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■おてがみぃと


[レポート]お手紙を一緒に書こう!

2019年6月のレポート

お手紙を一緒に書こう!

「あの人にお手紙を書きたい」と思いながらも、そのままになっていることはありませんか?

相手を想えば想うほど、丁寧にじっくりと書きたいという気持ちになって、「また落ち着いた時に」と先延ばしにしてしまっているお手紙が、私にはあります。

そこで、「この日は『お手紙を書く日』」と決めて、一緒にお手紙を書きませんか?  集まって、思い思いにお手紙を書く会を4カ月に1度、開きます。 → 「おてがみぃと」とは

今回は、あきさん、れいこさんと一緒に「おてがみじかん」を過ごしました。
「大井戸公園」で季節さんぽ。季節のあいさつ文を見つける
低気圧の影響で大雨&強風という荒れたお天気になる予報だった、この日。

開催の3時間前には突然の大雨で「季節さんぽは無理かも」と思っていたら、この時間帯は雨が降らず、濃い灰色の雲の切れ目から青空が見えるという不思議なお天気。阪急武庫之荘駅で待ち合わせをしていると、雲の上に小さな虹も見えました。

お手紙を書く前に、駅から歩いて5分ほどのところにある「大井戸公園」へ。

公園に入るや否や、まるでイヤリング? クリスマスの飾り? イガイガ栗? みたいな、木の実がぶら下がっている木を見つけ、「あれは何の木?」と興味しんしんのれいこさん。そちらに行ってみることにしました。かわいらしい木の実をぶら下げていたこの木は、後で緑化公園協会の方に確認したところ、「アメリカフウ」「タイワンフウ」とのこと。
強風が木々を揺らしていました。風がごおおぉぉーと吹けば、木の葉が擦れ合ってざわぁざわぁざわあぁーという音がしました。風の音、葉の音を意識して聞いたのは、いつ振りでしょうか。
ちょうど1年前の台風により、ところどころの木にかけられていた「この木、なんの木」という名札はごくわずかになっていて、その代わりに木端を再利用したお手製の名札を発見。「紅葉スモモ」と書いていて、この紅い葉っぱがその木です。桜みたいな花を咲かせるらしいです。「この木が好きな近所の誰かが書いたのかなあ」なんて想像。

公園内には約130種類2000本のバラが咲くバラ園があり、この時もまだ数本咲いていました。バラ園内のベンチのところには紫陽花が咲いています。

バラたちは一定の大きさに剪定され、上品にお行儀よく咲いていますが、紫陽花は生命力溢れんばかりに咲いていて、まるで「おしゃべりをしているみたい」とあきさん。後ろのほうで咲いている紫陽花は背伸びをして、「ちょっと、聞いてよ。私の話も聞いて!」と前のめりにしゃべりかけているように見えます。あきさんが紫陽花になりきった姿をカメラでぱしゃり。
葉っぱも花とがくの部分も、とても大きくて、「すぽっと頭にかぶれそう」とれいこさん。おしゃれな帽子になりそうです。

歌う風や木々、おしゃべりな紫陽花など、これまでにない視点で、「大井戸公園」を巡ることができました。一人ひとり、異なるからこそ、発見できること、想像できることはさまざまで、その時々の季節、天気、集う人たちによっても見える風景は変わるから、何度訪れてもトキメキがあります。
「カフェぷろぽ」でお手紙タイム
「カフェぷろぽ」で、店主さんの手づくりおやつ&飲み物をいただきながら、ほっとひと息。私はこの日、「自家製ジンジャエール」にしました。「めっちゃ、しょうが!」感と炭酸のしゅわしゅわ感で、一気にすきっと爽やかな気持ちに。

ここからは、自由にお手紙タイムです。「季節さんぽで感じたことを自分宛に」「ふと顔が思い浮かんだ友だちに」など、思い思いにお手紙を書きます。

私は1カ月ほど前に行った展覧会の感想を伝えるお手紙を書くことにしました。いつもはSNSのメッセンジャーでやりとりしているので、そのツールで送ろうとパソコンで打っていたのですが、展覧会からほぼ1カ月・・・時間がかなり経過していました。

すぐに読んでほしいものでも、絶対に読んでほしいものでも、返事がほしいものでもありません。「行って、こんなことを感じましたよ~」ということをほんのり伝えることができればと、お手紙で書くことにしたんです。

パソコンで打ったものを清書しながら、「そういえば」「そして、こんなことも」と加筆したいことが次から次へと溢れてきて、お手紙だからこそ書けたことがありました。

会の終わりのほうでは、日頃感じていること、大事にしている想いなど、さまざまな会話を。お手紙を書く時間は、相手を想うとともに、自分と向き合える時間でもあります。お手紙を書く時間をともに過ごすからこそ、できる会話がありました。

最後に、あきさんからいただいた絵手紙。
色を塗る前に、れいこさんと「紫陽花の花とがくの部分が、まるでカエルに見える」と話していました。あきさんからの絵手紙を見ると、まるでカエルが合唱しているみたいな、あのおしゃべりな紫陽花たちのことを思い出します。

今回もいいおてがみじかんを過ごすことができました。一緒に過ごしてくださったあきさん、れいこさん、ありがとうございました。
ご参加くださったあきさん、れいこさんの感想
[あきさんより]
お散歩では雨上がりのお天道さまに照らされる紫陽花たちが、強い風に首を揺らし、ものすごい勢いで話し掛けてくれているように感じました。

カフェに着くと、可愛い木のテーブルの上に、小森さんがリュックサックから次から次へと素敵な便箋や切手、紙テープ、ペン等を並べて下さり、「あとは自由に」と。そしてトキメキトキメキ、みんなそれぞれに便箋やペンを選び、あのヒトにお手紙をしたためる。時々お喋り、このお喋りが不思議とどうしても深まってきて、ほんとうに素敵な瞬間の連続でした。

お手紙を書くための贅沢な時間を、皆さんと一緒にじっくり味合わせて頂き、用事のない他愛のないような最高のお手紙を書けたような気がします。

紫陽花に似た友人に出した紫陽花のお手紙も無事に届き、間もなくお返事を頂き、「ふいうちで嬉しい」と書かれていました。ほんとうに用事のないお手紙が何だか心にお互いに響き合った気がいたします。

[れいこさんより]
お手紙を書くことは、自分の気持ちに丁寧にアクセスできる行為なのかもしれないと思いました。

考えて、言葉を選んで、手を動かして、書く、ところまでにタイムラグがあるからかな。メールよりもずっと自分の中を探るような気がして、それが自分と向き合う時間にもなりました。
次回の「おてがみぃと」は2019年8月を予定しています。
テーマは「自分が感じた「夏!」をサマーカードに書こう!」
詳細は後日お知らせします。
profile
小森 利絵
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
BLOG:『えんを描く』ブログ
『おてがみぃと』FBページ
関西ウーマンコラム『おてがみじかん』

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