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小森 利絵 フリーライター えんを描く
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
おてがみじかん ライフスタイル 2019-10-25
1通のお手紙から想像を広げる
前回のコラム「いろイロな表現『旅先からのお手紙』編」で、「旅先からのお手紙」を受け取って、送ってくださった方にお話をうかがったことで、改めて気づけたことがあります。

お手紙は「お手紙として見える部分」だけではなく、「この人にお手紙を書こう」と思ったところから始まっている。相手の顔を思い浮かべ、便せんや葉書、ペンを選び、「元気にしているかなあ」など考えながら書き綴り、宛先を書いて、切手を貼って、郵便ポストに投函して、「相手に届いたかなあ」と思いを馳せる。

そういったことの積み重ねで、表現されるものであるということ。私は果たして、お手紙に込められた想いをちゃんと受け止められていただろうかと疑問に思ったんです。

コラムで紹介した春瀬さんからのお手紙を例に説明すると、
◎旅先ならではのレターセットやポストカードがあればと考え、現地で探す。3軒巡り、見つける。

◎選んだポストカードの作家名について、聞かれた時のために調べる。

◎「小森利絵様・千絵様」という宛名で送った時に千絵ちゃんが喜んでくれたとの記憶があり、2人宛に。

◎沖縄では「何市」かによって表情が違うと感じることが多いので、「豊見城(とみぐすく)市」と明記。
・・・など

この1枚の葉書には、こんなにもたくさんの想いが込められていました。お話をうかがって、メッセージに書かれていること以上に、こんなにも想って書いてくださっていたのだと気づくことができたんです。

「旅先ならではのレターセットやポストカード」を選んでくださったことまでは想像できましたが、それ以外は書かれているメッセージを読んで終わっていました。恥ずかしながら、「想像すること」をしていなかったんです。

私自身、日常でお手紙を書く時、こんな時間を過ごします。

たとえば、先日書いたお手紙の場合、

◎お手紙のやりとり。お返事を受け取った日から「嬉しい!返事を書こう」と思い続ける。

◎「返事を」と思いながら、気づいたら半年。その間も「元気にしているかな?」「早く返事を書かなきゃ」と思うたび、相手の顔が思い浮かぶ。「あの人なら、あのレターセットかなあ」と家にあるレターセットを思い出して、頭の中で選び始める。

◎そうしているうちにも、外出先でたまたま目に入ってきたレターセットを見て「わあ、あの人のイメージ!」とときめき、レターセットを購入する。

◎家はごちゃごちゃしていて落ち着いて書けないので、レターセットとペン、修正ペンなどを持って、カフェへ。

◎カフェでカフェオーレを飲みながら、相手からのお手紙を読み返し、相手の顔を思い浮かべて書き綴る。お手紙を書くたびに、相手と初めて出会った日のことまで思い出して、こうしてつながっていられることに、ほんのり幸せな気持ちになる。

◎家に帰ってから、相手からのお手紙を見ながら住所を写す。「あ!あのことも書きたかったんだ」と便箋の余白に、ちょこちょこ書きをする。

◎今回はお手紙に加えて、趣味でつくっているフリーペーパーを同封するので、レターセットの封筒とは別に、無地の封筒をデコレーション。宛名シールを雲に見立てて、雲、月のマスキングテープを使って、もくもくっとした空を表現。気持ちが穏やかになる、空のイメージ。切手も、自然の草花、動物ものを選んで、貼り付ける。

◎お手紙を書いた翌日、最寄りの駅に向かう途中の郵便ポストに投函。

◎投函直後から「明日、明後日には届くかなあ」と思い、その翌日には「もうそろそろ、届く頃かなあ」「明日くらいかな」とほんのり想う。


・・・などの過程がありました。

返事を書くのに半年もかけてしまいましたが、「返事を書こう」と思った日から、その相手のことをほんのり思い続けています。だから、出かけ先でも「あ、このレターセット!」と思うことができました。
どうして、このメッセージなんだろう?

どうして、この便箋や封筒を選んだんだろう?

どうして、この切手なんだろう?

どんな時に書いたのだろう?
・・・など。

一つひとつに物語があると想像したら、わくわくしてきませんか?

勝手な想像でしかないかもしれません。毎回できることでもありません。でも、お手紙を受け取った時、書き綴られたメッセージを読むだけはなく、そんな想像を楽しむ「おてがみじかん」を時々持つのもいいものではないでしょうか。

受け止める側としても「相手を想うこと」「想像すること」を大切にしたいと思いました。
profile
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
 
『おてがみぃと』
『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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