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バックスター ルミ バイリンガルライフコーチ RumiBaxter
私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。
丁寧に生きるという選択 ライフスタイル 2020-01-15
奇跡の人
あけましておめでとうございます。

皆様にとって2020年はどのようなスタートとなりましたでしょうか。

一年の始まりは、きっと素晴らしい年であります様に、たくさんのいいことが起こりますように、そして、何事もなく無事でいられますように、と言葉はさまざまでしょうが未来へ向かって「祈る」ことから始まるというのは文化や国境を超えて私たち共通の行為かもしれません。

たくさんの素晴らしいできごとが「奇跡」のごとく起こりますように、と私たちは祈ります。

新年早々、心のこもったメッセージをいただきました。その中の一つに、「サリバン先生」について書かれてありました。

生まれながらにして視力、聴力を持たなかった、そのため喋ることも自由でなかったヘレンケラーの家庭教師、アン サリバンさんについてです。ヘレンケラーの伝記を読まれた方も多いことでしょう。

不思議なことに、いただいた手紙を読んでいると、子供の頃に見た映画、「奇跡の人」(The miracle worker, 1979) の有名なワンシーンが思い出されました。

ヘレンケラーが物に名前があることをサリバン先生とともに学ぶ感動的な映画だったことを覚えています。

ポンプから流れる水に手を触れながら、サリバン先生がヘレンに必死に water と手話で伝えるシーン、その映像がよみがえってきたのです。

それと同時に、その映画の題名に使われた「奇跡」、ミラクル、について考えるきっかけをいただきました。

サリバン先生とヘレンの関係、そして二人の間に起こった事は果たして奇跡だったのでしょうか。ではいったいどうすれば「奇跡」は起こるのでしょうか。

また、アン サリバンとヘレンケラーは家庭教師と生徒という関係でしたが、奇跡を生むような良い子弟関係はどういうものだったのだろうか、という点にも興味が湧きます。

新年はその様な問いからスタートしました。

私たちは皆、教師であり、同時に皆、生徒であると日々感じます。Student of life, 人生の生徒、という考え方が好きです。

人生を生きている以上、私たちはいつも学び、時には学んだことを共有する、つまり教えることができる、というコンセプトに憧れているからなのかもしれません。

先生である以上に、生きている限り何かを学ぶ生徒でいたいという願望があるのかもしれません。生きることとは一生涯、生徒であることなのです。

もちろん世の中にはたくさんの良い師はいらっしゃるでしょう。では良い師とは一体どういう存在なのでしょう。

良い師ほど自らが教える機会を通して学んでいること、そこから学びの場を受け取っていることを実感できる人なのかもしれません。そこにあるのは上下関係ではないはずです。

アンサリバンは簡単ではない生徒、ヘレンを担当することで、そして、その機会を精一杯生かすことで、自らが多くのことを学び、それゆえ奇跡の経験を生むこととなったのではないでしょうか。

もちろん、ヘレンに言葉を、文字の存在を教えたいということを希望しながら、同時にどうしたらいいかと試行錯誤しながらも前を向いていたはずです。

そしていくつもの失敗を経験したはずです。その様に試行錯誤しながら結果に向かう過程、それこそが人間的と言えるかもしれません。

奇跡を生む関係は一夜にして生まれたはずはないでしょう。喜怒哀楽という生身の人間らしい感情と時に戦いながら、だからこそ信頼と尊重という最も大切な関係を築けたのかもしれません。

しばらく意識の片隅に追いやられていた、奇跡の人、サリバン先生のことを思い出すことになったメールは私にとても意義深いメッセージを与えてくれた様です。

初心に戻り、自分の役割の多様性、つまり、教師であり同時に教えてもらう生徒であるということを忘れないで、そして 人生の生徒、いつもstudent of lifeとして謙虚に学びなさい、というメッセージをいただいたのかもしれません。

2020年、多くの学び、できればさらに多くの喜びと楽しみを感じられる年でありますように。
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私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。
バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ

心理カウンセラーのバックグラウンドをいかし、英会話講師として「コミニケーションレッスン」を展開中。 半生を英国、ヨーロッパのライフスタイルに関わってきたことから、それらの経験をもとに独自のレッスンを提供している。「五感+plus」を使ってコミュニケーション能力を磨くレッスンは、本格的英国サロンで行われている。
RumiBaxter
BROG:http://ameblo.jp/rumi-b/

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