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■関西マスコミ・広報女史インタビュー


日高 理恵さん(株式会社フロッグ テレビ番組制作ディレクター)

日高 理恵さん​  (株式会社フロッグ テレビ番組制作ディレクター)
滋賀県出身。関西大学工学部卒業後、株式会社ビーワイルド入社(現在の株式会社フロッグ)。アシスタント・ディレクター3年を経て、2009年よりディレクター職。
株式会社フロッグ http://www.frog-inc.jp
番組制作のディレクターというお仕事の内容を教えてください。
現在、関西のレギュラー番組2本(バラエティ情報番組と報道番組)を担当していますが、それぞれの番組内で放送するコーナーVTRの制作が主な仕事です。月に3〜4本のVTRを作成するのですが、まずは、どんなテーマで、何を素材に、どこへロケにいくのか、タレントは誰を起用するかなどを、テレビ局の制作会議で決定します。その会議には、P(プロデューサー)、D(ディレクター)、AD(アシスタントディレクター)、構成作家、リサーチャーなどが集まります。

その後、テーマに関したリサーチ、ロケハン(ロケーションハンティング)、下取材、交渉を行い、内容が決まると構成を考え、台本を書き、撮影のための手配を行います。ロケ当日は同行し、撮影がスムーズに行くようにディレクションするのが主な仕事です。ロケ現場の監督といえばわかりやすいでしょうか。

また、撮影後は、その映像を放送するために映像編集を行うのもディレクターの重要な仕事です。ナレーション原稿や、最近よく見かけるテロップの原稿なども書いています。ロケとは別に、「物撮り」といわれるインサート撮影などに1日を費やしたり・・・。

作業時間としては、リサーチからロケまでが6割、ロケ後の編集作業が4割といった感じですね。放送日の1カ月ほど前に撮影に出向きますが、企画に取りかかるのは2カ月ほど前から。結構、手間をかけて制作しているんですよ(笑)。もちろん、報道では直前に取材撮影に行って、編集して放送ということは多々あります。
お仕事の中で、どんなことに力を入れていらっしゃいますか?
人との関わりは大切にしたいと思っています。番組制作はチームで動きます。ディレクターを中心に、C(カメラマン)、音声、CA(カメラアシスタント)、ADという大人数でのロケに出ることが常ですし、それ以外にも、タレント、テレビ局、取材先など、多くの人とのつながりで番組が作られています。良い番組を作るためには、人との関わりは一番重要ですね。
なぜ今のお仕事を選ばれましたか?
大学は工学部出身で、化学を勉強していました。就職する段階で、事務職に興味がなく、人と違った仕事がしたいとTV制作の仕事を選びました(笑)。女性が長く働くには厳しい業界と思っていましたし、2年くらいでやめて他の業界に転職するつもりが、もう10年(笑)。常に新しいことに関われるおもしろさもあり、こうやって長く続けて来られたのかも知れません。
お仕事でのターニングポイント(転機)を教えてください。
ADからDになったときですね。ADの3年間は、Dの後方で見ている立場でしたが、Dとなると、現場の責任はすべて自分の肩にかかってきます。どんなにしんどくても、VTRを完成させて、放送に載せなければなりません。

Dデビューは、時間の短いVTRでした。それでも、最初は慣れずに、タレントさんに引っ張っていってもらったことを覚えています。カメラマンさんにも助けてもらいました。みなさん温かかったですね。まさにチームで制作していることを感じました。

良いVTRにするには、タレントさんたちとの信頼関係が重要だと感じています。「日高はこういうVを撮りたいんやな」と、タレントさんがこちらの想いを汲み取ってくれて、予想した以上の切り口でおもしろい映像にしてくれたりしたときに、それを実感します。
これまでに「壁」を経験されましたか?
長年制作に関わっていると、何が“おもしろい”のか?という壁にぶつかるときがあります。「こういう意味で使うので、こう撮って」とカメラマンに指示して、撮影した素材をDが編集するのですが、編集での画面のつながりなどに迷うことがあります。また、関西の番組ですので、“おもしろいこと”を考えられるセンスは、常に模索中ですね。

また、取材力はゴールのない課題です。報道番組は取材力が命です。上辺だけの取材ではなく、掘り起こす能力、引き出す能力で、内容の善し悪しが決まります。こちらの心を開いて、相手の懐に入る取材を心がけ、より深い情報を持って帰ることができるようにしています。あと、どうしても取材したいところは、断られても交渉し続けるなど、ねばることもあります。
報道番組とバラエティ情報番組は制作方法も違うのでは?
演出方法が違うだけで、取材では報道もバラエティも制作手法は同じです。どちらにもいえるのは、情報の裏取りは絶対にするということ。インターネットで情報を得たものも参考にしますが、情報の裏は必ず取ります。取材先の方はこういっているけれど、本当なのか?という調査は行っています。正確な情報を発信するのは放送の大前提ですから。
「自分の時間」の作り方、使い方をおしえていただけますか?
時間がタイトな仕事なので、月2〜3回の休みが取れればいい感じですが、制作さえきちんと進行できていれば、曜日や時間もフレキシブルです。あらかじめプライベートの予定を先に決めて、それに合わせて動くようにスケジュールを決めています。友達との会食、買い物などのほか、エレクトーンは講師資格も持っているので、時間を作ってはクラシックを弾くなど、自分で気分転換の時間を調整しています。
テレビ業界を目指したいと考える読者女性へメッセージをお願いします。
人並みの気配り、明るさ、愛嬌さえあれば、特別な能力はいりません。入社してから実践で身についていきますから。辛抱強く、真面目に取り組むことが一番大切でしょうね。周囲の助けがあってこそ、私もこの仕事を続けられています。

結婚後も担当する本数を減らして、続けている強者女性Dもいらっしゃいますが、女性は少数派です。特にバラエティ番組では少ないので、女性目線での企画は貴重になります。今後、女性視点でのバラエティ企画を提案していける方には、期待が集まるでしょうね。
ありがとうございました。
 
普段テレビを見ていても、「このナレーション原稿うまいな〜」「見たこともない間を入れている。勇気あるな」などと思うことも多いという日高さん。

漁に行っている映像をみても、「これはカメラを何台出して、こう撮っているな」など、ロケ現場の様子が目に浮かぶそうです。ディレクターの視点やアンテナが常に立っていることも、プロだと感じます。取材力、現場力。いずれも、人との関わりが大事だということばが印象的でした。
(取材:2015年9月)
取材:なかむらのり子
S plus+h(スプラッシュ) 代表
フリーコーディネーター/コピーライター/プランナー
マスコミ・出版メディアへの取材も多く、インタビューする方の人生にスポットを当てる取材を心がけている。舞台芸術、教育、医療、地域活性に関する取材など、そのフィールドは広い。 

 


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