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あみ りょうこ 版画家 ninjacco
1982年大阪生まれ、兵庫育ち。メキシコのオアハカ州での暮らしを経て、2020年から日本に。 ものつくりが好きで、オアハカで版画に出会い制作を続けている。
AMIのAMIGO アート・芸術 2019-06-11
Vol.14 やっぱりおいしいオアハカ
オラー、こんにちは。オアハカよりあみりょうこです。最近のオアハカは夕方にまとまった雨が降る日があったりと、夜の間はちょっと暑さがクールダウンでほっとしています。

先日、日本から友人が遊びに来てくれました。2人でやってきてくれたのですが、1人ははじめてのオアハカ。そしてもう1人は25年前にオアハカに来たことがあるというオアハカ2回目。25年前のオアハカからどう変わったんだろうと興味津々でした。

「人が増えた。こんなにたくさんの人がいた記憶はない」と話していたので、それはここ何年かしか住んでいない私もまったく同感です。年々オアハカを訪れる人は増え続けているような気がします。

治安もいいし、街がコンパクトで歩きやすいのに食天国で民芸品の宝庫。さらには、遺跡や絶景もあるのだから、改めてオアハカのポテンシャルを感じています。

今回彼女たちが楽しみにしてやってきたのはやはりオアハカの「食」!

ということで、今回はオアハカのメルカド(市場)のご飯を中心に紹介したいと思います。
エンパナーダス
トルティージャの中に鶏肉とソースをいれて、餃子のように二つに折りたたまれた食べ物。オアハカでは、「フロールデカラバサ」というカボチャの花や「シラントロ」(パクチー)などが入ったものもあります。

炭火で焼いてくれるので香ばしくて美味!!
トラジューダ
これはザ・オアハカ名物!!という感じで、ほかの町ではあまり見かけない気がします。

大きなパリパリのトルティージャに、アシエントとよばれるラードとフリホーレス(豆のペースト)を塗って、その上にケシージョ(オアハカチーズ)とキャベツの千切りをのせて、これまた炭火で香ばしく焼いた食べ物です。

レストランなどでは、折りたたまずに丸い状態で出てくることもあるのでピザのようですが、トラジューダのお店や道端で売られているものは、このように折りたたんだ状態で出てくることが多いです。

お肉を頼むとサイドディッシュ感覚でポンと隣に添えられて出てきます。手でちぎってワイルドに食べるのが◎です!。サルサやワカモーレなどを好みに合わせてかけて食べると、さらにおいしさアップです。

私たちが訪れたお店では、店の真ん中でちょうど踊りのショーが行われていていました。そんなショーがあるとは知らずに訪れたので、見られてラッキーでした。(EL NEGROというお店です。毎日の開催かどうかはわかりませんが、夜の7時か8時くらいに行ったら絶賛開催中でした。オアハカの様々な地方の踊りを見られるチャンスです!)
ぐるぐるチキン
いわゆるローストチキンです。鶏肉が棒に突き刺さってひたすらぐるぐると回っているという、なかなか日本では見かけない光景。余分な油は下に落ちるので、全然脂っこく無くて食べやすいチキン。

一人前には、鶏肉1/4、ごはん、マカロニサラダ、野菜サラダとトルティージャが付いてきます。

向かいの席で食べていた子どもたちの食べ方を見ていると、チキンの油で手を汚さないように、上手にトルティージャを使って食べていたのに感心してしまいました。きっと外国の方が日本人が器用にお箸を使うのを見て目を丸くする感じなんだと思います。
ニエベ
こちらもオアハカではよく見かけるアイスクリーム。「ニエベ」という名前です。

樽の中に氷と塩を入れて、銀色の入れ物をぐるぐるとまわして冷やし固めます。さすがくだもの王国メヒコ!といった感じで、季節の果物を中心にたくさんの種類があります。
チョコラテ
オアハカではこのようなチョコレートを販売しているお店をたくさん見かけます。この機械でカカオに砂糖やシナモンなどを調合してペースト状にするのですが、前を通るといい匂いで思わず足が止まります。
チョコラテは、アグア(水)で溶いたものとレチェ(牛乳)で溶いたものがあります。牛乳で溶いたもののほうがまろやかで飲みやすいですが、私は濃い味が好きなのでアグア派。

ふわふわに泡立ったチョコラテは飲むとほっこりです。チョコレートバーも売っているので、お土産にも人気のチョコラテです。
チャプリネス
そう、イナゴです。市場を歩いていると「チャプリネ~ス」と言いながら歩いているおばちゃんに遭遇します。

味は悪くないのですがやはり見た目が……ということであまりすすんでは食べませんが、「チャプリネスを食べた人はまたオアハカに戻ってくる」といわれているほどオアハカではポピュラーな一品です。

そんなことを言いながら、日本からお土産でもらった海の幸の小魚チップスは迷いなくぼりぼり食べているので、これも慣れと習慣ですね。

オアハカ初めましてと、オアハカ久しぶりな2人と歩いていると、私が見慣れてしまっててくてくとスルーしてしまうところも、立ち止まって珍しそうに見ていました。それを見て、「慣れとは恐ろしいな」と思ってしまった次第です。(……ということで、今月の写真はすべて友だちから拝借したものを使用しています。)

日本からの友だちと町を歩くといつも、逆に新し発見があったりで新鮮な気持ちになります。そしてやっぱり、おいしいものがある場所はいいなぁ、とつくづく思うのです。

そんなことを気づかせてくれた友だちに感謝しつつ。それではまた来月お会いしましょう!
works
【今月の作品】
“la sirenita”(シルクスクリーン4色)

小さい人魚、という意味です。
profile
あみ りょうこ
版画家

1982年大阪生まれ、兵庫育ち。メキシコのオアハカ州での暮らしを経て、2020年から日本に。 ものつくりが好きで、オアハカで版画に出会い制作を続けている。
HP:https://amiryoko.wordpress.com/
instagram:ninjacco
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