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阿部 純子
歯科医師 じゅん矯正歯科クリニック

笑顔の素敵な女性をふやし隊 医療・ヘルシーライフ 2015-11-04
だらだら食べはやめよう!

さて、歯が溶ける病気といえば「虫歯」。
虫歯が細菌感染によるものということは、ご存じの方も多いと思います。

食後、歯などに付着した糖分、炭水化物、タンパク質などをもとにして、
虫歯菌の棲み家となる「プラーク(歯垢)」が生成されます。

プラークの中の虫歯菌は酸性物質を発生し、歯を溶かしてしまいます。
今まで虫歯になったことがない、という方は口の中にこの細菌がいない可能性が高いです。

ただし虫歯でなくても、口の中に虫歯菌がいなくても、歯が溶けることがあります。
「酸蝕症」です。

虫歯菌が出す酸性物質ではなく、酸性の飲食物そのものが歯のエナメル質や歯そのものを溶かし、
ダメージを与えてしまう症状のことです。

口の中が酸性に傾くと、歯の表面のエナメル質表層から歯の成分が唾液中に溶け出してきます。
すなわち、口の中が酸性に傾いている時間が長ければそれだけ歯が溶けやすくなるのです。

そこで、酸を中和する働きを持つ唾液が分泌され、口の中を中性に近づけようとします。
すなわち唾液は歯が傷むのを防ぐ、優れた保護剤とも言えます。
一般的な大人で1日あたり1.0~1.5リットルもの唾液が分泌されているそうです。

そんな唾液の中和作用を阻む、歯に良くない習慣が「だらだら食べ」。
仕事しながら、家でネットしながら、…ついつい口さみしくて飴をなめたり、
お菓子やお酒のつまみを長時間、頻繁にだらだら食べたりしてはいませんか?

食物を食べると細菌が出す酸によって口の中が酸性に傾きます。
唾液が口内を十分に中和するのには40分以上かかると言われているので、
だらだら食べをしたり、食間に酸性の飲み物を飲んだりするなど、
口の中に食物が頻繁にある状態では、口の中のpHを元に戻すという唾液の作用が追い付かず、
酸性に傾いている時間が長くなり、虫歯になる危険が増します。

だらだら食べはダイエットにも禁物!
お口も体もすっきりするためにも、おやつは時間を決めて食べるようにしましょう。

また、唾液は就寝前と起床直後、過度の緊張やストレス、
体内の水分が減った時や代謝が落ちた時などには分泌が減ってしまいます。
このようなときは口の中が乾きやすく、虫歯や酸蝕歯にかかりやすい状態なので、要注意です。

生活リズムを整えたり、こまめな水分補給をしたりして、
唾液の分泌が起こりやすい環境を作ることが歯を守ることにつながるのですね。
じゅん矯正歯科クリニック
(歯列矯正・ホワイトニング)
地下鉄御堂筋線 本町駅 3番出口すぐ
月~土(10:00~13:00/14:30~19:30)
大阪市中央区本町3-5-2 辰野本町ビル2F TEL 06-6266-0018
http://www.jun-oc.com

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