関西ウーマン

小森利絵
フリーライターえんを描く

おてがみじかんライフスタイル 2023-03-15

ひろこちゃんと私のお手紙のやりとり～3通目～

40年生きてきて、そのうち約33年間、ほぼお手紙だけでやりとりしている友だちがいます。幼稚園時代からの幼なじみで、私自身が意識した「はじめての友だち」の、ひろこちゃんです。

改めて考えると、私の人生にお手紙が欠かさずあったのは、ひろこちゃんのおかげかもしれません。ひろこちゃんとの積み重ねがあったから、今もなお、お手紙をコミュニケーションツールの1つとして持ち続け、さまざまな方々と日常の中で楽しむことができているんだと思ったんです。

そんなことを考える中で、ふと不思議に思ったことがあります。

ひろこちゃんとは、どうしてお手紙だけでやりとりしているんだろう。お手紙のやりとりだけなのに、どうして今もこうしてちゃんとつながることができているんだろう。

そこで、ひろこちゃんと「お手紙」をテーマにいろいろなことを話してみたいと思いました。もちろん、お手紙で、です。ひろこちゃんと私のお手紙のやりとりを連載しています。

3通目は「私からひろこちゃんへ」です（お手紙は2022年6月29日[水]に送りました）。

ひろこちゃんへ

こんにちは！　お返事をありがとう。

はじめに…郵便受けで、ひろこちゃんからのお手紙を見つけた瞬間、「わあぁ♪」とときめいて。封筒から、とても素敵にデコレーションしてくれて、ありがとうね！

そうそう、前から思ってたんだけど。シールなどで、かわいく＆楽しくデコレーションしてくれているのが印象的で。便せんや封筒も、るんるんするような、ぱあぁっと気持ちが明るくなるような、そんなアイテムを選んでくれているなあと感じていました。

そして!!　ひろこちゃんからのお手紙を読みながら、「ああ、そんなこともあったなぁ」「そうそう！」と思い出せることがたくさんありました。

リカちゃん人形とジェニーちゃん人形、覚えてる。ジェニーちゃん人形に、濃い水色のドレスを着せていたなぁとか、そんなことも思い出したりして。私一人だったら思い出せないことを思い出せて、ひろこちゃんに記憶の扉をノックしてもらったような、そんな感じがしたよ。

あと!!　ひろこちゃんのお母さんからの、「『今しか、こんなに一緒に遊べないから、遊ばしてあげよう　連れて行ってあげよう！』って話してたって」という話。その当時の私たちにはわからないことだから。そんなふうに思ってくれていたんだって。ひろこちゃんのお母さんと、私の母の姿が見えてきました。教えてくれて、ありがとう！

…と、家族の話も含めて、懐かしい話がたくさん出てきたけれど。ひろこちゃんとこうしてお手紙でやりとりしていて思うのは、ひろこちゃんは私だけではなく、私の家族のこともいつも気にかけてくれているということです。私の誕生日には、バースデーカードと一緒に私と娘、私の父と…家族みんなで楽しめる高知の名物を贈ってくれるもんね。

家族も含めて思ってもらえていることが、嬉しくて。ありがとう！　娘も、父も、喜んでいます!!

出会ったのは幼稚園で、家族ぐるみのおつきあいからということもあるけれど。私には当初なかったまなざしで。ひろこちゃんの感性、思いからのものだと思っています。

ひろこちゃんがお手紙を通して、私の家族も含めて、いつも気にかけてくれるメッセージを送ってくれていたから。私もひろこちゃん、ひろこちゃんのご家族はそうだし、ほかの友人・知人に対しても、そのまなざしを向けられるようになったなって、思ってるよ～～～

私はひろこちゃんとのお手紙のやりとりで、そんなことが特に印象に残っていて。やりとりをしている相手のことはもちろん、その相手のそばにいる人たちにも思いを馳せるという、素敵な視点をいただきました。

今回、ひろこちゃんに聞いてみたいなと思ったのは、私とお手紙をやりとりする中で、印象に残っているお手紙や、お手紙でのやりとりってあるかな？

2022.6.28　利絵より