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■関西ウーマンインタビュー(寺社仏閣編)


寺内 志野さん(布忍神社 禰宜)

 
寺内 志野さん 布忍神社 禰宜
京都精華大学卒後、イベント会社、雑誌編集会社等を経て、実家であり、父が宮司を務める布忍神社の禰宜として奉務。将来は神社を継承する予定。
布忍神社
〒580-0025 大阪府松原市北新町2-4-11
Tel:072-334-7634

http://www.eonet.ne.jp/~nunose/
近畿南大阪線布忍駅から5分(阿倍野から約20分)
「イチハラヒロコ恋みくじ」が全国の女性に大人気

 
志野さんの役職は何になるのですか?
神主の仕事をしていまして、役職は禰宜(ねぎ)といいます。
このお仕事をされる前は、どんなお仕事をされていたのですか?
父が彫刻をしていましたから、小さいときから美術が身近にあったので、大学は美術系を選びました。

卒業後はイベント会社や雑誌の編集会社、雑貨屋さんやネイルサロンなど、いろんな仕事を転々としていました。

正社員として入って2~3年で転職して、正社員の仕事が決まるまでアルバイトしたり。仕事はどれも長続きしなくて、30歳を超えるまでいろんな仕事をして過ごしていましたね。
神職の資格はいつ取っていたのですか?
父に「勉強になるし、取れるときに取っといたら?」と言われ、学生時代に取りました。神社は誰も継ぐ人がいないと、出て行かなくてはいけなくなるので、それも寂しいなという気持ちはどこかにありましたが、どれだけ大変かは見てきて知っているので、その頃は全く継ぐ気は無かったですね。
神職の資格ってどうやって取るんですか?
神道の大学なら学校で取れるところもありますが、短期で通う神社庁の講習会や通信教育もあります。通信教育といっても、がっつりレポートを出して、スクーリングも2年間続けないといけないんです。今、主人が資格を取るために勉強しているところですが、仕事をしながらなので通信教育を受けています。
三人姉妹の真ん中の志野さんが、なぜ神社を継ぐことになったのですか?
なるべく離れていようと、仕事も大阪市内で働いていました。市内は誘惑がいっぱいありますから、楽しくて、仕事帰りはよく夜遅くまで遊んで帰っていたんです(笑)するとある日父に、「もういい加減にしろ。フラフラしていないで、もっと真剣に神社のことを考えなさい」と怒られて。そこで、「いいよ、じゃあ会社辞めて手伝うから」と売り言葉に買い言葉で言ってしまったんです(笑)

仕事を辞めて家を手伝うようになったんですが、それが意外と楽しくて。最初は仕方ないなという感じで、仕事のことを父に聞くものためらっていましたが、見よう見まねでも、いざやり始めたら結構楽しいし、やはり外で働いてきた経験がありますから、それを家に反映したり自分の中で工夫ができて、だんだんこの仕事にやりがいを感じていきました。その数年後、姉が独立して、妹が結婚して家を出たので、必然的に私が継ぐことになりました。
ご主人とは継ぐことが決まってからご結婚されたのですか?
結婚する前に継ぐことを決めていたので、私と結婚するとこの神社も一緒についてくるよと(笑)それを理解してくれていたので、こちらに来てもらうことになりました。主人も神職の資格を取ってくれるので、ゆくゆくは二人でやっていけたらいいなと思っています。
そもそも神社の仕事って、どんな仕事があるのですか?
皆さん疑問に思われるところなんですが(笑)、ご祈祷やお参りに来られる方の対応、宮司の補佐と、いろんな事務的な業務も行っています。

でも基本は境内のお掃除ですね。参拝に来られる方が気持ちよくお参りできるよう、お掃除に始まりお掃除に終わるという感じです。1年で一番忙しいのはやっぱりお正月ですね。すごくたくさんの方がずらーっと行列になってお参りに来られます。
初詣って行かれたこと無いのでは?初詣デートとかも無い?
ないですね(笑)年末年始はもう家から出られないです。生まれて始めて初詣に行ったのは、中国に旅行に行ったとき。たまたま旧正月だったので、その時始めてカウントダウンを経験しました(笑)

年が明けるとすぐ節分ですし、次々と行事があります。お盆にはもうお正月の準備が始まるので、1年があっと言う間ですね。
布忍神社といえば、やっぱり話題の「恋みくじ」が有名ですが、これはどなたが考えられたのですか?
父が美術をしていた関係で、1988年から2000年まで干支の1まわりの12年間、全国の作家さんに、絵馬を描いて奉納していただくという「EMA12分の1展」というのをやっていました。

奉納なので作家さんたちは無償で描いてくださって神社に送っていただくのですが、300点くらい奉納していただきました。その中で、イチハラヒロコさん(※言葉や文字をアートにする現代美術作家)と父が知り合いだったんです。 
おみくじを引くと、どうしても「大吉」とか「中吉」という字しか見ないですよね。中の文章を読まずに枝にくくって帰ってしまう方が多いので、なんてもったいないんだろうと。

そこで、おみくじの意味を考えられるものを作ろうということで、イチハラさんの作品をおみくじに使わせてもらってできたのが「恋みくじ」です。 
おもしろい!意味深な言葉ですね。
思いつめて来られる方がこの「お気の毒」という言葉を見ると、「うわーっ」て号泣される方もいるんですよ。「実はね・・」ってそこから恋愛相談を1時間くらいすることもあります(笑)

「お気の毒って・・やっぱり私ダメなんや・・」となるんですけど、「それは悪くないんですよ。あなたがなぜお気の毒かと考えると、実は自分の魅力に気づいていないから、その言葉が出たんだと思います」とか。
そんなことも言うんですね(笑)それはその場その場で考えるんですか?
言います(笑)言葉にはその人によっていろんな解釈がありますから。もう10年以上やっていますので、大体自然に出てきますね。逆に引いた人に教えられることもあります。

「この前この言葉を引いたら、こんなことありました。」ってまた来てくださったり、何回も来られる方も多いんですよ。はがきサイズなので、ハガキホルダーに入れてコレクションしている方もいます。
志野さんと宮司のお父さんと「恋みくじ」はこの神社の強みですね。
テレビや雑誌など、いろんなところで取り上げていただいているので、九州や北海道からも来られます。100円のおみくじなのに(笑)

「ついでに大阪観光してきます」と仰る方や、「東京から2回目です」という方もいて、わざわざ遠くから来ていただくと、嬉しいのでつい、「あのお店美味しいよ」と地図書いて教えたり、このおせんべい食べる?とか言ってしまいます(笑)
このお仕事のやりがいを実感するのは、どんなところですか?
数年前、お正月前に父が体調を崩して入院したことがあるんです。一年で一番忙しい時なのに、もう大パニックでした。でもなんとか周りの方々に手伝ってもらって、新年を迎えることができました。

それも、これまで父が築いてきた総代さんや、敬神婦人会の皆さん、氏子崇敬者の方々、それに地元の皆さんとの繋がりがあったからこそ。すごく有り難いと実感しました。神主の仕事は、地域に密着した素晴らしい仕事なんだなと心から思いました。
将来はどんな神社にしたいと思いますか?
神社はいろんな可能性があると思っています。何かとコラボレーションするなど、いろんな新しい風を入れて、外との繋がりをつくっていきたいですね。そして、皆さんが行きたいなと思う、人が集まる場所にしていきたいと思います。

そのためには、人との繋がりを大切にし、そこから多くのものを吸収し、いくつになっても勉強していかなければいけないと思っています。
ありがとうございました。
(取材:2014年12月 関西ウーマン編集部) 

 


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