関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

最近、医療情報をネットで検索することは、ごく日常的に行われています。
ですが、最近そのサイトを運営しているとある会社が、サイトの広告収入を上げるために、本来の正確な医療の情報提供から逸脱した内容を多く掲載し、社会問題になりました。
この、ネットから情報を集めるということに、危険性を感じる事件でした。

さて、ネットの情報サイトはどのようにして、収益をあげているのでしょうか？
これは、いかに、ユーザーの「検索キーワード」にひっかかり、そのサイトのなかにある広告をユーザーに見てもらうかで収入が決まるのです。つまり、検索サイトでの表示位置が、広告収入に直結するため、「SEO（Search Engine Optimization）対策」で検索されやすいようにすることが、最も重要な目的であり、その記事の内容はどうでもいいような内容になったりするのです。どうでもいい内容であれば、まだ害はないのですが、間違った医療情報まで流している危険性もあるのです。

つまり、ユーザーが気になる「過激な言葉」「流行の言葉」を煽って、検索されれば、その医療サイトは目的を達成したということです。

また、このようなサイトを書く、ライターさんは記事がいかに閲覧されたかで、収入が変化しますので、ちゃんとした下調べもせずに、記事を大量生産する、もしくは、他の人が書いた文章をそのままコピーしてしまったりという事態も発生します。その、著作権の管理もサイトは収益と関係しないのでおざなりな場合が多いように思われます。

閲覧数が多いからと言って、正確な情報とは限りません。私たちネットユーザーは、検索サイトを利用する場合も、その情報が正しいか、正しくないかを自分自身で判断しないと、大変なことになります。つまり、間違った医療情報、治療方法を信じてしまったりして、大切な治療の機会を失ってしまったり、よけいに病気が進行してしまったりと、取り返しのつかないことにもなるかもしれません。

ネットは、私たちの生活を便利にしてくれました。ですが、正しい情報と間違った情報も手に入れやすくなりました。つまりは、自分自身で選別していく、自分自身の責任も重くなったのです。