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藤田 由布 産婦人科専門医 レディースクリニック サンタクルス ザ シンサイバシ
生理痛は我慢しないでほしいこと、更年期は保険適応でいろんな安価な治療が存在すること、婦人科がん検診のこと、女性にとって大事なこと&役に立つことを中心にお伝えします。
婦人科医が言いたいこと 医療・ヘルシーライフ 2025-07-24
就職氷河期世代が更年期に突入しています。その① 〜私たち、また我慢するの?〜
就職氷河期世代の女性が更年期に突入しています。

40代〜50代の患者さんから、こんな相談をよく聞かれます。

「もともと元気だったのに、最近疲れやすく、落ち込みやすい」
「頭がのぼせるし、夜は寝付きが悪くて、次の日がしんどい」


他にもいろんな症状の相談を受けます。
氷河期世代の皆さん、もう我慢しないで!
40代からの女性のからだは様々な変化が現れます。

最近は、就職氷河期で長年の我慢を強いられてきた40代後半の女性の患者さんが、限界を超えた状態で診療にいらっしゃるようになりました。

ほぼ全ての女性に訪れる「更年期」は、みんな同じ症状ではなく、様々な形で更年期は訪れます。

氷河期世代の皆さん、もう我慢しないで!
就職氷河期とは1970〜80年代生まれの方が該当します。

私が勝手に命名しましたが「最後のブルマー世代」の皆さまです。
「女は愛嬌さえあれば」と言われ続けた男性至上主義社会、就職難、お茶汲み、自分より能力のない男性が出世していく中の家事育児、マタハラ、セクハラ、モラハラ、不平等な雇用機会、ブルマーという屈辱、、、、

おい、そこのオッサンどもよ、私を踏みつける足をどかしてくれ、と何度叫びたかったか。

もう十分に我慢してきたはずです。

何度もいいます。就職氷河期の女性の皆様、これ以上我慢しないで下さい。
更年期には、いろんな症状があります
閉経の平均年齢は50歳ですが、これも個人差があります。

更年期障害の症状として、ホットフラッシュなどが知られていますが、実は何十種類の症状があり、人によって症状は全く異なります。
こんな変化を感じていませんか?
◆ 肩がこる 腰が痛む
◆ 疲れやすい
◆ イライラする
◆ 顔がほてる、身体がカーっと熱くなる
◆ 頭痛・めまい・耳鳴り
◆ 動悸・息切れ
◆ 寝つきが悪い・眠りが浅い
◆ 関節痛・しびれ
◆ 集中力の低下、不安感、物忘れ


40代からの女性のからだは様々な変化が現れます。でも、誰もが同じように更年期を迎えるわけではなく、人それぞれ様々な形で更年期は訪れます。

閉経前になると急激に女性ホルモン(エストロゲン)が減少していくのですから、自律神経が乱れたり、体調を崩したり、集中力が落ちたり、精神的に参ってしまったりするのは当然のことです。

疲れて体調を崩しても、決して自身の怠慢のせいではないので、自分を責めたりしないで下さい。
世界一の長寿、日本の女性は世界の鏡です
世界一の長寿となった日本女性。平均寿命87歳。

この長い人生を自分らしく健康に過ごすため、女性にとって有益な情報と知恵を、是非たくさん知って欲しいです。

「更年期」のことは、学校でも習わなかったし、教科書もないし、誰かが教えてくれるわけでもないのです。

ここで大切なことは、そのちょっとした身体の違和感も、素直に感じることです。
40〜50代というのは、女性にとって特別な年代です。

20代はまだ社会では新人扱いされ、手探り状態。30代になると仕事にも慣れますが、結婚や出産を経験する人もいて、人生が猛スピードで駆けてゆく時期です。

そして、40〜50代になると少し生活も落ち着いてきて時間ができることが多いです。

周りから見ると順調にいっているような人でも、これまでの人生を振り返った時に「このままでいいんだろうか」と思い悩んでしまうのが40代という年代なのです。

この時期特有の不安感が、かの有名なミッドライフクライシスです。
ここで、この心の葛藤を後ろ向きに捉えるのではなく、むしろこれからの生き方を考えるいい機会だと捉えるのがいいですね。

これからの人生を豊かに生きるために新しい趣味にチャレンジするのも、この40〜50代がおすすめなのです。

今日は、これからの人生で最も若いのです。これからの生き方を、もっと充実させませんか。

正しい知識で、「あなたの更年期」と上手に付き合うことが、こんごの長い人生を自分らしく健康に過ごすヒントとなります。

その②「更年期障害の治療」へ続く
profile
全国で展開する「婦人科漫談セミナー」は100回を超えました。生理痛は我慢しないでほしいこと、更年期障害は保険適応でいろんな安価な治療が存在すること、婦人科がん検診のこと、HPVワクチンのこと、婦人科のカーテンの向こう側のこと、女性の健康にとって大事なこと&役に立つことを中心にお伝えします。
藤田 由布
産婦人科専門医
レディースクリニック サンタクルス ザ シンサイバシ 院長

大学でメディア制作を学び、青年海外協力隊でアフリカのニジェールへ赴任。1997年からギニアワームという寄生虫感染症の活動でアフリカ未開の奥地などで約10年間活動。猿を肩に乗せて馬で通勤し、猿とはハウサ語で会話し、一夫多妻制のアフリカの文化で青春時代を過ごした。

飼っていた愛犬が狂犬病にかかり、仲良かったはずの飼っていた猿に最後はガブっと噛まれるフィナーレで日本に帰国し、アメリカ財団やJICA専門家などの仕事を経て、37歳でようやくヨーロッパで医師となり、日本でも医師免許を取得し、ようやく日本定住。日本人で一番ハウサ語を操ることができますが、日本でハウサ語が役に立ったことはまだ一度もない。

女性が安心してかかれる婦人科を常に意識して女性の健康を守りたい、単純に本気で強く思っています。

⇒藤田由布さんのインタビュー記事はこちら
FB:https://www.facebook.com/fujitayu
レディースクリニック サンタクルス ザ シンサイバシ
〒542-0085 大阪府大阪市中央区心斎橋1-8-3 心斎橋パルコ10F
TEL:06-6253-1188(代表)
https://shinsaibashi.santacruz.or.jp/

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