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■関西のクリエイターが綴る手紙コラム『手紙の小箱』
歌と季節と、身近に暮らしたい(まつしたゆうりさん)
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■関西のクリエイターが綴る手紙コラム『手紙の小箱』
歌と季節と、身近に暮らしたい(まつしたゆうりさん)


歌と季節と、身近に暮らしたい
まつしたゆうりさん
絵本作家/イラストレーター
絵本作家/イラストレーター
新元号「令和」になって話題の本『よみたい万葉集』の挿絵を担当された、まつしたゆうりさん。淡く柔らかなタッチと透き通るような色彩の世界観は、ご本人のイメージそのもの。ふんわり心を包んでくれるようなイラストの数々で、すてきなお手紙グッズが揃いました。
万葉ポストカード

大切な人、お世話になった人。折々、贈り物を渡したり、ちょっとした旅のお土産を贈るとき、今の季節にぴったりの心を添えて届けたい。そんな想いから、万葉ポストカードを作りました。四季の草花や鳥の歌一首と、それをモチーフに描いたイラストが印刷されています。
昔々の日本では贈り物に添えた歌に、季節の草花も添え贈っていたそう。季節ごとの花は、期間限定の特別なプレゼント! 自然と触れ合う機会は少なくなった今でも、そんな風に気持ちを届けたり、季節を感じて暮らしていけたら素敵ですよね。
『万葉集』の歌は、四季の草花がたくさん詠み込まれ、届けたい想いを人々の代わりに語ってくれています。面と向かっては照れくさい素直な気持ちも、いにしえの歌や可憐な草花になら、ちょっと託して届けてみようかな、と思えてしまうから不思議です。
昔々の日本では贈り物に添えた歌に、季節の草花も添え贈っていたそう。季節ごとの花は、期間限定の特別なプレゼント! 自然と触れ合う機会は少なくなった今でも、そんな風に気持ちを届けたり、季節を感じて暮らしていけたら素敵ですよね。
『万葉集』の歌は、四季の草花がたくさん詠み込まれ、届けたい想いを人々の代わりに語ってくれています。面と向かっては照れくさい素直な気持ちも、いにしえの歌や可憐な草花になら、ちょっと託して届けてみようかな、と思えてしまうから不思議です。
文様のレターセット

お手紙を書くが大好きでも、あまり大きな便箋だとちょっと気負ってしまうことも…。そんな時にも気楽に手を伸ばしてもらえるよう、二、三筆箋くらいの気分と大きさのA5サイズで便箋を作りました。
裏がツルツル、表がザラザラのハトロン紙はちょっとレトロな雰囲気。くるりとまわりを囲むような文様が好きで、『万葉集』をテーマに描いたイラストや、書籍『よみたい万葉集』(共著)の挿絵をレイアウトしてみました。
いろんな色が混じるようにしたのは、移り変わる季節のようにと、見る時々で好きな色が変わっても楽しめるといいなという思いから。
裏がツルツル、表がザラザラのハトロン紙はちょっとレトロな雰囲気。くるりとまわりを囲むような文様が好きで、『万葉集』をテーマに描いたイラストや、書籍『よみたい万葉集』(共著)の挿絵をレイアウトしてみました。
いろんな色が混じるようにしたのは、移り変わる季節のようにと、見る時々で好きな色が変わっても楽しめるといいなという思いから。
一筆箋と栞

一筆箋は、ちょっと気持ちを添えたい時に気軽に使えて大活躍してくれる、大切なお手紙アイテムです。
挿絵用に描いた「万葉新聞」の飾り枠の一筆箋は、本当に一言だけの小スペースが持ち味。カタクリの花の一筆箋は、『万葉集』聖地のひとつ、富山県で詠まれた”越中万葉”の歌をモチーフに作りました。
罫線の終わりには花の美しさを詠んだ歌を、ひらながで模様のように書き込んでいます。花に優しく降り注ぐ雨や木漏れ日のように、想いを綴ってもらえたら…とデザインしています。
「万(よろず)の言(こと)の葉しおり」はメッセージカードとしても、好きな歌を書き込んで栞としても使えるもの。大好きな歌を持ち歩きたくて、「万葉集=万の言の葉」からイメージして作りました。
挿絵用に描いた「万葉新聞」の飾り枠の一筆箋は、本当に一言だけの小スペースが持ち味。カタクリの花の一筆箋は、『万葉集』聖地のひとつ、富山県で詠まれた”越中万葉”の歌をモチーフに作りました。
罫線の終わりには花の美しさを詠んだ歌を、ひらながで模様のように書き込んでいます。花に優しく降り注ぐ雨や木漏れ日のように、想いを綴ってもらえたら…とデザインしています。
「万(よろず)の言(こと)の葉しおり」はメッセージカードとしても、好きな歌を書き込んで栞としても使えるもの。大好きな歌を持ち歩きたくて、「万葉集=万の言の葉」からイメージして作りました。
「手紙」について思うこと
メールやSNSで簡単にメッセージの遣り取りが出来ても、ポストに手紙が入っていた時の嬉しさといったら、心が勝手にスキップし出すくらい特別なもの。
封を解くドキドキ感、特別な紙の手触り、描かれた愛らしいモチーフ、個性の見える柔らかな文字、ペンやインクの色、込められた香り…
様々な刺激が手のひらから伝わり、選んで送ってくれた気持ちに想いを馳せ、何度も閉まっては開け読み返します。
手紙は、大人になってからも貰ったり送ったりできる、気軽な贈り物のひとつ。
紙を選び、届けることは、自分の心を選び、届けることなんじゃないかなと思うのです。
自分の気持ちと、様々な人の心に添うことのできるお手紙グッズを、これからも作り続けていきたいなと思っております。
封を解くドキドキ感、特別な紙の手触り、描かれた愛らしいモチーフ、個性の見える柔らかな文字、ペンやインクの色、込められた香り…
様々な刺激が手のひらから伝わり、選んで送ってくれた気持ちに想いを馳せ、何度も閉まっては開け読み返します。
手紙は、大人になってからも貰ったり送ったりできる、気軽な贈り物のひとつ。
紙を選び、届けることは、自分の心を選び、届けることなんじゃないかなと思うのです。
自分の気持ちと、様々な人の心に添うことのできるお手紙グッズを、これからも作り続けていきたいなと思っております。

まつしたゆうりさん
絵本作家・イラストレーター。滋賀県湖北出身、大阪府在住。大阪芸術大学デザイン学科卒。イラストレーターズ通信会員。鳥と植物と古典が大好き。挿絵のお仕事の他、絵本や『万葉集』の書籍企画・執筆も手掛けています。日々、着物中。物語や歌に込められた心、そこに映る景色を、柔らかな色と文様を織り交ぜて描いています。HP:http://yuuli.net/
《日々の活動》twitter:yu__li
《イラストまとめ》instagram:yuuli_illust
《活動まとめ》facebook:matsushita.yuuli
よみたい万葉集
松岡文・森花絵(文)
まつしたゆうり (絵・文)
村田右富実 (監修)/阪上望 (助手)
全140ページ、オールカラー!「鳥」「笑」「夢」など、11テーマの歌ごとにイメージされた挿絵が添えられ、鳥子と鹿先生が歌についてあれこれ語り合います「装」「動物」「食」などなど、万葉の頃の生活やファッション、あの歌人の意外な一面も垣間見れる、小ネタたっぷりの『万葉新聞』。「色」「おまじない」「長歌」など、もっと知りたい、楽しみたい人のためのコーナーや「万葉の四季」「万葉地図」「年表」「巻ごとの早見表」など巻末資料も充実! 万葉集初心者から、もう少し踏み込んでみたいあなたに向けた、一冊です。松岡文・森花絵(文)
まつしたゆうり (絵・文)
村田右富実 (監修)/阪上望 (助手)
⇒ご購入はこちら
今回ご紹介したレターセットはここで買えます。

春日山と新薬師寺近くの写真美術館
『入江泰吉記念 奈良市写真美術館』
〒630-8301 奈良市高畑町600-1『入江泰吉記念 奈良市写真美術館』
TEL:0742-22-9811
OPEN:9:30-17:00(入館16:30迄)
休館日:月曜日(休日の場合は最も近い平日)
http://irietaikichi.jp/
■関西のクリエイターが綴る手紙コラム『手紙の小箱』 記事一覧
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淡く柔らかなタッチと透き通るような色彩の世界観は、まつしたゆうりさんのイメージそのもの。
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夢のような柔らかな色のレターセットでお手紙を書くと、言葉に込めた想いが読み人の心にふんわり広がっていきそう
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手紙にたくさんのバリエーションがあるのはそれだけ人に何かを伝えたいという気持ちに種類があるということ。
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「風のような、空気をのこした作品を届けたい」日々の暮らしや自然を優しく描くイケダユーコさん。
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奈良をこよなく愛し、奈良の鹿を主役にしたイベント「ならしかの休日」を主宰するイラストレーターmittoさん
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奈良「雨の日製作所」オーナーの紙モノ作家 酒井育子さんが作る、ノスタルジックなお手紙アイテム
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いつも表情がほんわか楽しいイラストを描く中川貴雄さん。今回はちょっと尖ったり、毒っ気多めのステーショナリーが登場しました。
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ちょっと奇妙で楽しいイラストで人気のイラストレーター、もりわきりえさん。うけとった人が絶対楽しい「手紙グッズ」
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日常の風景や、暮らしの中にあるモノたちを、素朴なタッチで描くイラストレーター、いざわ直子さんの、ちょっと苦い手紙の想い出。
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イラスト作家であり、幻想的な童話のアニメーション「フィルム絵本」の作家としても人気のタナベサオリさん。
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野鳥が大好きな北村ハルコさんの手紙グッズには、かわいい小鳥がいっぱい。書く人の気持ちも一緒に運んでくれそう
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イラストレーター足立真人さんの第二弾は、ブックカバーと布張りノート。本をよく読む人は、手紙を書くのも上手?
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ちょっぴりレトロで懐かしいような、ほのぼの温かい絵が人気のイラストレーター足立真人さん