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小森 利絵 フリーライター えんを描く
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
おてがみじかん ライフスタイル 2022-09-21
「最近、どう?」と呼びかける、お手紙
夏に届いた友だちからの暑中お見舞い。
暑中お見舞い申し上げます。

コロナの感染者がなかなか
減りませんが
いかがお過ごしですか?

落ち着かない世の中で、
慌しい生活の中、
少し手紙を書いてみようかなと思い
連絡をしてみました。

暑さとコロナに打ち勝って
元気な姿で会える事を楽しみにしています!!
私のことを思い出して、「どうしているかな?」と気にかけてくれて。その気持ちを伝えようと、こうして夏らしい葉書を選んで買って、気持ちを言葉で表現して、ペンで書き綴ってくれて。宛先を書いて、切手を買って貼って、郵便ポストに投函してくれて。彼女のそうした一つひとつの気持ちや行動を積み重ねた先に、私の手元に届いたこの一枚。

郵便受けから取り出して読んだ瞬間、

ああ、こうして気にかけてもらえて、ありがたいなぁ 彼女もどうしているかな? しばらく会えていないなぁ こういう心配りができるのは素敵で、彼女らしいなぁ

と嬉しくなりました。
彼女とは小学校から高校まで同じ学校に通っていました。12年間も同じ学校だったのに、同じクラスになったことは一度もなく。仲良くなったきっかけは、小学校高学年の時に、共通の友だちが引き合わせてくれたことだったと記憶しています。それから約30年。

彼女は結婚を機に地元を離れて暮らしていますが、同じ関西在住なので、コロナ禍以前は1~2年に1度くらいのペースで会っていました。それが、コロナ禍以後は会えていない状態が続いています。この数年は年1回の年賀状と、時々LINEでやりとりしていました。

この暑中お見舞いを受け取って、私が「彼女らしいなぁ」と思った理由は、彼女はいつもこんなふうに声をかけてくれるからです。

個人的にはもちろん、友だち数人が参加するLINEグループでもそう。たとえば、大きな災害などが起きた翌日に「大丈夫だった?」、新型コロナウイルス感染症感染拡大が続く中で「元気にしてる?」など、呼びかけてくれるんです。

彼女からの呼びかけがあることによって、お互いの安否を確認し合ったり、「大変やったよね」と言い合うことで心の緊張をほぐせたり。時には、「実はね…」と不安や困り事を打ち明けやすくなっているかもしれません。

話は逸れますが、日々報道されるさまざまなニュースを見聞きする中で、その渦中にいる人の身近に、彼女のようにひと声かけてくれる誰かがいたら、もしかしたら心が救われたのではないかなと考えることがあります。たった一言、されど一言。“気にかけてもらえる”こと、それを実感できることによって、心が救われることもあるのではないでしょうか。

もう1つ、発見がありました。
少し手紙を書いてみようかなと思い
連絡をしてみました。
という一文から、「自分が連絡をしたくなってしただけだから。返事をしたくなったらしてくれていいし、したくなかったらしなくていいよ」という、こちらの気持ちに寄り添ってくれる彼女の想いがうかがえるようでした。

つまり、彼女は「元気にしてる? また会おうね」と声をかけるくらいの感じで、この暑中お見舞いを送ってくれたのではないかなぁと感じたんです。

この「返事を求められている感があるか、ないか」は大きなポイントだと思いました。返事を求められている気がすると、「返事を書かなきゃ」「早く書かなきゃ」という気持ちが先行して心の負担になるのはもちろん、お手紙の余韻に浸りながら、相手の気持ちや、その時の自分の気持ちを感じ取りにくくなってしまうからです。
まるで、まちを歩いていて、たまたま向こう側に姿が見えたから、「おぉ! 元気? またね」と手を振って呼びかけてくれているような、そんな距離感がいいなあって。

受け取ったこちら側が、もっと話したいとなれば近寄って話し込むし、顔を見られただけで十分元気になれたらそのまま「バイバイ」するし、何かを心に秘めたままその場を立ち去ったとしても、いざという時は「彼女になら」という心強さが芽生えるだろうし。自分の気持ちを押しつけず、こちらの心境や状況に委ねてもらえる、安心感。

この暑中お見舞いは、私にとって「こんなふうにお手紙を書けたらいいな」という、憧れの一枚です。
profile
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰

編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
 
『おてがみぃと』
『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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