HOME
■関西ウーマンインタビュー(サロン)
田中 朋秋さん(ボディラボプラス)
前のページへ戻る
■関西ウーマンインタビュー(サロン)
田中 朋秋さん(ボディラボプラス)

田中 朋秋さん ボディラボプラス代表
![]() ボディラボプラス 〒662-0832 兵庫県西宮市甲風園1丁目6-11 AIFビル3F TEL:0798-63-7667 http://www.bodylabo.co.jp/ |

田中さんの、リンパマッサージに出会う前と後のお写真は衝撃ですね。 |
![]() むくみがヒドくてどんどん体が重くなって、一番の悩みは洋服が入らないんです。今までの服も着れないし、かといってウェストゴムばかりもイヤだし。探すのも大変で、着てみてもイメージが違う。だんだん楽しくなくなってくるんですよ。食事でも、「これ食べようかな、どうしようかな」って悩んでしまう。結局食べるんだけど(笑) 体がどんどんしんどくなってもう、ありとあらゆるところに行きましたね。エステにも行きましたし、健康系のサロンにも行きました。そうしているうちにもう働けなくなって、子どもを保育園に送ってもずっと家で寝ていることもありました。何もやる気が出なくて、将来ああしたい、こうしたいと考える気にもなりませんでした。 それで友達が「リンパマッサージ」の先生を紹介してくれたんです。行くのはすごくイヤだったんですけど、もう最後かなと思い、とりあえず行ったんですけど、体が変わってくるのが分かりましたね。痛くて死にそうでしたけど(笑)だんだんむくみも無くなってきてすごく元気になりました。この施術は体重じゃなくてサイズ。体が締まってくるのでこんなに違うんですよ。 |
![]() |
なぜこんなに「むくみ」があったんですか? |
疲れが溜まると代謝が落ちて、何をしても痩せなくなるんです。スポーツをしても食べるのを控えても痩せなくなる。私の場合、寝ても寝てもしんどかったけれど、眠りが浅い方もいます。人間の体には自律神経の交感神経と副交感神経とがありますが、副交感神経が血液や睡眠などの、リンパの流れを司っていて、それが全然働かなくなって交感神経だけが緊張している状態。それで老廃物が溜まり、体を緩めることができなくなるんです。 |
食べすぎや運動不足かなと思ってしまいますが、他に太る原因はあるのですね。 |
![]() あとは「冷え」。私もずっと素足で歩いていたんです。サプリメントもたくさん摂っていたし、栄養にも気をつけて頑張っていたのに、何故こうなったんだろうとずっと不思議でした。でもいくら栄養を摂っても、体を冷やしていると、老廃物が外に出ていかないので吸収しないんです。 |
「リンパマッサージ」とはどういうものですか |
私が出会ったのは15年前なので、リンパってまだ誰も知らなくて、知られてきたのはここ5年くらいです。マッサージというのは皆リンパマッサージなんですよ。マッサージすることによって老廃物を流して血液循環を良くしたり、経絡を押すことによって自律神経の働きのバランスを良くするということですから。ただうちの場合、奥に固まっている乳酸を潰すんです。 |
潰す・・・痛そうですね。 |
特にヒドい方でなければそんなに痛くないですよ。特殊な技術なので、グーっと押すんじゃなくてキューッと絞るんです。リンパって何というと、免疫を上げる働きもありますが、基本的にはゴミの回収システムなんです。 人間は生きていくために、ご飯を食べるとエネルギーを生み出します。そのときにできる燃えカス、つまりゴミが乳酸という老廃物です。それが肩に溜まると肩凝り。体中に溜まってもうゴリゴリになります。だから体が重くて固い。いつも鎧を着ている感じです。私も首がしんどくてしんどくて、リカちゃん人形みたいに首をポンと取ってなんとかしたいくらいでした(笑)。 運動して痩せると体はゴツゴツしますが、リンパの流れが良くなると、すごくなだらかな体型になるんですよ。私なんか一時幼児体型でしたが、今はクビレがありますから(笑)血流が良くなるとシミも目立たなくなるので、ファンデーションも塗っていません。今年57歳ですけどお陰様で以前よりずっと元気です。 |
ご自身で施術されるようになったきっかけは何ですか? |
![]() それで友達から、「あなた覚えてきて私たちにやって」と言われて。でも触ってもらうのは気持ち良いけど、他人の体を触るのは私にはできないと思っていました。だけど自分が元気になってくると、なんかやってあげたいと思うもんなんですね。 私は元気にしてもらったけれど、なぜしんどいのか理由が分からない人ってすごく多い。太っているからって、みんな脂肪のせいにするけど、食べないと体を壊しますし、無理に運動してもしんどくなるだけなので、続かないダイエットの繰り返し。そういう人たちに、元気になる情報を教えてあげたいと思ったんです。 保育園のお母さんたちは看護士さんが多かったんですが、彼女たちもそういう情報は知らないんです。私には娘もいるので、やっぱりこういうことを勉強して伝えていかないといけないと思いました。たまたま知人のお店の2階を月3万円で貸してもらえることになって、3年くらいそこでやっていました。保育園のお母さんたちとか、学校の先生の友達仲間とかがお客さんになってくれたんです。 最初は慣れないから1日2人するともうクタクタでしたね。でも体を触ることって結局、その人が持っているものをリセットするお手伝いをすることなんですね。あとやっぱり、「いままで頑張ってきたからやね」って共感すること。女性ってそういうことを言われる機会が少ないですから、そういう「場所」が必要なんだなと思いました。 |
やはりコミュニケーションも重要なんですね。 |
もちろん技術は大事ですけどそこが一番です。お話するというより、自分自身がどう思ってお客様に接するかですね。だんだん体を触ると分かるようになるんです。ずっとイライラしてたのかなとか、パソコンばっかりしてはるのかなとか。やっぱり気持ちよく帰ってもらいたいという気持ちが無いとお客様は癒されませんからね。 |
このお店に移ってこられたのは何歳の時でした? |
48歳の時です。3年間、間借りでやっていましたが、施術だけじゃなくて空間も大切だなと思ったんです。主婦って自分の部屋もないし、女性はゆったりできる場所で癒されたいですよね。インテリアコーディネーターの経験もあったことから、同じ来ていただくなら環境も整えたかったんです。 たまたまここを見つけて商工会議所に企画書を出すと、「こんな高いマッサージ、お客さん来るわけない」と言われたんです。なので金融公庫を借りられず、家の保険や母や友人に協力してもらって、なんとか借りることができました。内装もインテリアコーディネーター時代の知人に頼んで、「もうしゃあないなあ」と言いつつ安くしてくれて。いろんな人に助けていただきました。 |
お店が広くなると人を雇うことになりますが、今までとは変わりましたか? |
お部屋を3つ作ったんですが、最初の2年は2つしか使いませんでした。はじめ1人のスタッフが来てくれていましたが1年で辞めてしまって。いきなり1人になったので、その頃は娘と娘の友達が学校から帰ってきて、おしぼり作ったりして手伝ってくれていましたね。 人を育てるのはすごく大変でした。みな素人ですし、経験者でも店によってやり方は違いますからイチから教えなければいけません。最初の5年間は10人ほど入れ替わりました。でもそれも私の器の無さかなと思ったんです。経営やマーケティングの勉強もしましたし、心の勉強もしました。でも結局は、自分を成長させていくことしかないんだと分かりました。 |
![]() |
養成スクールもされているそうですね。 |
今、全国から教えて欲しいという問い合わせもあるので、スクールを本格的に広げようと思っています。こういう仕事をする人たちがたくさん育って、しんどい女性がみんなラクになって欲しい。でも今この業界は全体的に労働条件が良くないんです。うちは全員正社員なので、社会保険もありますし、4時までしか予約を取りません。自分たちのステイタスを上げていくためには、プロとしてちゃんと志を持ってやらないと認めてもらえないと考えているんです。 |
今すごく安いところが増えて価格競争になっていますね。 |
うちは絶対に値下げしないんです。この10年で逆に値上げしたくらいですが、お客様は増えています。それはやっぱり値段という問題じゃないと思うんです。どう喜んでもらえるかということは、結果を出さないといけません。いくら安くても気持ちが良くても、結果が出ないと意味ないですから。そういうことを伝えていけるセラピストを育てていきたいと思っています。 |
この業界を目指す方へのアドバイスをお願いします。 |
「なぜこの仕事をしたいか」を自分で突き詰めることですね。お金儲けだけなら、この仕事ではしんどいかもしれません。なぜこの仕事なのか。それは、本当に喜んでもらいたい、何かしてあげたいという気持ちがベース。プロだから、自己管理はちゃんとしておかないといけないので、自分が癒されていなかったり、人生楽しいと思っていないとダメですね。それはどの仕事でも同じですが、特に体の仕事は特に重要です。将来、同じ志の方が全国で増えて、みんなでハワイに行って施術し合うなんてしたいですね。楽しそうでしょ(笑) |
ありがとうございました。 |
(取材:2014年10月 関西ウーマン編集部) |
■関西ウーマンインタビュー(サロン) 記事一覧
-
「鍼灸師の仕事は究極の接客業」OLとして働きながら夜学で鍼灸を学び、念願のお店を開いて5年の玉江さん
-
「安心して頂けると、より良い治療ができる。だから長くつきあえる」鍼灸師として開業10年の博子さん
-
「結果が出なければ意味がない」ストレスで体が動かない経験からリンパと出会い45歳で独立された朋秋さん
-
「カラーを使って自由に表現して欲しい」耳や言葉の不自由な方に心で通じる喜びを伝えたいと話す美紀さん。
-
「学ぶことが好き」27歳で事務職から美容エステを学び、多くの資格を手にサロンをオープン。芯の強さが美しい清乃さん。
-
「笑顔・元気・勇気のチアスピリット」元チアリーダーの濱本さん。地元のお客様に愛されるネイルサロン