関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

カレンダーに二重線で消された、９月のある予定。

友人が結婚式を予定していた日が、新型コロナウィルスの感染拡大の為、ゲストの健康や安全を考慮して、無期延期となりました。

是非ブーケを作って欲しいと言ってくれていたので、私の予定もキャンセル。

その友人が、結婚の報告はもちろん、結婚式をする事が決まって、会場探しやドレス選びを始めた事をとても嬉しそうに話していたので、結婚式が延期になった事は、とても残念だろうと思うと、何ともやりきれない気持ちになりました。

コロナ禍の結婚式延期や、オンライン結婚式といった新しい形の結婚式の話は、ニュースなどでも取り上げられていましたが、予定を変えざるを得なかった人達の、悔しいけど誰のせいでもない、やり場のない思いを想像すると、胸が痛みます。

二重線で消された9月の予定は、近付いてくるにつれて私の中で、何とも消化し難い感情としてむくむくと大きくなり、友人に何かしてあげたいという想いから、ブーケとブートニアを作る事にしました。

そして素知らぬ顔をして、結婚式をするはずだった日の外出予定を聞き出し、サプライズでブーケとブートニア、そしてお祝いのメッセージを箱に詰め込んで、友人の元へ送りました。

翌日の午前。
友人から、喜びのメッセージが送られてきました。

私の予想に反して、その日が結婚式を予定していた日だとすっかり忘れていたそうで、、、思いがけず届いたブーケに驚いたものの、お願いしたいと漠然とイメージしていた色と雰囲気のブーケだったと、とても喜んでくれました。

そして、
「寝起きのままだったけど、急いで身支度して、家の中で撮影してみる！」
というメッセージの後、ご主人と一緒に写った笑顔の写真を送ってくれました。


予定通り結婚式が出来ていれば、当日までの準備の時間も楽しみながら、この笑顔をもっと沢山の人に見てもらえたのかもしれないけれど、思いつきのお花の贈り物が、 幸せそうな2人の笑顔を引き出せた事は、とても嬉しかったです。

どうぞ末永くお幸せに。