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小森 利絵 フリーライター えんを描く
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
おてがみじかん ライフスタイル 2018-05-25
特別ではなく、普段着のお手紙を
先日、友人に言われて「なるほど」と思ったことがあります。

「お手紙って特別な時に書くイメージがあったけれど、特別じゃなくていいんだ」

みなさんはどうですか? お手紙というと、特別な時にかしこまって書くようなイメージがありませんか。

ここ最近、出会う人に「最近、お手紙を書いたのはいつですか?」とたずねると、「学生時代に」「今のパートナーと結婚する前にちょっと」と数十年書いていない人もいますが、「お誕生日や母の日・父の日、お祝い事のプレゼントに添えて」「お礼を伝えるために」と特別な時には書くという人が多いです。

でも、特別だと思うと、「上手に書かないといけない」「充実した内容でなければいけない」とまるで作文を書くみたいな感じになるので、「お手紙=特別な日限定」となってしまうのかなと思いました。

そういえば、私自身、日常でお手紙のやりとりを楽しんでいるものの、やっぱりどこか「お手紙を書くんだ」と肩肘張っているところがあるなあと気づいたんです。

目の前にいる相手にしゃべりかけるような、普段着のお手紙を送ってくれる友人がいます。大阪・能勢で「けしごむはんこと雑貨のお店 Pipin's Work(ぴぴんず・わーく)」を営むゆっこさんです。

ゆっこさんのお手紙を読んでいると、ゆっこさんの分身が目の前にいて「元気にしている?」「最近、こんなことがあったんだよ」としゃべりかけてくれているような気がして、「元気にしています」「私は最近、こんなことがあったんですよ」と答えを返したくなります。

今回はゆっこさんから届いたお手紙をいくつか紹介します。

ゆっこさんのお手紙には、「お元気ですか?」などこちらを気にかけてくださる内容とともに、季節を感じさせてくれることや「ある1日の出来事」「ある瞬間の出来事」が書き綴られています。

グリーンカレーのパッケージでつくった葉書に、ゆっこさんのおうちにホームスティしていた方が描いたというイラストのシールが貼られていました。よく似ている! 「いい香り~」とグリーンカレーの香りまで漂ってきそうで、ある日の食卓にはこのカレーが出たのかなあと想像も。

お手紙にあった玉ねぎと豆の写真。写真を印刷して葉書にしているんです。言葉と写真から三色豆ごはんの出来上がりまでイメージしちゃいました。

ゆっこさんのお手紙には「ある1日の出来事」「ある瞬間の出来事」が、一言日記のように書き綴られています。でも、ただの「独り言」ではなく、ちゃんと私のことを想って書き綴ってくれているんだということが伝わってくるのだから不思議です。

ゆっこさんが書き綴ってくれている言葉やエピソードの一つひとつから、私のことを想ってくれていることがちゃんと伝わってきます。「あなたのことを思っています」「考えています」と直接的な言葉にしなくても、書く時の気持ちとして、相手のことを思い浮かべながら書けば、自然と言葉の一つひとつに想いが宿るんだと思いました。

「これが『宝島』のポストカードの実物です」と、お会いした時の会話の続きから始まったお手紙がこちら。

はじめてこのポスト―カードを見たのはSNS上でした。お会いした時にこのポストカード、それをつくった能勢の作業所「宝島」の話になり、後日実物を送ってくれたのです。

SNSでのやりとり、直接会っておしゃべり、そしてお手紙でも。ゆっこさんとは、いろんなコミュニケーションツールを使って交流を楽しんでいるなあと思います。

次に、このお手紙は娘と私宛に届いたものです。

この数日前に娘と一緒にお店にうかがいました。私宛でもあるのに、娘に向けてのメッセージだけが書き綴られていることで、さらに響いてくるものがあるなあと思います。

娘の横で一緒に読んでいるのを想像して書き綴ってくださっているような気がするからでしょうか。「私も嬉しかったなあ」と、娘の横で読みながら思っていました。

メッセージの裏側にはゆっこさんの手描きの絵も。

お店にうかがったのは、「来週、母の日」くらいの日だったと思います。私は友人にサンキャッチャーをつくり、娘は私につくってプレゼントしてくれました。その時に、お店に来ていた方が大きなしゃぼん玉づくりの名人で、みんなで大きなしゃぼん玉づくりを。

もう3年前の出来事ですが、このお手紙を見るたびに、「そういえば」と思い出します。数行のメッセージと絵の中に、一緒に過ごした思い出がこもっているんです。

お誕生日祝いのお礼にいただいたお手紙です。

サンキャッチャーというさりげない言葉に、以前ゆっこさんからプレゼントしていただいたもの、娘がつくってプレゼントしてくれたもの、私が友人にプレゼントしたものとが重なって。お手紙を読みながら家にあるサンキャッチャーを見て、ゆっこさんと積み重ねてきた日々に思いを馳せることもできました。

ふたりの関係性や積み重ねた日々が土台にあるからこその、普段着のお手紙。

気負わず、気構えず。相手のことを思い浮かべて、おしゃべりをするように、お手紙を書いてみようと思いました。
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター/お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。HP:『えんを描く』

 『おてがみぃと』
『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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