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上野 美穂 小豆島 空き樹バンク プロジェクト主宰
教育と国際協力のフィールドで20代を過ごし30歳で看護師へ。2018年小豆島の風土に心奪われ移住。『小豆島空き樹バンク』プロジェクト主宰。魅力溢れる日本の田舎をもっともっと沢山の人に知ってもらいたく日々奮闘しています。
こちら瀬戸内、小豆島! ライフスタイル 2020-04-01
山で海をかんじる
春は気持ちが揺れがちになります。

新生活、別れに出会い、人間関係も変化し、生活環境が変わったり。どこかフワフワしていて、芽吹くような高揚感と、春霞のような心持ち。そんな時こそ平常心や自分のリズムを意識したいものです。
コロナウィルスの様々な自粛、規制により小豆島もイベントが中止になり、人の行き来も減っています。観光産業に従事する人の多い島なので、この現状が与える影響は計り知れません。

人間世界が混乱している時程、自然の穏やかさや柔らかさに気付かされます。ふと振り向けば、蕾が膨らみ、新芽が鮮やかな緑色をみせ始めています。

強風に煽られながら柔らかにしなり、折れず、伸びていく方向を知っている・・・里山歩きをすると、切り取った一コマ一コマに気付かされるときがあります。

春です。是非、小豆島を歩きにきませんか? 
小豆島は『山』といっても、低山がほとんどです。ほぼ海抜0から登り始め、街を抜け、短い里山を脇目いきなり急登が始まります。

最高峰の星ヶ城山は標高差817m、草壁港発着でコースタイム5時間30分ほどでしょうか。

奇岩怪石の寒霞渓と更に西峰、東峰と続く星ヶ城山。ロープウェイで行き来する人が多い寒霞渓ですが、遊歩道は整備されており、ハイキングとして歩くにもちょうどいい山です。

多くの観光客がロープウェイの終点で満足して帰っていきますが、この山の面白いところはここからなのに!と口惜しく思っています。

山頂駅から三笠山へ直登、そこから穏やかな林道がはじまり、武将、佐々木信胤を祀る星ヶ城神社が姿を現します。

さらに先、西峰には小豆島の守護神、阿豆枳神社が鎮座し、その奥にパゴタ風石塔の東峰が登場します。絶景を目の前に、弁当を広げるでもよし、珈琲を湧かすでもよし、昼寝をするでもよし、瀬戸内の絶景を堪能してください。
それと、もうひとつ。坂手港からスタートし、坂手農免道路の中腹からお遍路道へ。隼山→讃岐十景の展望台→洞雲山→碁石山→苗羽方面に下山もお薦めです。

小豆島の山歩きの面白さは、かつての修験道、お遍路道を歩けるところです。
一番札所の洞雲山、二番札所の碁石山は絶景とウバメガシの林道と、山岳霊場を一度に楽しめるコースです。

安全の舗装路コースもありますが、(自己責任で)洞雲山の頂上に向かう道とも言えない道を直登し、稜線を歩き碁石山に降りてくるコースもあります。個人的にはこの稜線歩きがとても好きです。

ごつごつした岩肌を登ったり、降りたりするので軍手があると良いですね。道順は先人が残してくれたテープが教えてくれます。岩肌を感じながら碁石山にたどり着くと住職が言いました。『小豆島の山々は山で海を感じるんです』と。

海底のそれらのような岩肌を山で感じる。小豆島の基盤岩は花崗岩、その上の集塊岩、安山岩。眼下に青く広がる瀬戸内、内海湾。

『海を感じる』贅沢な山行。こんな時期だからこそ、瀬戸内を眼下に山歩き、いかがでしょうか。
☆小豆島の山々:土庄:皇踏山、三都半島:飯神山、吉田:吉田富士、橘:親指岳、千羽ヶ嶽・・・などもあります。
profile
上野美穂
『小豆島 空き樹バンク』
プロジェクト主宰

山形県庄内町出身。実家は養豚農家。教育と国際協力のフィールドで20代を過ごし、30歳で看護師へ。関東の救急病院で働いていましたが、2018年小豆島の風土に心奪われサクッと移住。余暇を利用し『小豆島 空き樹バンク』プロジェクト主宰。

休日は猪の解体をしたり、山の縦走を試みたり里山生活を満喫中。魅力溢れる日本の田舎をもっともっと沢山の人に知ってもらいたく日々奮闘しています。
上野美穂
FB:https://www.facebook.com/miho.ueno.10

小豆島 空き樹バンク
Twitter:https://twitter.com/gaL964cw4QcXYGx

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