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■関西のウェディング業界で輝く女性たち


千崎 祐実さん(フラワーコーディネーター)


 
img千崎 祐実さん​:フラワーコーディネーター
FLORIST hanna(フローリスト ハンナ)
(株式会社 竹中庭園緑化)
OLをしながらフラワーアレンジメントスクールに2年通った後、FLORIST hannaハイアットリージェンシー大阪店にてアルバイトとして勤務。その後正社員となり、約7年間ホテルモントレ ラ・スール大阪店にて勤務。 ブライダルフラワーコーディネーターとして、現在年間約100組のお客様を担当中。
この業界に入ったきっかけは何ですか?
実はOL時代に通っていたフラワーレッスンがきっかけなんです。 大学卒業後、ずっと普通の会社員として働いていたんですが、定時に上がれる仕事で時間に余裕が持てたこともあり、何か習い事がしたいなと思っていて。

レッスン情報を色々リサーチする中で、「手を動かすこと」を目的として、たまたまみつけたのがフラワーアレンジメントだったんです。驚かれるかもしれませんが、元々お花は全くといって興味がなかったんですよ(笑)
習い事から「仕事」へと気持ちが変化したきっかけは何ですか?
レッスンに通い始めて、想像以上に「お花っておもしろい!」と魅力を感じて。当時の仕事も長く働ける内容ではないとどこかで思っていたことも重なり、「これを仕事にしたい」と思うようになりました。レッスンがスタートして比較的早い段階のことでした。 すでにその頃からウェディングを軸とした仕事に関わりたいと考えていました。
なぜ「ウェディング」にこだわられたのですか?
レッスンに通い始めて、友人のウェディングブーケを作って喜んで貰えて嬉しかったことや、別の友人の結婚式にいった時のブーケや卓上装花が本当に素敵で、心を大きく動かされました。

アンティーク調の空間に合うワインレッドのフラワーアレンジで、今も強く印象に残っています。

当時は珍しい「お色直し無し」のパーティーで、再入場の時、ドレスは変わらず印象の違うブーケやヘッドフラワーがコーディネートされていて、「同じドレスなのにお花でこんなに変わるんだ」と衝撃を受けました。

そういったことが重なり、ウェディングにどんどん惹かれて行きました。 衝撃の結婚式を機に、実際にコーディネートされたフラワーアーティストさんをご紹介いただいて、その方が通われていたフラワースクールへ私も通う事になりました。

学びを深める為に、フランスの「テコマ校」でフラワー資格も取得し、5年間のOL時代の後、夢のウェディングフラワーの道へ進みました。
テコマ校とは、どんな学校ですか?
プロのフローリストを養成するための専門学校のことです。 パリには、フラワースクールや学校がとても多いのですが、なかでもフランス パリにあるテコマ校は、200年以上の歴史があり、そこで学ぶことことのできる技術は世界レベルと言われています。私にとっても大きな経験となりました。
数あるフラワーショップの中から「フローリスト ハンナ」さんへ入られた理由は何ですか?
通っていたスクールで募集があったのがきっかけなんですが、募集先のショップが入るホテルには、プライベートでもよく訪れていて、偶然友人も館内で働いていたり、OL時代の職場からも近く、愛着がありました。 宴会場のフラワーコーディネートも素晴らしく、以前から良い印象を持っていたんです。

スクール内に偶然、募集先でアルバイトをされている方もいて、お話を伺う中で、さらに魅力を感じ応募する事を決意しました。 まずは、アルバイトからスタートして、2年半後正社員になりました。

実際に働く中で、さらなるチャレンジ精神が芽生え、新規オープンするホテル内フラワーショップの立ち上げスタッフとして立候補したこともありました。そこでの経験も経て、この業界は今年で12年目となります。
11年間の中で業界の変化はありましたか?
かなりありましたね。今だからこそ結婚式の打ち合わせに、フラワーコーディネーターが入るのは当たり前になっていますが、昔は全てウェディングプランナーさんが行われていたんです。

今のスタイルが定着してきたのは、実はここ数年なんですよ。 以前は予め決められたプランの中で、「このプランならこのブーケ」といった内容がほとんどでしたが、今では、おひとりおひとりに合ったオーダーメイドスタイルが主流です。

卓上装花を持ち帰られるケースが増えたのもここ最近の傾向で、やはりウェディング雑誌や口コミ等の影響が大きいのかなと思います。

今やフラワーコーディネーターは、作品作りだけでなく、接客対応やひとりひとりのお客様にあわせたアレンジ考案など、仕事内容も多種多様になってきています。
12年お仕事を続けてこられた理由はありますか?
本当にハードで忙しい仕事なので、やめようと思ったことも何度もあります(笑) でも、お客様に喜んでいただけることは嬉しくて大きなやりがいを感じますし、優しくて良いスタッフばかりなので居心地の良さもあると思います。 この良い空気感は、きっとお花や花嫁さまにも伝わっているだろうなと感じています。
フローリストハンナさんの魅力は?
スタッフの雰囲気が良いことに加えて、花材の種類が多く人気の海外品種の入荷も積極的に行っているので、幅広いフラワーアレンジが可能です。色を巧みに使った作品も魅力のひとつだと思います。

会場見学に来られたカップルさまが、フラワーコーディネートを見てそのままご決定されるケースも多くいらっしゃいます。 どうしたらお客様に喜んで頂けるか、常にこだわりを持って動いています。
お客様との感動エピソードや嬉しかったことを教えて下さい
「結婚式が終わる頃に絶対会場へ来てくださいね」と新郎新婦さまからお話があり、駆けつけてみると、エンドロールにサプライズメッセージがあって。 「色々無理言って困らせてしまったけど、千崎さんのおかげでステキな結婚式ができました。ありがとうございました」 あの時は本当にビックリしてとても感動しました。

挙式後も新婦さまの誕生日に毎年お花をオーダーしてくださる方もいらっしゃいます。 街中のレストランへ直接お届けしたり、旅先である温泉地までお送りすることも!。そういった大切なシーンのお手伝いができることにも大きな幸せを感じます。
仕事の中で難しいと感じることはありますか?
花は「生き物」なので、気候や産地等、様々な影響によって色も大きさも変わります。 同じバラであっても夏は色が薄く、冬は濃くなります。 雑誌の写真を見てご指定いただいた色であっても、入荷後確認すると同じ花材でも印象が違うことも… その為、お客様には丁寧にしっかりとご説明しています。

やはり一生に一度の場で、こだわりが強い方も多くいらっしゃるので、コミュニケーションをなによりも大切にしています。 また、天候や交通状況によっては入荷が通常通りに行かないことも。最近の話では、大雪の為、物流や運搬が滞るケースもありました。その為、早めに発注を行う等トラブルにも備え、婚礼に影響がないように対策をとっています。
将来の夢や展望はありますか?
もう一度一から花の勉強をしたいと思っています。 キャリアが長くなるほど、怒られることもなくなり、自分の成長が止まってしまう気がして。常に向上心は持ち続けたいと思っています。

美しいと感じる作品を作られているアーティストさんの所へ学びに行ったりもしたいです。 色合わせや写真のキレイな撮影方法など、花にまつわることを幅広い視野で勉強したいですね。

今は、花材をカタログから選んで発注することがほとんどですが、市場で花を買って1から想像を膨らませながら作品を作ることにもトライしてみたいですね。 自分の得意分野である「お客さまの希望に合わせて表現すること」を極めるためにも、もっと自分の幅を広げないとと思っています。
ウェディングフラワーコーディネーターを目指される方へのメッセージをお願いします。
華やかな業界に見えますが、なによりも体力と根性が大切です。 会場にもよりますが、今の現場は1日10組の婚礼数は通常で、最大16組の日も。 ブーケの制作に加え、会場のセッティング・ドンデン・撤去を繰り返していくので、本当に体力勝負の仕事です。

センスがなくて…と相談を受ける事もありますが、センスは全くいりません(笑) センスや技術は、現場でどんどん磨けるのでやる気さえあれば大丈夫です。 お花は新婦様をそばで見守り、色んなウェディングシーンでなくてはならない存在です。 その喜びを感じられるのがフラワーコーディネーターのお仕事です。
千崎さん ありがとうございました。
 
華やかなお花の世界ですが、想像以上にハードな「フラワーコーディネーター」の仕事。 キャリアを持ちながらも「一からまた勉強したい」と初心を忘れない千崎さん。 おっとり癒し系女性のイメージでしたが、人1倍強い情熱を持ち、お客様満足を常に追求し続ける姿にこちらも大きなパワーをいただきました。 エンドロールの感動エピソードもウェディングの仕事ならではの「喜び」 ハードなことも多い分、大きな幸せを得られるお仕事だと改めて感じました。
取材レポーター:まえだ 真悠子
ブライダルスタイリスト
カラーリスト
ウェディングプロデューサー
Te'al Bleu(ティール・ブルー) 代表
Blog:http://ameblo.jp/tealbleu/
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