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芦屋の給食(兵庫県芦屋市教育委員会)

これだったら私も全部食べられた……かも

芦屋の給食
オシャレな街のおいしい献立
兵庫県芦屋市教育委員会 (著)
私は兵庫県尼崎市で生まれ、小学校入学直前に兵庫県芦屋市に引っ越し、20歳まで住んでいました。引っ越した当初、母がぼやいていました。

「お買い物に行くのに靴を履いていかないといけない……」

当時の母は、なにも裸足で歩いていたわけではありません。ちゃんと靴も持っていました。

が!尼崎では、家から徒歩1分くらいのところに市場があり、そこに買い物に行くときには、ちょいと「ツッカケ」を履いていたわけです。

近所のおばちゃんたちも、みんなそうでした。市場に行くにも、お風呂屋さんに行くにも、たいがいツッカケ。気さくで気楽なところでした。

ところが芦屋に引っ越したら、外でツッカケを履いている人を見かけることがなくなりました。

今以上に地域差が激しかった昭和40年代。私はまだ子どもだったので、どんなことでも「まぁ、こんなもんかなぁ」とすぐに慣れましたが、母は相当なカルチャーショックを受けたことと思います。

私が入学したのは芦屋市立岩園小学校。私の足だと歩いて30〜40分くらいかかりました。登校は良いんです。下り坂だから。体の小さかった私はランドセルが重たくて、帰りの登り坂はいつも半泣きでした。

ありがたいことに、小学校3年生からは芦屋市立朝日ヶ丘小学校に転校になりました。引っ越したわけではなく、小学校が新設されたのです。

登校時間はいきなり5分に短縮されました。家から学校のチャイムが聞こえるくらい近かったのです。

小学校時代の思い出はいろいろあれど、私の中に暗く影を落としているのは「給食」です。好き嫌いが激しい私には給食の時間は地獄でしたワ。

「残さず食べなきゃだめよ」

みんなが掃除を始めている中、一人給食とにらめっこしたことが何度あったか。今思い出してもツライ。この本の表紙みたいな笑顔には一度もなったことがないのですよ。

現在芦屋市内で給食を出しているのは、精道小学校、宮川小学校、山手小学校、岩園小学校、朝日ヶ丘小学校、潮見小学校、打出浜小学校、浜風小学校そして潮見中学校。給食は外注ではなく、それぞれの学校で作られています。

この本では、各学校で働いておられる調理師さんや、給食を作るにあたってのこだわり、そしてレシピが写真満載で紹介されています。

どれもこれも美味しそう!!どう見ても私が小学生だった時代と違うわ。色鮮やかだし、デザートもいろいろあって、これだったら私も全部食べられた……かも。

明日から、この本のレシピを一つ一つ試してみたいです。お弁当術も載っているのが嬉しいわ。

ただ、今の給食がおいしいのは、芦屋市に限ったことではなく、全国的なことなのでしょうけどね。昔は地獄、今天国……。(あくまでも私個人にとって、です)
芦屋の給食
オシャレな街のおいしい献立
兵庫県芦屋市教育委員会 (著)
カナリアコミュニケーションズ
全国の給食関係者の中で「すごいらしい」と話題の給食が、レシピ本として遂に登場!一流シェフたちを唸らせた、体にやさしく、とびきりおいしい「芦屋の給食」とは?「一生忘れない」と子どもたちも感動の、給食と食育の秘密を完全収録! 出典:楽天

池田 千波留
パーソナリティ・ライター

コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、ナレーション、アナウンス、 そしてライターとさまざまな形でいろいろな情報を発信しています。
BROG:「茶々吉24時ー着物と歌劇とわんにゃんとー」

パーソナリティ千波留の『読書ダイアリー』
ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。私の視点で好き勝手なことを書いていますが、ベースにあるのは本を愛する気持ち。 この気持ちが同じく本好きの心に触れて共振しますように。⇒販売HPAmazon



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