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バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ RumiBaxter

丁寧に生きるという選択 ライフスタイル 2015-08-14
丁寧に生きる。手をかける喜び

「できるだけ、手がかからないように」

この言葉をその日のミーティングで私はどのくらい発していたのであろう。

初めて我が家にアイルランド人の庭師がやってきたのは、まだ梅雨の最中の6月だった。
4年ぶりに庭のある生活が私に戻ろうとしていた。
しかし実際は、庭の手入れをして庭を慈しむ余裕などすっかり忘れていた私であった。

「どんな庭をつくりたいの?」と聞かれて真っ先に出た言葉が、
「今の私にはあまり時間もないし、何より手のかからないようにしたいの。
うちにはガーデニングする人も誰もいませんし。」というのも自然なことだったのかもしれない。

プロジェクトを成功させるためには、それが何であれ、まず目標は何かと問いかける。
目標が鮮明に描ければ 描けるほど、
そしてその目標がカラフルに色付けされれば されるほど
その意識が行動へと変化する。
その時点で意識は現実となってやってくる。

庭プロジェクトを通して
たびたび訪れた各地のイングリッシュガーデンのメモリーがよみがえってきた。
ほんのひと時の鳥たちのさえずりが、
そして、庭を彩るさまざまな色や香りの植物が、
そこで過ごしたさまざまな季節が、
その時々の私を勇気付け、癒してくれたことを思い出した。

「手のかからない庭」という第一の希望が、いつしか 
「日々の忙しさを癒してくれる空間、小さな癒しの空間作りのプロジェクト」へと
変わっていった。

ミニチュア リトリート (小さな隠れ家 )という名に
願いを託したイングリッシュガーデンを創ることになった。
私の大好きなラベンダーカラーをたくさんちりばめて。
庭師も Rumi's Gardenと呼びながら仕事に取り掛かってくれた。

父がまるで我が子のように可愛がり世話したバラの数々を田舎の庭からそこへと運び出した。
天候も環境もイギリスのそれとは全く違う大阪で、
新旧の思いを重ね、小さなプロジェクト、私にとっては大きなプロジェクトが始まった。

はじめのミーティングから2ヶ月。
かたちが定まってきたこの庭に、今日も8月の灼熱の太陽が照り続ける。

そして元気にこの癒しの空間も日々変化を遂げてくれている。
これ以上 手間をかけたくないと思った初めの気持ちはどこかにとんだ。

毎晩、陽が沈んでから、土を掘り、新しい植物を植える。
夜にたっぷりの水をやり、翌朝早く起きて成長の度合いを確認する。
ガーデニングの本からお気に入りのプランツを探し出して調べてみる。
その毎日のリズムの中に小さな幸せを感じる。
少しづつ、しかし確実に毎日変化する植物の成長を見ることが、この上ない喜びとなった。

植物達に指で触れ、水滴で濡れたハーブの匂いに深呼吸する。
日中に、室内から窓越しにのぞくサルビアの紫色は
太陽の光でキラキラ輝き、私を元気付けてくれる。

この癒しの空間が、私にとって、そして私たち家族にとって 

永続可能な、サステイナブルな空間であって欲しいと心から願う。
永続可能であるためには、日々の努力、手入れ、
そして何より、「今 」を感謝する気持ちが大切であると実感する。
愛を込め、それを行動に表すことも。

変化を受け入れながら日々成長し、少しづつかたちを変えるであろうこの癒しの空間を
これからも愛情いっぱいに見守って 「手をかけて」みたいと思う。

 

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