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■関西の企業で働く「キャリア女性インタビュー」


繁村 早百合さん(パナソニック株式会社AIS社人事戦略部 多様性推進室長)

繁村 早百合さん
パナソニック株式会社オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
カンパニー戦略室 人事戦略部 多様性推進室長 1984年 松下電器産業株式会社 半導体部門に入社、CCDイメージセンサー設計開発を担当。1990年第一子出産、できたばかりの育児休業制度(当時は満一歳まで)を取得して8ヶ月で復職。1994年第二子出産、6ヶ月で復職。復職後も、一貫して休職前と同じ部署で開発業務に従事した後、2008年 同社にワークライフバランス推進室設立とともに室長として異動。2012年 デバイス社 多様性推進室室長をへて、2013年より現職。

パナソニック株式会社オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
本社: 〒571-8506 大阪府門真市大字門真1006番地
URL:http://www.panasonic.com/jp/corporate/ais.html
パナソニックへの就職を決めた動機は?
大学の専攻が理系でしたので、ものづくりに携わりたいと思いましたが、当時はまだ、女性は結婚、出産で退職するのが当たり前の時代で、4大卒は就職先の選択肢の少ない頃でした。幸運にも大学OBから紹介いただいて会社訪問をしたとき、ここなら面白そうと1984年、松下電器産業株式会社に半導体の技術者として入社しました。男女雇用機会均等法施行前でしたが、導入教育は男女一緒に受けることができた一期生でした。
辞めずに働き続けることができたのは?
周りの人からも、25歳と21歳になる2人の娘たちからも、「どうして続けてこられたの」とよく聞かれますが、実は辞めなかっただけなのです。当時は女性が辞めてしまうと、その後、働くところも少なかったですし、何より「働いて経済的にも精神的にも自律すること」が、私の中で優先順位が高かった、ということもあります。子どものころから専業主婦の母を見ていましたし、自分もパワーを持て余す気がして、「家族は大事だけれど、私は働いて自律しよう」とずっと考えていました。
キャリアと育児の両立に、壁を感じることはありましたか?
上の娘は気管支が弱かったので、3歳までに4回入院した時には、さすがに辞めたほうがいいのかなと思ったこともありました。あまり思うように働くことができないジレンマや、職場の人たちに耐えてもらっている、という後ろめたさもありました。でも「辞めるのはいつでもできる。できるところまでやってみたら」という夫の言葉に後押しされ、続けることができました。
ご夫婦で一緒に乗り越えてこられたのですね。
育児中の我が家の合言葉は「ゆいまーる」。当時流行っていたTV 番組『ひらけ!ポンキッキ』で歌われていた「ユイユイ」という歌の中にでてくる沖縄の方言です。

歌詞の中に、「ひとりでお仕事疲れるね。ふたりでやると楽しいよ」というフレーズがあるのですが、「ゆいまーる」とは、仕事も育児も、夫婦で分担し合って楽しもうということ。つまり、パートナーと上手く「ゆいまーる」していくことが、辞めずに働き続けられるコツだと思います。さらに、保育所の仲間、上司や同僚、地域の方たちとも、普段からコミュニケーションをとり、状況を理解してもらって助けていただきました。
仕事をする上で、どんなことに悩まれましたか?
やはり、時間制約ですね。育児中の私は早く帰らなければならず、いかに短時間で成果を上げるかがに悩みました。入社当初、半導体素子の検査プログラムを組む業務があったのですが、その時に身につけたスキルを応用したりして、定型業務を短時間で処理できるよう工夫をしました。その中で私がAccessで作成したシステムが、職場で10年以上使われたものもあります。

やはりキャリアはできることの積み重ね。まずその仕事を一生懸命にやる、仕事ができるようになれば、自分で工夫できるようになり、面白みも出てきますね
今後のキャリアの目標はありますか?
2008年に多様性推進室へ異動し、現在は人事・教育訓練も兼任しています。男女ともに長時間労働を削減して生産性高く、ひとりひとりが「やりがい」を持って、いきいきと働きつづけられる職場風土をつくることを目標にしています。定年までにどこまでできるかわかりませんが、やりがいのある目標です。個人としては、生涯現役でいけたらと思っています。「生涯凜とした女性、100歳でバーキンが似合う女性」を目標にしています。
企業で働く女性へのメッセージをお願いします。
ライフイベントを理由に辞めないで欲しいですね。日本は遅い歩みかもしれませんが、「仕事を続けられる制度や環境」は徐々に整ってきていますし、確実に私たちの時代より進んでいます。これは女性にとっても追い風なので、工夫次第で辞めずに働き続けることができると思います。

自分の裁量が増えるとやりがいも倍増しますから、まずは続けること。女性はとかく「白黒」つけてしまいがちですが、仕事か結婚か、仕事か育児かの二者択一ではなく、仕事も結婚も、仕事も育児もと欲張ればいいのです。

育児も手をかけすぎない、何ごともがんばりすぎない。そして変化に対応できる柔軟性や適応力、それはすごく女性にはあると思います。「しなやかに、そしてしたたかに」何ごとも楽しみましょう。
ありがとうございました。

(取材:2015年7月/所属・役職名等は取材時のものです)
インタビュアー:諸田 智美
特定非営利活動法人 女性と仕事研究所 代表理事
佐賀大学卒業後、1987年大手SI会社に入社。SEとして金融情報系システムプロジェクトに従事。退職後、キャリアチェンジにより、マンションリフォーム企画営業を6年、パソコンスクール責任者を6年経験。2006年1月㈱ネットラーニング入社後、2009年11月グループ会社㈱wiwiwへ。2014年4月まで、カスタマーセンター長として大規模セミナー企画・運営、広報等を担当。2014年2月に「男女ともにキャリアと育児の両立を実現するためのシンポジウム」を企画・運営。大阪では、2013年11月に第4回女性活躍推進フォーラムの企画・運営を担当。2014年5月から現職。

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特定非営利活動法人 女性と仕事研究所
男女ともにあらゆる分野で活躍できる市民社会の構築をめざすNPO法人
大阪市北区堂島浜1-4-17 田中ビル4F
TEL:06-6341-3516
HP:http://www.women-work.org
 
 

 


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