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永木 恵美子
歯科矯正学博士 きょうばし矯正歯科クリニック院長

For Your Smile 医療・ヘルシーライフ 2017-07-18
たばこはお口のとって、百害あっても一利無し!

女性がタバコを吸っている姿、ちょっとかっこいいかもしれませんが、個人的には好きではありません。

喫煙は各種のガン、心筋梗塞、喘息、動脈硬化、高血圧等々のリスクを高めることはよく知られています。ですが、口はタバコの煙の中の有害物質が直接触れる場所であるため、その影響は思っている以上に大きいのです。

喫煙によって歯周病は重症化しやすく、治療や予防の効果が上がりにくいうえ、外科処置後の回復も遅れるため、タバコを吸わない人に比べて歯を早く、多く失うことになります。また虫歯にもなりやすくなります。因みに歯周病になるリスクは、タバコの本数に比例し、毎日20本吸う人は吸わない人の4倍にもなるそうです。

ではなぜタバコは歯周病に悪いのでしょうか。

それは
1)タバコの有害物質によって免疫機能が障害され歯周病菌を減らせなくなる。
2)炎症や傷を治す修復機能が弱り回復が遅く治りにくくなる。
3)血管が収縮して血流が悪くなる。
からです。

ちなみに、矯正治療を行っても歯が動きにくいという、最悪な事態にも陥ります。

では実際のヘビースモーカーの患者さんの歯肉はどのような特徴があるのでしょうか?歯肉は線維化(せんいか)し、潤いがなく硬く厚くなります。歯茎の色もどす黒くなります。ブヨブヨに腫れて直ぐに出血するような歯肉もよくありませんが、硬すぎて出血しない黒い歯肉もよくありません。

というのは歯周病の一番の自覚症状である歯肉からの出血がないため歯周病の発見が遅れ、気付かないうちに歯槽骨が吸収し重症化する危険があります。また、歯にはタバコのヤニがついて、茶色の歯になっていきます。なんとも、美しくないですね。

患者さんの中には、タバコを吸われていないのに上記のような歯肉の方がおられます。よくお話を聞きますと何年も前にタバコはやめたとおっしゃいます。つまり残念なことに、禁煙しても歯肉の状態はそうすぐにはもどらないということです。

お口の健康のためにも、是非、禁煙をし、一連の歯周病の治療(歯磨き指導、歯石の除去等)を受けていただくことをお勧めします。
自信に満ち溢れた笑顔でいっぱいになるよう一緒に歩みたい。
永木 恵美子
歯科矯正学博士
 
きょうばし矯正歯科クリニックは矯正治療専門のクリニックです。 矯正治療を専門にする歯科医師(日本矯正歯科学会指導医・認定医・日本舌側矯正学会認定医)が、確かな技術と女医ならではの細やかな施術で審美的にも機能的にも調和のとれた歯並びが得られるよう努力します。
きょうばし矯正歯科クリニック
大阪市都島区東野田2-3-19 MFKビル4F
TEL:06-4801-9055
HP:http://www.kyobashi-kyousei.com​

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