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Chitty-Chitty-Bang-Bang by Ian Fleming

本当の「チキ・チキ・バン・バン」はこんなお話

Chitty-Chitty-Bang-Bang
By Ian Fleming
John Burningham の絵本を調べていて “Chitty-Chitty-Bang-Bang” という児童書に行き着きました。なんだか「チキ・チキ・バン・バン」に似ているなあと思ったら、まさにその原書。

著者は、007シリーズの Ian Fleming。自動車を愛する Ian Fleming が書いた唯一の児童書です。

ヘビースモーカーで、飲酒量も多く、心臓病に苦しみ、56歳で亡くなった Ian Fleming ですが、心臓発作に襲われ、療養中に友人の勧めでこの児童書を書きました。息子に聞かせていたおとぎ話が元になっています。

死後2ヶ月で出版され、映画になったのは4年後。映画はミュージカル仕立てで、「メリー・ポピンズ」と出演者もスタッフも重なっているためか、私の中ではごっちゃになっていました。

音楽はとても有名で、すぐに頭に浮かんでくる人も多いのではないでしょうか。

映画の脚本は Roald Dahl によるもので、本の内容と大きく異なります。現在もこの脚本がベースのミュージカルが公演されていますが、原作の方が断然面白く、元諜報員でスパイ小説作家であった Ian Fleming が感じられる作品です。

Chitty-Chitty-Bang-Bang は、1920年代にレースで活躍していた実在の車 Chitty-Bang-Bang がモデルになっていて、主人公は彼女 - Chitty-Chitty-Bang-Bang です。乗り物の三人称は ”She” になるのですね。

Caractacus Pott は、元英国海軍の中佐で発明家。奥さんの Mimsie、双子の Jeremy と Jemima と共に貧しいけれども幸せに暮らしています。

役に立たないガラクタばかりを発明しているために貧しいのですが、ある日一念発起して笛になるキャンディーを発明し、製菓会社に売ることで大金を得ます。

お金を手に入れて最初にすることは…家族で出掛けるための素敵な車を手に入れることでした。

家族でいろいろな車を見て回りますが、なかなかしっくりくる車が見つかりません。やっとCommander Pott が選んだのは、かつては美しいレーシングカーであったボロボロの車の残骸でした。

Mimsie、Jeremy、Jemima はとてもがっかりしますが、すぐに気を取り直します。車のナンバープレートはGEN II、アラジンの魔法のランプに出てくるランプの精ジーニーとも読めます。

Commander Pott は、夏中3ヶ月間作業場にこもって車を修理します。完成した車は見違えるほど美しく、子ども達は大喜び。次の日早速家族でビーチに出かけます。ところが、同じことを考えていた家族連れで Dover Road は大渋滞になっていました。

Chitty-Chitty-Bang-Bang は、意志を持った、ちょっと短気な車です。突然ノブの1つが薄いピンクに光り出し、”PULL! IDIOT!” と文字が現れます。ノブを引くと車は左右に翼を広げて空中に飛び出したのでした。

干潮で現れる中洲に着陸し、家族は大喜びで水着に着替えて遊ぶのですが…眠っている間に満潮で身動きが取れなくなり大ピンチ。Chitty-Chitty-Bang-Bang のタイヤは水平になり、モーターボートの様に水上を進み皆を救います。

Commander Pott は家に帰ろうとせず、どのみち休暇中なのだし、このままイギリス海峡を渡ってフランスに行こうと言い出します!

パスポートが無い、通貨が違う、言葉が喋れないと異議を唱える子ども達を説き伏せます。
“Never say no to adventures. Always say yes. Otherwise you’ll lead a very dull life.”
フランスに渡った後には、ギャングの隠していた武器庫を見つけてしまったり、そのギャングに追われたり、誘拐されたりと色々な冒険が待ち受けています。

車の性能や武器の描写がとても細かく、他の児童書に無いスパイ小説風な趣もあります。

170ページと読み応えがありますが、児童書なので英語は平易。John Burningham の挿絵も素敵で美しい本です。

本当の Chitty-Chitty-Bang-Bang のお話を是非お楽しみください。

八津谷 郁子
『洋書屋』店主

一般のペーパーバックを途中で挫折してしまった方には、児童書がオススメです。楽しく読める上に、英語力アップにも効果的。大人でも楽しめる児童書を紹介します。
洋書屋
HP:http://www.yoshoya.jp/

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