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ガードナー 瑞穂 英会話講師エージェント 英会話アルテミス
アメリカ人の夫と今年で国際結婚生活11年目。2児の母。フロリダ ディズニーワールドにて勤務4年。日本へ帰国後、生まれ育った関西北摂地域で英会話講師のエージェントの仕事の傍らイラストレーターとして活動中。母として、働く女性として、アーティストとして3つの視線から書き綴る心のコラム。
いつも心に太陽を ライフスタイル 2016-08-17
Why not ?!
学生時代に、校内のアトリエの窓から、夏の夕焼けを眺めながら
いつか将来、学生の頃は、絵を描くことだけに全ての時間を使うことができて、
楽しかったなと、振り返るんだだろうなと考えていました。

今、子供の手を引きながら、スーパーの買い物帰りに見上げる、
ブルーとサーモンピンクのマーブルになった夕焼け空を観ると
学生だった頃を思い出します。

その当時のクラスメイトや担任の先生には、
将来、私が母親になったら、子供が泣いていても、
「この泣き顔が芸術だ!とてもいいわ!ちょっとそのままの感じで泣いていてね」
と子供に言い、スケッチブックとえんぴつを取り出して、
デッサンをはじめるような、アーティステックで一風変ったお母さんになりそうだ、
と心配されていました。

それから20年後、私は母親になり
そんな皆さんの心配や期待を大きく裏切るかのように
子供が泣けば泣きなだめようとする、良識ある普通のお母さんになりました。

子供達の遊んでいるところをスケッチしてみようか、とも思うのですが
もし私がデッサンなんて2人の子供達の前ではじめようものなら
子供達は、奈良公園で鹿せんべいを購入した人を見逃さない熟練した鹿のように
素早く私の周りによって来て、
私からスケッチブックと鉛筆を瞬く間に取りあげてゆくでしょう。

残された私は、まるで記念写真を撮る暇もなく
一瞬であっけなくせんべいを鹿に全てもぎ取られ、
絶句する観光客のようの様になるのです。

そして、常に頭の上から芸術が爆発しているアーティストである2人は
「ママ!こんなB5サイズの枠に小さく行儀良くはまっていてはいけないぞ!」
と言わんばかりに、スケッチブックをびりびりに破り、
それを口に放り込んで、紙の味を試してみたり、
鉛筆で部屋の白い壁に難解な抽象画を描き始めるのでしょう。

そんな光景を簡単に想像することができるので、
私のアートグッズは、2人がどんなに頑張ってつま先立ちして
小さな手の指を真っすぐにのばそうとも届かない高さの棚の上に
繊細なガラス制の猫と、尖ったスクリュードライバー、
破られては取り返しがつかない請求書などと一緒に
朝の満員電車のように押込められて避難しています。

私がトイレに行くにも、
二人がそれに気がつこうものなら、テクテクと追いかけられ、
ドアを開け、ニコニコしながら入って来てしまいます。

そんなプライベートな時間の隙間がない、今の2人の子供達との生活の中で
時々ふと、この2つの騒がしく私の後を通てまわる子供達の魂は
そもそも何処からやって来たのかと、とても不思議に思うことがあるのです。

もし輪廻転生があるとしたら、後からやって来た彼らの方が
私よりも古い経験の積んだ魂なのではないかと考えてみたり、
よどみのない子供達の瞳を覗き込んでみると
崇高で神秘的なソウルに触れている気持ちになるのです。

この前も、なにげなく息子に
「エィデンは何処から来たの?」ときいてみました。

息子はなんでこんな簡単なことをママはわからないんだろうねと
困ったなと眉間にちょっとしわを寄せた顔で
「赤ちゃん本舗!」と答えました。
(知らない方のために、赤ちゃんや子供向けの商品を売っているお店)

そんな4歳になる息子が最近、
「Why?」と私に尋ねるてくるようになりました。
私はついに恐れていたこの時が来てしまったかという思いです。

ねぇママ、どうして?
どうしてなの?
どうしてだめなの?
どうしていいの?
ねぇねぇどうして?

一日中「どうしてなの?」の”椀子そば”状態で
答えても答えても、
違う「どうして?」の質問が、ドンドンお椀に入れられます。

2歳の頃の「これなあに?」のWhatの質問は、
明確な答えがあるので答えやすかったのですが、
「Why?」という質問に答えることは、とても難しい作業なのです。

答える大人によって、考え方やその人の人生哲学、
価値観によって違う答えになるでしょうし、
自分が思う「Why?」の理由を息子に声に出して説明しながら
あれ?別にこういう考え方じゃなくても良いかもしれないなと
考え直すこともよくあります。

先日も息子が突然
「僕、アナと雪の女王のエルサになりたい」
と言い出して仰天しました。

「え!プリンセスドレスが着たいの?でもエイデンは男の子よ」
と咄嗟にに答えた私に
息子は ‘’Why not ?!‘’ (なんでだめなの?)と
哀しげな子犬のような目で私を見つめてきいてきました。

私はそう聞かれて、どう答えたらいいものか、
余計なことをうかつに言ってしまわぬように
しばらく口をつぐんで考えました。

「プリンセスドレスは、女の子の着るものだから男の子は着ちゃだめよ!」
という答えは正しい答えなのでしょうか?

男の子がエルサになってみたい、
と憧れることはだめなことなのでしょうか?
どうしてだめなのでしょうか?

そして私は、息子の目をみつめ直して、
“Why not ? !‘’(なんであかんねん、もちろんやろうよ!)と言って
私が新婚時代に着ていた、白い水玉のフリルのついたワンピースを息子に着せてやり、
丈が長いのでウエストにスカーフを巻いて丈を上げて
息子をプリンセスエルサにしてやりました。

息子は、何度も風呂場にある全身が映る鏡を見に行っては、
いろんなポーズをしてみて鏡を見つめていました。

そして満面の笑みで、
「ありのーままでー」と歌いながら、
両手を広げてくるくる回りました。

そんな嬉しそうな息子を眺めながら、
今はただ、息子の「どうしてだめなの?」に逃げずに、
丁寧に向かい合い、一緒に立ち止まり一緒に考えて、
私のB5サイズの固定観念の壁を、
子供の純粋な目線でぶちこわして頂く。
それに自分の時間を喜んで費やそうではないか。

将来、今を振り返ったら、
アトリエからの夕焼け空のように美しく、
かけがえなく思い出されるのでしょうか。

そしていつか、私より息子の目線の方が高くなった頃、
私も夫も、彼の「どうして?」の質問に答えられなくなる日が来たら、
「自分で答えを探しに飛び立ちなさい」という、
彼の巣立ちのサインなのだろうなと思います。

(イラスト:ガードナー瑞穂 http://www.mizuho-gardner.com/
英会話アルテミス
豊中と箕面のカフェで習うマンツーマン英会話
・お洒落なカフェレッスン
・レッスンは毎回払い
http://www.eikaiwa-artemis.com/


 

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