![]() |
バックスター ルミ バイリンガルライフコーチ RumiBaxter 私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。 |
太陽の塔 |
![]() |
いきなり、そしてすっかり秋が訪れましたね。街路樹、公園の木々や草花もあっという間に秋の気配に包まれ、すっかり空気感が変化したことを感じますね。
我が家のすぐ近くに位置する万博記念公園でも、その広大な敷地の中のあちこちに季節を感じることができ、連休中も都会から近いオアシスとしてたくさんの方々が公園に訪れたことでしょう。 ご存知の様に、そこには1970年の大阪万博を記念する「太陽の塔」がそびえています。車で遠出した時も、高速の出口に近づくにつれ、姿を見せてくれる「太陽の塔」は、北摂で生まれた私にとって、この地のシンボルであり、いつも両手を広げて迎えてくれる存在でもあります。 太陽の塔 あまりにもこの有名な「太陽の塔」が、「過去、現在、未来」へとつながるメッセージを秘めていることはそれほど知られていないかもしれません。 頂点には未来を示す、黄金の顔。真ん中で両手を広げている様に見えるのは、現在の顔としての太陽の顔。そして背面には過去を表す黒い太陽の顔。 50年以上も前に「人類の進歩と調和」を掲げてひらかれた大阪万博のテーマと共に、アーティスト岡本太郎は、人類の進歩と調和は、今という一点でつくられるものではなく、過去、現在、未来という長い時間を経てのみ達成可能な巨大なテーマであることを両手を広げて全世界にアピールしようとしたのでしょうか? アーティスト岡本太郎 岡本太郎は、「芸術は大衆のためのものだ」との主張から自分の作品を個人収集家に売ることはほとんどなかったそうですが、数々のパブリックアート*を手掛けたことで有名です。 (*パブリックアート(public art)とは、広場や道路や公園など公共的な空間に設置される芸術作品を指す。空間の魅力を高める役割をになう、公共空間を構成する一つの要素と位置づけされる。ウィキペディアより引用) そんな岡本太郎の「大衆に向けて創り出す意欲」は、アーティストの枠を超え、演技、講演、執筆活動へも向けられたそうですが、そんな太郎の本職はなにかと聞かれると「人間であること」「(人間としての)全存在として猛烈に生きること」と答えていたそうです。 人間として猛烈に生きることとは一体どういうことなのでしょう。 岡本太郎が創作活動の中で貫いたテーマ「対極主義」にその答えがありそうです。 対極主義 「対立する二つの要素をそのままキャンバスの中で共存させること」という主張を貫き、岡本太郎はそれを対極主義と呼び、強い色彩を使ってまるでパッションを爆発させるかの様にアートを追求します。 対立する二つの要素について考えてみますと、それは、夜と朝、個人と社会、伝統と革新、自然と人工的、有機と無機、と言ったものから、究極には、全てに宿る光と闇に至ることなのかもしれません。 それらの対極が混沌と共存していることで秩序を保っているのであれば、その「混沌とした矛盾」こそをも受け入れる必要があるのかもしれません。 矛盾に見える秩序? 秩序に見える矛盾? 裏と表は一体。そうであるとすれば、岡本太郎が「デタラメをやってごらん」と言った言葉にも対極主義を感じられる様に思います。 「明日の神話」の奇跡 太陽の塔を手がけていた同時期、地球の裏側メキシコでも、岡本太郎はホテルの壁画を手がけていたと聞き、エネルギーにあふれたアーティストの活動をさらに知りました。 その長さ30メートルにも及ぶ壁画「明日の神話」のテーマは、もう一つの太陽、危険な人工太陽、原爆なのです。 その壁画はメキシコのホテルの倒産と共に紛失、その後資材置き場で偶然発見、再生、なんと40年の時を経て2008年から渋谷駅に恒久設置されているそうです。岡本太郎のエネルギーが生み出した奇跡の様です。 創り出したものは守っていかなければ後世には伝わらない。そんな中、岡本太郎の魂の叫びが生み出した「二つの太陽」が大阪に「太陽の塔」、そして、東京に「明日の神話」として、時空を超えて存在しています。 その二つの太陽のシンボルは、過去、現在、未来をつなげる、人類の進歩と調和に向かう意識の証として恒久に存在することを願うばかりです。 「大衆」にメッセージを送り続けながらも、「孤独こそが生きるバネ」と言った岡本太郎。そこにも対極主義の本質がある気がしてなりません。 岡本太郎の残した言葉、「人間であること」、「対極」「(それを受け入れながら)猛烈に生きること」こんなメッセージは、不安定な社会を生きるための大きなヒントになりそうです。 |
![]() バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ 心理カウンセラーのバックグラウンドをいかし、英会話講師として「コミニケーションレッスン」を展開中。 半生を英国、ヨーロッパのライフスタイルに関わってきたことから、それらの経験をもとに独自のレッスンを提供している。「五感+plus」を使ってコミュニケーション能力を磨くレッスンは、本格的英国サロンで行われている。 RumiBaxter BROG:http://ameblo.jp/rumi-b/ |
![]() |
バックスター ルミ 丁寧に生きるという選択 コラム一覧>> |
ライフスタイル | |
コンステレーション |
ライフスタイル | |
太陽の塔 |
ライフスタイル | |
月に思いを馳せる |
おすすめのコラム
ライフスタイル | |
旅先からお手紙 in 高知◎2025年春版「お手紙を書くアイテムは“出会い”」編 | |
![]() |
小森 利絵 フリーライター えんを描く |
ライフスタイル | |
1杯のコーヒーと、1通のお手紙と。思いを贈り合う、「お手紙コーヒー」 | |
![]() |
小森 利絵 フリーライター えんを描く |
ライフスタイル | |
“いつか”のわたしからの、“いつか”のわたしへのお手紙 | |
![]() |
小森 利絵 フリーライター えんを描く |
コラムのジャンル一覧
[アンチエイジング]
[アート・芸術]
[キャリアアップ]
[ビューティ・美容]
[ファッション]
[ヘルシーライフ]
[メンタルカウンセリング]
[ライフスタイル]
[ロハス・ナチュラルライフ]
[医療・ヘルシーライフ]
[恋愛・結婚]
[投資・貯蓄]
[癒し・セラピー]
[経営サポート]
[育児・子育て]
[起業・開業支援]
[趣味・カルチャー]