HOME  前のページへ戻る

ガードナー 瑞穂 英会話講師エージェント 英会話アルテミス
アメリカ人の夫と今年で国際結婚生活11年目。2児の母。フロリダ ディズニーワールドにて勤務4年。日本へ帰国後、生まれ育った関西北摂地域で英会話講師のエージェントの仕事の傍らイラストレーターとして活動中。母として、働く女性として、アーティストとして3つの視線から書き綴る心のコラム。
いつも心に太陽を ライフスタイル 2016-10-19
make over magic
下の子をベビーカーに乗せて押し、
一人で何処へでもかけていってしまう息子の手をぎゅっと握りしめながら
日曜日の夕方で混雑している近所のスーパーマーケットで買い物をしていると、
うしろから「うざいんだよ!じゃまなんじゃ!」と声をかけられ、
振り返ると20代後半くらいの女性が立っていました。

私は今までそんなことを言われたことがなかったので、
驚いてその人の目を瞬きもせずにじっと見つめると、
その女性は少し怖がった様子で逃げるように、
人ごみをかき分けるように消えていきました。

私も何か言ってやろうかとも思ったのですが、
小さい子供と一緒ですし、近所のスーパーなので知り合いが見ているかもしれません。
唇をかんでじっと小さくなってゆく後ろ姿を見つめるのが、私にできる精一杯でした。

子供と一緒にいる時、知らない人に嫌みを言われたという話は、周りでもよく聞きます。
自転車禁止の歩道を子供と歩いていた友人は、自転車に乗った50代くらいの女性に
「こんなヨチヨチ子供とゆっくり歩いてるんじゃないよ!危ないっ!」
と怒鳴られたといいます。

もう一人の友人は、子供と歩いていたら、
30代くらいのスーツを着て歩きタバコをしている男の人に
「皆が子供が好きだと思うなよ!」とすれ違いざまに舌打ちをされた人もいます。

このことがあってから、子供達とスーパーに買い物に行くのが怖くなってしまいました。
そして一ヶ月経っても、スーパで言われた話を繰り返し夫に話していました。

すると夫は、
「もう一ヶ月も前のことなんだから忘れたら?言った方はもうそんなこと忘れてるよ。
まだ引っかかってるということは、それは君自身に何か問題があるということだから
それをもっと考えてみたら?」と言うのです。

なんで私に問題があるのか!そんなことをいう人に問題があるに決まってるじゃないか!
私は被害者なんだぞ!と突っかかってみましたが、
冷静に考えてみると、確かに私自信の問題も見えてきました。

私は仕事以外はずっとノーメーイクで、ジーンズにTシャツと男性用の健康サンダル。
冬はどこへ行くにもずっとスエットパンツ。友人には「終わってるね」と言われるほど、
もうファッションについて、どうでもよくなっていました。

これには理由があって、子育てに追われ、鏡の前でメイクをすることが難しいことと、
公園の砂場に行くのに、なぜ私がメイクをするのか?
誰に向けて、「あらあの人素敵ね。お洒落ね!」と思われたいのか?
誰にどう思われても、どうでも良いじゃないかと、シラケきっていたためでありました。

そんな格好で夕方のスーパーでフラフラと子供の手を引きながら乳母車を押していたのだから、
私は無意識のうちに疲れた弱いオーラを悶々と放っていたのではないかと気がつきました。

次の日から、公園に行くにもファンデーションをつけ、
アイライナーを引き、口紅もつけて出かけることにしました。

すると公園で出会うお母さん達にも、
今までよりもっと自信を持った口調で自分らしく会話が出来、飄々と振る舞えたのです。
ファッションやメイクは女性にとって、鎧のような物であることを実感しました。

些細なことですが、自分が好きだな、素敵だな、と思う服や口紅を身にまとうことで
いきいきとエネルギーを高めて自分を強くさせるし
違ったシーンで自分の表現したい衣装を身に着けることで、
そのイメージに仮装することができる。
メイクアップとファッションは魔法です。

前に答えられなかったことの答えが、今はわかりました。
なぜ公園や近所のスーパーにメイクをわざわざしてゆくのか?
誰をに向けて女性は着飾っているのか?

それは今日の私を奮い立たすため。そして未来の自分のため。
それ以外のだれのためでもありません。

お化粧をして公園へ行く途中、エレベーターの中で息子が
「くちべに、かわいいねママ!」と言ったので、
「ありがとう。じゃあ質問。疲れたママとかわいいママ、どっちが良い?」
と聞いてみました。

「もちろん、かわいいママ」と息子が言った瞬間にドアが開き
目の前に天高く秋晴れの空が広がりました。

疲れた私とかわいい私。
この2つの選択は私の手の中にずっとあり、いつだってどちらかを選べたのに
それに私はずっと気がついてはいませんでした。

今度また近所のスーパーであの女性に会えたなら、
「この前はどうもありがとうございました。おかげでかわいいママになれました。」
と笑顔でお礼が言いたいです。
言われた方はとても気持ち悪いだろうは思うけれど。

(イラスト:ガードナー瑞穂 http://www.mizuho-gardner.com/
英会話アルテミス
豊中と箕面のカフェで習うマンツーマン英会話
・お洒落なカフェレッスン
・レッスンは毎回払い
http://www.eikaiwa-artemis.com/


 

ガードナー 瑞穂  いつも心に太陽を  コラム一覧>>
ライフスタイル
make over magic
ライフスタイル
Here comes the sun
おすすめのコラム
ライフスタイル new
映画「オッペンハイマー」
バックスター ルミ
バイリンガルライフコ…
RumiBaxter
ライフスタイル
いろイロな表現「バースデーカード~その3~」編
小森 利絵
フリーライター
えんを描く
ライフスタイル
新芽
バックスター ルミ
バイリンガルライフコ…
RumiBaxter
コラムのジャンル一覧



@kansaiwoman

参加者募集中
イベント&セミナー一覧
関西ウーマンたちの
コラム一覧
BookReview
千波留の本棚
チェリスト植木美帆の
[心に響く本]
橋本信子先生の
[おすすめの一冊]
絵本専門士 谷津いくこの
[大人も楽しめる洋書の絵本]
小さな絵本屋さんRiRE
[女性におすすめの絵本]
手紙を書こう!
『おてがみぃと』
本好きトークの会
『ブックカフェ』
絵本好きトークの会
『絵本カフェ』
手紙の小箱
海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)
海外暮らしの関西ウーマン(台湾)
海外暮らしの関西ウーマン(イタリア)
関西の企業で働く
「キャリア女性インタビュー」
関西ウーマンインタビュー
(社会事業家編)
関西ウーマンインタビュー
(ドクター編)
関西ウーマンインタビュー
(女性経営者編)
関西ウーマンインタビュー
(アカデミック編)
関西ウーマンインタビュー
(女性士業編)
関西ウーマンインタビュー
(農業編)
関西ウーマンインタビュー
(アーティスト編)
関西ウーマンインタビュー
(美術・芸術編)
関西ウーマンインタビュー
(ものづくり職人編)
関西ウーマンインタビュー
(クリエイター編)
関西ウーマンインタビュー
(女性起業家編)
関西ウーマンインタビュー
(作家編)
関西ウーマンインタビュー
(リトルプレス発行人編)
関西ウーマンインタビュー
(寺社仏閣編)
関西ウーマンインタビュー
(スポーツ編)
関西ウーマンインタビュー
(学芸員編)
先輩ウーマンインタビュー
お教室&レッスン
先生インタビュー
「私のサロン」
オーナーインタビュー
「私のお店」
オーナーインタビュー
なかむらのり子の
関西の舞台芸術を彩る女性たち
なかむらのり子の
関西マスコミ・広報女史インタビュー
中村純の出会った
関西出版界に生きる女性たち
中島未月の
関西・祈りをめぐる物語
まえだ真悠子の
関西のウェディング業界で輝く女性たち
シネマカフェ
知りたかった健康のお話
『こころカラダ茶論』
取材&執筆にチャレンジ
「わたし企画」募集
関西女性のブログ
最新記事一覧
instagram
facebook
関西ウーマン
PRO検索

■ご利用ガイド




HOME