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小森 利絵 フリーライター えんを描く
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
おてがみじかん ライフスタイル 2018-02-23
お手紙とわたし~大原奈津子さん編②~
私のまわりにいる「日常の中でおてがみじかんを楽しんでいる人」にインタビュー。第1弾は大原奈津子さんです。お手紙の思い出や楽しみ方などについてうかがったインタビューを3回に分けて紹介しています。

前回は「思い出編」として、はじめて「お手紙をやりとりした」思い出や現在のお手紙状況などのお話をうかがいました。第2回目は「楽しみ方編」です。

旅先で撮影した写真をポストカードにしたり、ご当地のハガキや切手を使ってお手紙を書いたりして楽しんでいる大原さんに、旅先でのお手紙の楽しみ方をうかがいました。(上の写真は大原さんが旅先から送ってくれたお手紙)
旅先でお手紙を楽しむようになったのは、いつからですか?

大原さん:石垣島にはまって一時期、移り住んでいたことがあります。

その頃に、花や風景など撮った写真をポストカードにしたり、写真をコピー機の上に並べて印刷して隙間に「こんな場所に行きました」「今はこんな花が咲いています」と新聞風にしたりして、家族や友だちにお手紙を書いていました。

このシーサーのポストカード(下の写真、中央下)は偶然、猫ちゃんがシーサーのそばで似たポーズをしているところを押さえたショットです。

お気に入りの写真をこうしてポストカードにして、石垣島での日々を伝えていました。
現在は旅先でどのようにお手紙を楽しんでいますか?

大原さん:ハガキも切手もご当地のものを手に入れて、お手紙を書きます。昨年石垣島に行った時は、郵便局でゴーヤや三線(さんしん)の絵柄・形をしたご当地ハガキを買って、宿でお手紙を書きました。

独身時代は日中に観光を楽しんだ後、夜のほっこりタイムに1日を思い出しながら書いていたのですが、最近は娘の気分が乗っているうちにと、ご当地ハガキを買った後すぐに。娘に絵を描いてもらって、私は空いているスペースにメッセージを書きました。

ハガキのほかに、ご当地ものとしてお土産や現地のフリーペーパーを同封することもあります。

フリーペーパーであれば、現地の雰囲気や変化をパッと伝えることができます。以前、石垣島で出会った友だちに送ったところ、「あのお店も変わったんだね」「懐かしい!」と喜んでもらえました。
ご当地アイテムを用いてのお手紙、楽しいですね。誰宛に書くのですか?

大原さん:家族や友人です。あと、旅先では「お久しぶり」の相手に対して、お手紙を書きやすいように思います。「その後、どうしているだろう?」と思いながらも、そのままになっている相手に連絡を取るきっかけにすることもあるんです。

普段なら久しぶり過ぎて何から書き始めたらいいのかと迷うのですが、旅先だったら「旅に来ました」から始めて、自分の近況をちょっと書いて、「最近はどう?」と相手のこともうかがいやすい。

特に、その相手と「出会った」「一緒に旅した」「共有できるものがある」など縁のある土地に行くと、「あの時はこうだったね」「もう何年前のことだろうね」と、思い出話も盛り込みながら書くことができます。

メールは、普段からやりとりしている関係性であれば便利ですが、久しぶりであれば急に送るのは少し気が引けます。ポンと送れてしまうがゆえに、「なんで、突然?」「急用?」「返事を期待されている?」と思われるからもしれないので、送るのに気合がいるような。

お手紙はダイレクトではなくて、郵便を通すからワンクッションがあるような気がするんです。

旅先なら「お久しぶり」の相手にも連絡を取りやすい・・・なるほどです。最長でどれほどご無沙汰した相手に送ったことがありますか?

大原さん:最長は2年くらいでしょうか。それまではよく連絡を取り合っていたのですが、住むところが離れて、お互いに生活リズムも変わって、年賀状のやりとりのみと、少し疎遠になっていた相手です。

時間的なものというより、気持ちの部分で離れている人かもしれません。何かがあったわけではなくて、お互いの生活基盤が変わると、共有できるものが減ってしまい、距離を感じることがあります。

以前のように、思いついたまま書いてやりとりができなくなった相手に対しても、「出してみよう」と旅が背中を押してくれるんですよね。

お手紙を出したからといって返事が来るとは限りません。それはそれでいいとも思えるんです。

※~大原さんが「旅とお手紙」をテーマに書き綴ったもの~
 

(2017年9月取材)
※お話を伺って

旅先という非日常。日常を少し離れるからこそ、できること、やってみようと思えることがあります。

大原さんは「どうしているかなあ」と気になりながらも、そのままになってしまっている相手にお手紙を書いてみる機会にされていました。

「どうしているかなあ」と思いながらも、連絡を取りづらくなっている人はいるものです。そうなるまでに決定的な出来事がある場合もあれば、何かのきっかけやタイミングでやりとりしなくなったために連絡しづらくなった場合もあります。

後者の場合、気になりながらも時間だけが過ぎていき、再びやりとりしたいと思っても、連絡先が変わるなどしてできなくなってしまうことも。そんな苦い思い出に、私は心当たりがあります。

非日常の旅先だからこそ、思い切っていつも連絡を取っていない相手にお手紙を書く・・・今度、やってみたいと思いました。

次回は「お気に入り編」として、大原さんにお気に入りのレターセットやハガキ、切手などを教えてもらいます。
profile
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
 
『おてがみぃと』
『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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