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■関西のクリエイターが綴る手紙コラム『手紙の小箱』


さりげなく傍にいてこころ和ませてくれる、そんなこんな(タナベサオリさん)

さりげなく傍にいてこころ和ませてくれる、そんなこんな

タナベサオリさん
(イラスト・フィルム絵本作家)
イラスト作家であり、幻想的な短編アニメーション「フィルム絵本」の作家としても人気のタナベサオリさん。月夜や銀河、夢の世界をとってもファンタジックに描かれます。タナベさんのイラストにいつも登場する旅する猫ちゃんと珈琲は、ゆっくり手紙を書きたいとき、まさに「さりげなく傍にいて、こころ和ませてくれる」存在です。
レターセット
思えばいつも紙を探しています。絵を描く紙、墨を書く紙、印刷する紙。

書きやすく手触り良い、さらっとしつつしなやかでインクと筆圧をある程度受け止めてくれるような、『手紙を書く』ためにいつも手元に置いておきたい、そんな紙を求めて巡り合ったのがレターセットにも使用している書籍紙でした。

本来は文庫などの書籍に用いられる紙のため、手触り良く目にも優しい色味です。

少し青みがかった黒インクで友人やお世話になった方へお手紙を。色鉛筆でちょこっとイラストを添えても綺麗にまとまります。あるいは短い小説のようなお手紙など綴ってみるのも楽しいですね。

文字を沢山書きたい私は便箋は多い方が嬉しい派です。封筒2枚に10シートのセットになりました。

5シートあれば色々書けますし少々失敗もできますね。お手紙だからこそ書きたい事伝えられることもありそうです。

少しクリームがかった便箋に、夜色の色鉛筆で旅猫を一匹、サインとともに添えて。

白い封筒はポストへ旅立ちます。
封蠟シール
子供の頃読んだ絵本にでてくる手紙には、赤い封印がしてありました。そんな封筒にしてみたくて作りました6片の封蠟シールです。

蠟に刻印を押した様なデザインはA5サイズのケント紙いっぱいに鉛筆で描いてから色をのせて25mm幅に縮小しています。

届いた手紙を手に、封筒を開ける僅かな時間も、封蠟シールが貼ってあったらきっと楽しい・・・そんな期待を込めて。
ポストカード
銀河に浮かぶ星を渡ってウサギと猫が出会うまでの物語《旅猫と星と珈琲》、冒頭で友人から届いた大切な手紙をポケットにしまってひとりの猫は旅に出ます。

油彩、水彩、アクリルガッシュ、鉛筆等で描いた絵に、少しだけ時間軸を加えたフィルム絵本という短い映像にて作品を発表しています。

旅猫の世界を日常の中で楽しんで頂きたくて、気に入ったシーンはポストカードにしています。

カードに切り取られた物語を覗いてあれこれ想像してみてはいかがでしょう。続きはどうなるのか誰かとお喋りするのもいいですね。

個展などでお客様とプレゼントに添えるメッセージカードとして好きなシーンを一緒に選ばせて頂くこともしばしば。楽しい時間です。

初期はヴァンヌーボやアラベール紙を使用したカードでしたが、2015年以降は白が美しく写真集にも多く使われているマットコート紙を使っています。

ポストカードの中では丈夫で厚みのある220k、日々の暮らしの中にあるイラストカードとして、手軽に楽しんで頂きたいと考えています。
「手紙」について思うこと
見えなくともそこに在る、昼間の星のように。

手紙を交わした人との記憶が、お手紙とともに鮮やかに思い出されます。

手紙に書かれた文字を追う時、友人らしいセンスの便箋や封筒を、綴られた文字を、急ぎ書いた返信や、なんでもなく綴った日々の事を懐かしく想います。

手触り、紙のにおい、頂いたときの気持ち。そういったものが手紙には詰まっている。

手紙を書いて伝えあうささやかな日常と記憶の破片。

さりげなく傍に在ってふと手に取ったときに心和ませてくれる。

そんなこんなな大切なもののひとつです。

夜色の旅猫はポストから郵便配達人へ、銀河に浮かぶ星を渡って無事あて先に辿り着いたでしょうか?
profile
タナベサオリさん
滋賀県在住。色とカタチがぶつかりあって響きあい、音楽が聴こえてくるようなイラストレーションの世界。旅するひとりの猫を巡る物語、旅猫と星と珈琲町シリーズにて絵と雑貨と映像の創作活動を続ける他、TANABE WORKSデザイナーとして筆文字制作やキャラクターデザイン等々手がける。さりげなく傍にいてこころ和ませてくれる。そんなこんなをつくっています
http://www.sarrys-lab.com
このレターセットはここで買えます。
大阪、北堀江のアートショップ&ギャラリー
『ART HOUSE』
〒550-0014 大阪市西区北堀江1-12-16
TEL:06-4390-5151
OPEN:11:00-19:30 定休日:火・水曜日
http://www.art-house.info/

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