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小森 利絵 フリーライター えんを描く
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
おてがみじかん ライフスタイル 2025-05-21
旅先からお手紙 in 高知◎2025年春版「旅先にいた1週間前の私から届いたお手紙」編
「お手紙そのものを旅のお土産&思い出に!」と時々、旅先からお手紙を書くことを続けています。

旅先でお手紙を書く時に使う便せんや葉書は、主に“その旅先で出会ったもの”。たとえば、旅先の郵便局にあるご当地フォルムカードや土産店で見つけたその地域ならではの絵柄のポストカードなど。ある時は、ホテルでサービスとして提供されているメモや便せんに書き綴って、そのまちで見つけたチラシに包んで(=封筒がわり)送ったこともありましたし、持参した無地のハガキに風景や思い出を気ままにイラストで描いてオリジナルのご当地ポストカードをつくったこともありました。

この春、高知に墓じまいのために、父と私と娘の家族3人で帰郷。用事の合間に過ごした“お手紙のある時間”、書いたお手紙について2回に分けて書き綴っています。前回は「お手紙を書くアイテムは“出会い”」編、今回は「旅先にいた1週間前の私から届いたお手紙」編。旅先の高知から2025年3月26日(水)に送ったお手紙は、31日(月)に手元に届きました。旅先から届いたお手紙を掲載します。
1通目 ホテル(1日目/3月24日)や列車の乗車中(2日目/3月25日)に少しずつ書き綴ったお手紙
ムスメが押してくれたスタンプ
JR四国2025年3月25日
あしずり10号の車内にて

祖父と祖母と母のお墓まいりをしてから、私たちは先に帰ることに。山笑ふ季節、あたたかくてやさしいひとときでした。「また、行けたらいいなぁ」という思いで満たされていくような、そんな感じ。なつかしい思い出もたくさんあふれてきて、今日のこの日もまたいつか、なつかしく思い出す大切な日になるんだろうなぁと。

これを書き始めた時、車窓から美しい海の眺めが。つい先月取材でお話をうかがった方々のお仕事の拠点の1つが見えて、ここがお話にうかがっていた場所(ばしょ)だ~としみじみと。
ワタシが押したスタンプ(笑)うっかり、スタンプ台ではなく、机の上で押したらガタガタになってしまいました。

駅近くの郵便局でご当地フォルムカードを探すも、「もうない」とのこと。「あったらラッキー」くらいになっているのだなぁと、昨年の青森県でのことからも感じました。駅で列車を待つ間、スタンプを見つけたので、それでご当地お手紙をつくることにしました。この紙も、スタンプを押すようにと設置されていたものです。列車の中でこのお手紙を書いているけれど。ゆれるのでガタガタしますねーそれもまたいいなぁとこうして書き残してみました。
かつおのタタキづくしの封筒に・・・・・・ペーパーメッセージで見つけた「カツオのたたき」マステです。娘に「どのマステがいいと思う?」と他にもたくさんあった中から選んだもの。もう迷いなく、この柄がいいと。「おもしろいやん!」とのことですが、昨日食べた塩タタキが余程おいしかったのだと。切手も昨日、親切にしていただいた郵便局の方にご当地ならではなら~とオススメしていただいた切手。さまざまな絵柄がある中、桜のこの一枚を選んだのは、今日親切にしていただいたタクシードライバーの方から四万十川桜マラソンのお話をうかがったから。そんなふうにいろんな人のおかげでこのお手紙が書けたと実感。

切手の消印は、坂本龍馬像と生誕の碑を描いた風景印。坂本龍馬生誕地の近くにある「龍馬郵便局」で押してもらったもの
 
2通目 休憩のために立ち寄ったカフェ(2日目/3月25日)で書き綴ったお手紙

届いてみたら、切手に消印が押されておらず、びっくり。文字をぎっしり書いてしまっていたので、押しにくかったのか・・・・・・
 

娘にも一言書いてもらう。その場では読まず、このお手紙が届いてから初めて読んだ
 
3通目 旅から帰った翌日(3月26日)に自宅で書き綴ったお手紙
書くと忘れる、読むと思い出す、お手紙の不思議
お手紙を受け取って驚いたのは、1通目の6枚目のお手紙です。サンゴ店で購入したサンゴの根付についていた紙に書き綴ったもの。この紙でお手紙を書こうと思ったことも、このお手紙を書いたことも、すっかり忘れてしまっていました。たった1~2週間前の出来事なのに! しかし、このお手紙を見て、「そうそう。商店街の入口のサンゴ店」「お店の方が、いろんなパターンの根付を見せてくれたなぁ」など、あの日のことをどんどん思い出していきました。

「1年後の自分へのお手紙」を書いた時にも感じるのですが、お手紙を書いて封を閉じると、そのお手紙がすべてを受け止めてくれたのではないかというくらい、忘れてしまいます。それくらい忘れてしまうのに、読むと思い出せるのです。

スマホで写真が気軽に撮影できるようになった今、写真を印刷して残しておくことは減ってきているように思います。そんな中で、お手紙ととっておきの1枚の写真を印刷して保管しておければ、旅のアルバムになるのではないでしょうか。

★あなたの「旅先からのお手紙」を募集!★


どこかに旅に出るという方、旅先から私にお手紙(封書でも、はがきでもOK)を送ってくださいませんか?

いただいたお手紙はこのコラムでご紹介させていただきます。“いつか”とはなりますが、私も旅先からあなたにお手紙を書きます。「興味ある!」「出してもいいよ」という方、お申し込みフォームよりご連絡ください。
 
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レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰

編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
 

著書『おてがみじかんで ほんの少し 心にゆとりを』

家族や友だち、仕事仲間、お世話になっている人、出会う人・・・・・・日頃、おしゃべりしたり、メールしたりして、気持ちや思いを伝え合っているつもりでいても、心に秘めたままのものがあったり、言葉にするのをためらっているものがあったりするものです。中には、自分でも気づけていない気持ちや思いもあるでしょう。

お手紙は、日頃は言葉として出てこない気持ちや思い、それに気づいて、認めて、改めて伝えるきっかけをくれるような気がします。なぜなら、お手紙を書く時間というのは、相手に思いを馳せて向き合うとともに、自分自身とも向き合うことになるからです。

お手紙を書くこと、やりとりすることで、「あ、わたし、こんなことを思っていたんだ」「あの人、こんなことを思ってくれていたんだ!」「あの出来事、こういうふうに感じていたんだ」と気づく機会となり、再びコミュニケーションを重ねていく“はじまり”のきっかけにしませんか?

本書は、著者の日常にある“お手紙というものがある時間”について書き綴ったエッセイです。この本を読んで、「あの人、元気にしているかな?」「あの人に改めて『ありがとう』という気持ちを伝えたいなぁ」など、ふと顔が思い浮かんだ“あの人”にお手紙を書いてみようかなぁと思っていただけたら嬉しいです。⇒amazon
 

『おてがみぃと』

『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。⇒『おてがみぃと』FBページ

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