみぃと」は、「秋の薔薇のシーズン」を楽しみながら一緒にお手紙を書きました。
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2019年8月の「おてがみぃと」は、「自分が感じた、今年の夏」のサマーカードをつくりました。
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2019年6月の「おてがみぃと」は、あじさいが満開の「大井戸公園」で「季節さんぽ」しました。
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2019年4月「おてがみぃと」は、毎年春に行う恒例の「1年後の自分に向けてお手紙を書く会」を開催しました。
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2017年12月の「おてがみぃと」はイラストレーター フミノナさんのカッティングマットを使ってクリスマスカードをつくりました。
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2018年10月のおてがみぃとは、作家さんの線画に色をぬってセミオリジナルのレターセットをつくりました。
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2018年7月の「おてがみぃと」は奈良『雨の日製作所』さんで、自分の心に残る誰かへの想いを、お手紙に託してみました。
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2018年6月の「おてがみぃと」は『ART HOUSE』さんで作家さんの作品にインスピレーションを受けながらお手紙を書きました。
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2018年4月「おてがみぃと」は、この1年を振り返りつつ1年後に向けて自分にお手紙を書きました。
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2017年12月の「おてがみぃと」は、ちょっぴり早めの“おてがみ”クリスマス会を開催しました。
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2017年9月の「おてがみぃと」は、自分が見つけた秋に「この秋、やりたいこと」を添えてつくる季節のお手紙を書きました。
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2017年7月の「おてがみぃと」は靭公園のそばにある“お手紙の書ける雑貨店”『ポスト舎』へ行きました。
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2017年5月30日の「おてがみぃと」は、おさんぽしながら見つけた“みどり”を、季節のあいさつ文としてお手紙に。
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お手紙で「私」と「あなた」とmeet!『おてがみぃと』は参加者と一緒に、手紙を書く時間を楽しむ会です。