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小森 利絵
フリーライター えんを描く

おてがみじかん ライフスタイル 2020-10-21
バースデーカード。「もうひとり」の想いも加わって

前回「いろイロな表現『バースデーカード』編」として、このコラムで募集したバースデーカードを紹介しました。

私も企画参加にあたり、いつもは市販されているバースデーカードをプレゼントに添えることが多いのですが、久々に手づくりしてみることに。ダンボールを切ったり色を塗ったり文字を書いたりと手を動かす中で、相手のことを深く想うとともに、だんだんとつくったカードに「愛着が湧く」というのでしょうか。

私にとっても特別な一枚になっていたことに気づきました。

バースデーカードを手づくりするよさや楽しさを感じた一方、毎回手づくりするのはなかなかハードルが高いようにも思います。

「日頃はお手紙を書かないけれど、バースデーカードだけは送っている」という方々にお話をうかがうと、雑貨店や百貨店でいろいろなカードが販売されているので、それを選ぶのも楽しいとのこと。

実際に、雑貨店や百貨店の文具コーナーに行くと、絵柄や形がかわいらしいもの、シンプルでおしゃれなもの、凝った装飾が施されたもの、飛び出す仕掛けのもの、メロディーが流れてくるもの、絵本タイプになっているものなど、いろいろなバースデーカードがあります。

今回は、雑貨店や百貨店で見つけたバースデーカードをいくつか紹介します。

◆バースデーポップアップカード
ポケットケーキカード

グリーティングライフ
公式HP:http://greetinglife.co.jp/
「バースデーポップアップカード ショートケーキ」(写真・左)は、いちごのバースデーケーキ。カードを開くと、ケーキがポンッと立体的になってあらわれます。立てて飾れるようにもなっています。

「ポケットケーキカード」(写真・右)は、いちごやキウイ、みかん、ラズベリーといったフルーツ盛りだくさんのミルクレープのバースデーケーキ。その一部分が「カットケーキ」として取り出せ、裏面にはメッセージを書けるようになっています。

どちらのカードのケーキもおいしそうで、かわいくて! 見ているだけで、なんだか幸せな気持ちになってきます。

「バースデーケーキ」といえば、私は6歳のお誕生日、まんまるのバースデーケーキを前にして撮った1枚の写真を思い出します。その時のことはまったく覚えておらず、写真に写る私はなんだか険しい表情をしているのですが、「幸せな記憶」として思い出すんです。

私も親になって、ろうそくの灯った「まんまるのバースデーケーキ」を前にして喜ぶ娘の姿を見たからでしょうか。「あの時、こうだったのかな。ああだったのかな」と想像できることが増えたのかもしれません。

誰もが、まんまるのバースデーケーキに幸せな思い出があるわけではないと思います。でも、まんまるのバースデーケーキを見ると、そのまわりに、その人の誕生日を祝う人たちの姿が見えてくるような気がするんです。そんなイメージとともに、贈ることができたらいいなと思いました。

◆ごちそうバースデーカード
いろは出版
公式HP: http://hello-iroha.com/
商品HP:https://iroha-shop.jp/c/knick_knacks/ggc-09-16
「あの子の好きなごちそうを、バースデーカードに」「心のこもった贈り物と一緒に『好きなものを覚えてもらえる幸せ』もプレゼントしちゃおう♪」というコンセプトでつくられたカード。

お寿司やステーキ、ラーメン、オムライス、カレー、からあげといった食事系から、いちごケーキやチョコレートケーキ、パンケーキ、パフェといったスイーツ系、ビールやワインといったお酒系といったバリエーションがあり、どれもイラストがおいしそう!

中には、チョコレートケーキやパフェ、ワインといったごちそうの形をしたメインのカードと、フォークやスプーン、おつまみといったごちそうに添える物の形をした「P.S.(追伸)」カードが、それぞれ1枚ずつ入っています。

贈る相手の好きなごちそうを選ぶのもいいし、「今度、一緒にこれを食べに行こう」というのも素敵。特に、新型コロナウイルス感染症の影響で、気軽に食事に出かけにくくなった今だからこそ、「また、今度」という願いとともに贈りたいと思いました。

◆花を贈るメッセージカード<ブーケタイプ>
いろは出版
公式HP: http://hello-iroha.com/
商品HP:https://iroha-shop.jp/c/knick_knacks/ggmb
まるで花束を贈るような、ブーケ型のカード。

「赤やオレンジを基調とした花々×繊細なタッチ」(写真・左)、「元気なビタミンカラーの花々×ポップなタッチ」、「紫やピンクを中心とした花々×エレガントなタッチ」、「カラフルな花々×華やかなタッチ」(写真・右)の、花も色もタッチも異なる4種類のブーケがあります。

ブーケの包装を解くようにカードを開けると、ブーケの全体像が見えてきて、一つひとつの花々がより美しく見えます。その横にメッセージを書き綴れるようになっています。

もし私が受け取る側だったら、見た目がとても素敵なので、「壁などに飾ってもいいなあ」と思いました。また、励みや支えになったり、「また読み返したい」と思ったりするメッセージが書き綴られていたら、「手帳に挟んでおまもり代わりにしたいかもしれない」とも。

偉人や有名人、本などの名言を集めた「名言集」なども多くありますから、そこから「いいな」と思う一言を選んで書くのもいいですね。また、「いい一言」を書こうとしなくても、相手の幸せを願い、書き綴るメッセージは、どんな言葉でも願いや想いがちゃんと宿るから、嬉しいものだと思います。

◆バースデーブルーミングカード
グリーティングライフ
公式HP:http://greetinglife.co.jp/
公式オンラインショップ: http://shop.papermint.jp/?pid=147081355
まるで、そこにお花が咲いているようなカード。写真のラナンキュラスのほか、チューリップとマーガレットがあります。

年齢を重ねるごとに、プレゼント選びが難しくなってきました。というのも、相手の好みも変わってくるでしょうし、これまでにいろいろな物を買ったりもらったりもしているでしょうし、たくさん物があっても困るでしょうし・・・・・・と悩むからです。近年はお菓子やお茶などの食品を贈ることが多くなりました。

「この人なら喜んでもらえるかな」と思う人には、花束を贈ることもあります。きっかけは私自身が以前、花をプレゼントしてもらった時に、「花っていいなあ」と嬉しかったからです。

花は生き物だから、そばにあると、自然と目がいきますし、見ているだけでほっとします。「咲いた」「花びらが大きく開いた」「葉っぱの色が変化している」「枯れていく姿もまたいい」など、日々の変化を感じることも楽しくて、心にゆとりが生まれてくる気もするんです。

そんな「花のある暮らし」も贈れたらいいなあという想いがあります。

ただ、生花の場合、水替えや散ったり枯れたりした時などのお世話が必要ですから、相手の価値観や生活スタイルによっては負担をかけるかもしれません。

このカードだったら、疑似体験的に「花のある暮らし」を贈ることができると思いました。
カードは360度開き、両端がマグネットでかちっと止まるタイプなので、安定感があります。インテリアとして飾って楽しんでもらえるのではないかなあと思いました。

◆書き込んで贈る ギフトメッセージブック「10のあなたのこと」
学研ステイフル
公式HP: https://www.gakkensf.co.jp/
公式オンラインショップ: https://item.rakuten.co.jp/gakkensf/b10039/
まるで小さな絵本のようです。中には「出会った時の印象」「あなたと私の思い出」「伝えたい『ありがとう』」など10項目があり、その一つひとつに答えるうち、「あなたと私」のオリジナルブックが出来上がります。

文章を書き込むだけでも素敵に仕上がるデザインですが、思い出の写真を貼ったり、シールでデコレーションしたり、イラストを描き込んだりできるようにもなっていて、アイデアを書いたシートもついています。

出会いから遡って、相手を思う時間。バースデーカードを書く時、自分の中ではいろいろ思い出していることはありますが、それを相手に共有する形で言葉にしていく機会はあまりないのではないでしょうか。自分の中であれこれ想っているより、文字として書き出すことによって、深めていけるものもあるように思いました。

日頃、言葉にして伝えることはないけれど、感じていること、想っていることを、改めて伝える機会になります。

もし私が受け取る側だったら、「そうだ!こんな出会いだったな」「こんなことを想ってくれていたんだ」などを知ることができて嬉しいですし、「私も、こう想っているよ」と返事を書きたくなっちゃいます。

◆東急ハンズオリジナル グリーティングカード バースデーカード
東急ハンズネットストア
公式HP: https://hands.net/
商品HP: https://hands.net/goods/4990012249152/
「HAPPY BIRTHDAY」と書かれたシンプルなカード。全部で8種類のカラーバリエーションがあります。

シンプルなデザインのため、友だちだけではなく、仕事関係者や年配の方に向けてなど、対象者を選ばず、贈ることができそうです。

そのままでもおしゃれですが、マスキングテープを貼ったり、思い出の写真を貼ったり、絵を描いてみたりなど、+αを加えると、オリジナルのバースデーカードをつくることができるようになっています。

その1年の出来事や思い出、はまっていたことなど、2人の思い出をちりばめたカードをつくって、毎年贈るのもいいなあと思いました。

ポストカード用のクリアフォルダーもプレゼントして保管してもらえば、1年に1枚増えていくカードを見返すたび、2人が積み重ねてきた歳月に思いを馳せられる「バースデーカードのアルバム」みたいにできるのではないでしょうか。

歳月を一緒に積み重ねていきたい、特別な相手に向けて贈りたいと思いました。

そこで、ちょうど今年、中学生になった娘に向けてつくってみました。「いいことを書こう」「思い出に残ることを書こう」なんて気張らず、手が動くままに、その1年にあったこと、自然と筆が進んだことを書いていたら、こんな感じに。これから毎年、贈りたいです。
具体的な相手を思い浮かべながら、「このカードは、あの人にぴったり」「こういうのが好きだから、喜んでもらえそう」「サプライズ感があって、素敵!」など、選ぶ時間は楽しかったです。

また、「そういえば、こんなものが好きだったな」「以前、こんな話をしていた」「出会いを遡れば、こんなことがあったな」など、選んでいる、ほんの数十分の間にもさまざまなことを思い出したり、気持ちが駆け巡ったり。

それは、さまざまなメーカーさんが想いを込め、アイデアを出し、工夫を凝らしてつくったものだから、自分1人では思いつかないものがあり、それが刺激になって、引き出されていったのだと思います。

バースデーカードは「あなたとわたし」という2人の関係性の中でやりとりされるものですが、「そのカードのつくり手(メーカーさん)」が加わることによって生まれる新たなコミュニケーションのおもしろさを感じました。
profile
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰

編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
 
『おてがみぃと』
『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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