関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

「10月からマイナンバーの通知が始まります！」
「来年からマイナンバー利用開始です！」

と話題になっていますが、マイナンバーが送りつけられてくるものの、個人レベルで何をすればいいのか、どう管理すればいいのか、どう対応していくべきものなのか、いまいち分かりにくい制度ではあります。

そこでよく聞かれる質問をメインに、今回はマイナンバーについて説明します。
 

---

●「届いた通知カードはどうしたらいいの？」
会社勤めの方は今後会社に、マイナンバーの提出が求められます。
また来年以降、さまざまな行政手続でマイナンバーが必要になると思われます。
その時すぐに確認できるように、通知カードはなくさないように保管しておいてください。
ただ、大事な個人情報ではありますので、あまり人目につく場所にはおかないことをお勧めします。

●「個人番号カードって絶対申請しないといけないの？」
通知カードと一緒に個人番号カードの申請用紙も届きます。
個人番号カードには【個人番号・住所・氏名・生年月日・性別・顔写真】が記載され、
番号確認と本人確認がこれ１枚で済みます。交付手数料は当面の間、無料です。 ただ、通知カードは単に番号を通知するためのものですが、個人番号カードは写真入りで
免許証などと同様に身分証明証として利用することができます。

●「個人番号カードを取得したら、どんなメリットがあるの？」
身分証明書として利用できます。
会社にマイナンバーを通知する際、通知カードだけでは他の身分証明書（免許証など）を求められますが、個人番号カードがあればそれを呈示するだけで本人確認がとれます。
（※現在在職中の会社に提出する場合は、すでに本人確認がとれているため、通知カードのみで済む場合もあります）

住民票などの公的書類を取得する際に個人番号カードがあれば、コンビニ受け取りなど便利な使い方ができます。また今後個人番号カードを普及させていくために、様々な場面で使えるようになることが予想されます。

●「会社にマイナンバーを知らせたら、副業がばれちゃうの？」
最近よく話題になっていますね。
まず、前提として会社がマイナンバーから直接個人の情報を引き出せるものではありません。そのためマイナンバーを伝えたからと言って、そこからすぐに副業が分かるようなものではないのです。

ただ、以下の流れで会社に内緒にしていた副業がバレてしまう可能性が高くなることは考えられます。

今後本業でも副業先にもマイナンバーを通知
　　　　　　　　　　　　↓
税務署や市役所は副業分も含めた所得を把握
　　　　　　　　　　　　↓
住民税の算定する際の所得が本業+副業分となる
　　　　　　　　　　　　↓
本業+副業の合算額の住民税の納税額が会社に届く
　　　　　　　　　　　　↓
他の従業員より納税額が多いため、本業以外の所得があることがバレる可能性がある。

自分で副業分の確定申告をし、住民税の納付を「普通徴収（自分で納付する）」にすればリスクは減りますが、確実にばれない、とは言えません。住民税の確実な徴収のために、自治体によって副業の分だけ普通徴収、というのは難しくなってきています。
またマイナンバーを会社に知らせなかったとしても、本業と副業の所得が合算され住民税の額からばれる可能性はもちろんあります。

●「マイナンバーなんていらない。マイナンバーの通知カードが届く書留を受け取り拒否すればいいよね？」

通知カードを受け取らなくても、すでにマイナンバーが割り振られている事に変わりはないため、制度の適用から逃れることはできません。また、今後保険や税務関係の書類にマイナンバーの記載が必要となります。

会社も就業規則などを変更により、入社時の必要書類としてマイナンバーの提供を義務付けるようになっていますので、必ず受け取るようにしましょう。

以上、よくある質問をまとめてみました。
まだ制度も始まっていないため、現状では不明な点も多いですが、とりあえず通知カードはきちんと受け取り、なくさないように保管してくださいね！

秦　優（ハタ　ユウ）（社会保険労務士）　 YOU社会保険労務士事務所 大阪府高槻市寿町３丁目１７番１９号　TEL：072-658-7627 http://you-sr.com