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小森 利絵
フリーライター えんを描く

おてがみじかん ライフスタイル 2017-08-25
1通1通、積み重ねながら、知り合っていく

「はじめまして。私は」と自己紹介から始まる、「はじめまして」のお手紙。

みなさんは、そんなお手紙を書いたことがありますか? 最近、書いたのはいつですか?

私は昨年末の話になりますが、十数年ぶりに「はじめまして」のお手紙を書く機会がありました。

最寄駅までの数分間、電車で隣り合わせた人と文通することになったからです。

お子さんがご縁をつないでくれて会話が始まって、その方が着こなしていた素敵な着物のこと、私が身に着けていたブローチのこと、刺繍やさをり織りのことなど話が広がりました。

最後に私が趣味でつくっているフリーペーパーを渡したところ、フェイスブックでメッセージをもらって、その後フェイスブック上ではなく、お手紙でやりとりすることに。
お互いをほとんど知らないところから文通がスタート。

あの人はどんな人だろう? どんな毎日を過ごしているのだろう?

相手を知ろうとするだけではなくて、自分のことも知ってもらおうと、

私はどんな人? どんな家族? どんなまちに暮らしている? 何が好き?嫌い? どんな趣味? 最近、何をしている?  どうして今こんなことをしているんだろう? 何がきっかけだったんだろう?

仕事や活動、趣味つながりであれば、「自分のこんな側面を」と思い浮かびますが、相手がどんな人で何に興味があるのかがわからない段階では、自分の何を、どのように伝えたらいいのか・・・手探り状態。

そういえば、中学・高校・大学生の頃、雑誌で文通コーナーをチェックしては、気になった「どこか遠く」「見知らぬまち」に暮らす人に向けてお手紙を書いていたなあと思い出しました。
今ではホームページやブログ、SNSで出会ったりつながったりすることが多く、すでにWEB上に相手の情報が掲載されているので、おおよその「人となり」がわかります。

自己紹介から始める場合も、得られた相手の情報から興味を持ってもらえそうな自分の情報を書くし、自己紹介を抜きに「●●が好きなんですか!」と即話題から入ることも。

WEB上では即座にやりとりできるためか、最初に数回やりとりすると、その後は「何かあれば」となってしまうことがほとんど。

でも、文通では、1通1通、積み重ねながら、ゆっくりと知り合っていける感じがします。

あなたはこんなことが好きなんですね。
―――私も好きです。一人でのんびりできるところが気に入っています。

私は最近、これにはまっています。つい先日、こんな出来事に遭遇したからです。
―――あなたはどんなことにはまっていますか? どうして、それにはまったのですか?

年に1~2通のこともありますが、お手紙を受け取れば、これまでの積み重ねが思い出されて、ぎゅっと相手との距離が深まるから不思議!

お手紙がゆるゆるっと、関係をつないでくれているように思います。
とあるホームページで知り合って、お互いのホームページやブログで交流した後、文通を始めた人がいました。

10年越しに実際にお会いした時、もう何度も会っているかのように、すうっとおしゃべりしていたんです。

その10年、私のほうは大学を卒業して就職、妊娠、出産、子育てしながら仕事・・・という怒涛の日々でした。そんな日々を、彼女は知っています。

1通1通、積み重ねてきたものがあるんです。

今では、年賀状やお誕生日のお祝いなどお手紙のやりとりを続けながら、時々お会いするという間柄になっています。

相手とゆっくり知り合っていきたいと思った時は、メールでもSNS上でもなく、文通を始めてみるといいかもしれません。
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター/お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。HP:『えんを描く』

 『おてがみぃと』
『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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