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バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ RumiBaxter

丁寧に生きるという選択 ライフスタイル 2015-07-09
丁寧な生き方

もう随分も昔のことである。
とあるイギリスの小さな田舎町。

そのオシャレなセレクトショップは大通りに面していた。
大きな窓からは、洗練された雰囲気がみてとれたが 
その中に人を見たことはほとんどなかった。

インターネットショッピングが可能になる何年も前の話である。
ある日、セールの一文字につられ私はドアを開けた。
そのセールの一文字はまるで、
ショッピングに対する罪悪感を打ち消すかのように私を店へ誘い入れる。

初めての店へ入る緊張感がそこにはあった。
レジの後ろから、物静かにHelloとだけ聞こえる。

そこに一着のやわらかいダークチョコレート色のレザージャケットを見つけた。
着ると見えなくなる裏地は大胆で鮮やかな花柄。
一目惚れに近かった。

「私には必要ないんじゃないの?」いう声をかき消すようにハンガーごと手に取る。
鏡の前で前に当ててみる。
腕を通して、鏡の前に立つ。
私のサイズだった。
脱いでは、また腕を通し、それを何度繰り返しただろうか。

Helloの声の主がゆっくり話し出す。

「気に入ったのね。」
「ええ。でも買うかどうするか迷っているの。」と私。

「私たちはもう十分服は持っているものね。」
「じゃあ、それを着ている自分をイメージして。」と彼女は続けた。

「その自分にドキドキする?
ドキドキしたい時、あなたはそのジャケットを選んで着るのかしら。」
彼女との会話は私にジャケット以上の大きな何かを見せてくれた。

新しいことを始める時、
慣れ親しんだことを続けているとき
今でも彼女との会話を思い出す。

何かを選ぶとき、それがものであれ、人であれ、行動であれ、
すこし未来に焦点を当てる。

それを持っている自分、それをしている自分、
その人といる自分、そこにいる自分をイメージしてみる。

そのイメージが好きであれば自分の直感に従ってやってみる。
そのイメージがもう一つしっくり来なければ何かを変えようとしてみる。

新しいことを始めるには不安が付きまとう。
何かを続けることは、これでいいのだろうかと疑問に悩まされることもある。

この先どんな自分が見える?と自分に問う。
見えなければ見えるまでイメージすることが必要なこともあるだろう。
それは同時に、どんな自分になりたい?という問いかけなのかもしれない。

その過程を自分との会話という人もいるかもしれない。
自分の声を丁寧に聞くこと、そしてこの自分との会話を丁寧に続けることこそが、
直観力を磨くことなのではないだろうか。

答えはすぐに出るときもあれば、そうでない時もあるが、
これからも私は丁寧に自分の声を聴いていきたいとおもう。
それは自分の行動に意味を持つことだと信じるから。
そして、行動に意味を持つことこそが、丁寧に生きることだと思うから。

この先、どんなに古くなってもチョコレートブラウンのジャケットは
私のワードローブからは消えることはないだろう。

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