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木村 綾
乳腺専門医 医療法人桜来会 きむらクリニック小児科乳腺科

健やかに 楽しく 美しく 医療・ヘルシーライフ 2018-01-05
質のいい睡眠

睡眠には、心身の疲労を回復させる働きがあるので、睡眠が量的に不足したり、質的に悪化すると、健康上の問題が出てくることがあります。

睡眠は男女ともに、1日に6~7時間寝る人が最も長生きで、7時間より短い、または長いと寿命が短いといわれています。
また、十分な深い睡眠ができて、途中覚醒の回数が少ない睡眠が質のいい睡眠とされています。

睡眠には、体が休む「レム睡眠」と、脳が休む「ノンレム睡眠」があります。

「レム睡眠」は、体が眠っているにかかわらず、脳は活動状態にあり、夢を見てる多くの時はレム睡眠です。眠り自体は浅いんですが、体が休息していて、前日の記憶を定着させる、ストレスを処理するなどの役割があります。

「ノンレム睡眠」は、脳が休息してる状態で、体の筋緊張は保たれています。
ノンレム睡眠とレム睡眠は1セットで90分サイクルで出現し、一晩で4~5セット繰り返されます。

就寝後間もなくして、深いノンレム睡眠を得ることで、脳が休息して、前日の嫌な記憶が消され、心の疲れも取り除くことができます。

睡眠中には、アンチエイジングに重要な、成長ホルモン、メラトニン、セロトニンが分泌されます。成長ホルモンは、夜中2時頃に分泌され、脂肪分解、タンパク質合成、炭水化物・骨・水分・ミネラルの代謝を調節しています。

質のいい睡眠を得るには

1.適度な運動
週5日以上、30分以上のウオーキングを習慣づけてると、眠れない人や中途覚醒する人は少なくなります。

2.朝食をとる
朝食をとることで、心身を目覚めさせ、元気に一日を始める体内時計が整えられます。

3.寝る前の寝酒を控える
日本人の寝酒の頻度は高く、睡眠薬代わりにアルコールを摂取することもあり、女性では2-3割程度と言われてます。飲酒により眠りにおちいる時間は短かくなりますが、レム睡眠は減少して、体が休息できなくなり、睡眠の質が悪くなります。

4.寝る前のカフェインを控える
カフェインには、覚醒作用と利尿作用があります。5-6時間代謝に時間がかかるので、夕食以降の摂取はひかえましょう。

5.環境づくり
寝室は静かで暗く、適切な温度と湿度が保たれているようにしましょう。
無音・暗室で緊張感が高まる人は、暖色系の足元灯がおすすめです。

6.朝に太陽の光を
朝の起床時に太陽の光をあびると、15~16時間後に眠気がくるように、体内時計がリセットされます。
profile
健康であることが、楽しく美しく過ごせることにつながっていくと思っています。病気を患ってても、少しでも健やかな気持ちで前向きに生きがいを感じて過ごせるようになれたら、素敵だと思います。心身ともに健やかに過ごせるヒントを、女医の立場からご紹介できれば幸いです。
木村 綾
乳腺専門医

医療法人桜来会
きむらクリニック小児科乳腺科

乳腺専門医の女性医師が診療します。 マンモグラフィ検診が受けれます。
大阪府吹田市豊津町 4-38
TEL: 06-6338-5050
HP:http://www.oukikai.jp/

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