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池田 千波留 パーソナリティ、ライター 香のん
(←プロフィールは写真をクリック)宝塚歌劇の魅力にぐいぐい迫っていきます!
タカラジェンヌ歳時記 趣味・カルチャー 2014-05-16
さあ、ご贔屓を見つけよう!宝塚歌劇団100期生初舞台
もしあなたが宝塚歌劇ファン生活をバラ色にしたいなら

ご贔屓の生徒さんを見つけることをお勧めします。

(注:宝塚歌劇団では団員を生徒と呼びます)


もちろん宝塚歌劇の楽しみ方はいろいろ。

たとえば、誰がだれかは見極めがつかないけれど、

舞台の豪華さ、楽しさを満喫するのも一つ。

各組まんべんなく観劇して、それぞれの組の特徴を楽しむのも良いでしょう。

でも、特に気になるスターを発見できれば

観劇は、よりいっそうディープで楽しい時間となるのは間違いありません。


宝塚歌劇を初めてご覧になった方の多くは

その組のトップスターのファンになることが多いようです。

これは当然と言えば当然のこと。

宝塚歌劇団の演目は、悲劇・喜劇、時代劇・現代劇など様々あれど

すべては「いかにトップスターを際立たせるか」を第一義に考えられているからです。

たとえば衣装ひとつとってみても、

トップスターは基本的に、毎公演新しい衣装を身につけます。

生地そのものが上質なうえに、

本人の体型特徴を考慮に入れたデザインのオーダーメイドなので、

逆光でシルエットしか見えなかったとしても、美しく映えるのです。

その上に、まばゆいスポットライト、セリなどの舞台機構、

印象的な音楽に乗っての登場、

全てはスターを輝かせるためにあると言っても過言ではありません。

それに加えて、トップスター自らが放つオーラがあるのですから

初めて見た舞台でトップスターのファンになるのは

無理もないことなのです。


またトップスターを、時に助け、時に敵対する役柄を演じる2番手男役や

トップスターの相手役である娘役トップスターに

魅かれるかたも多いでしょう。


でも、それ以外の生徒さんに胸がときめく瞬間もきっと訪れるはず。

たとえばそれは、客席から見えづらい後列や、

ライトが当たりにくい場所であっても

とびきりの笑顔で踊っている生徒さんを見つけたときかもしれませんし、

銀橋(エプロンステージ)から客席に向けて放たれたウインクに

みごと射とめられた瞬間かも知れません。

とにかく、休憩を挟んでの公演時間3時間には、

ご贔屓を見出すチャンスは無数にあるのです。


そうして特定の生徒さんのファンになったら

舞台を見るだけが楽しみではなくなります。

たとえば、ご贔屓の生徒さんが下級生であれば

「初めてセリフをいただいた」

「お芝居で初めて名前の付いた役がもらえた」

「その他大勢から、16人口、8人口のダンスメンバーに選ばれた」

「ソロで歌う場面がある」

などなど、スターへの階段を一歩一歩昇っていく様子を

もしかしたら本人以上に喜ぶことになるでしょう。

もしくは逆に、今回の公演はあんまり出番がない…と

残念な思いをすることもあるかも。

まさに一喜一憂。


このあたりの構造とファン心理は

日本の国技 大相撲に似ているように思います。

選ばれた人たちの集団であり

非常に上下関係が厳しいなかでスキルアップしていくこと。

出世の階段を上っていく様子が目に見えてわかることなどが共通点です。

さしずめ、ラインダンスでスタートした時点が幕下、

2番手男役は大関、そしてトップスターは横綱、

ファンはタニマチではないでしょうか。


また、ご贔屓の生徒さんができると

観劇や楽屋待ちの態度にも変化が出てくることがあります。

自分自身が非難・揶揄されるのは我慢が出来ても

「●●さんのファンってお行儀が悪いのね」と

ご贔屓の名前を出されることには耐えられません。

宝塚の生徒さんのファンクラブが規律正しいのは、

ご贔屓への愛の証なのです。

もちろん、ファンクラブに所属せず、

自分ひとりで密かにご贔屓を応援するのも大いに結構。


そんなふうに、自分以上に大切な存在がいる…

これはもう、ほとんど恋。

結果的に女子力もUPしそう…。

もちろん老若男女どなたでも、宝塚歌劇を100倍楽しむために

ご贔屓の生徒さんを発見してみて下さい。


そういった意味では原石に近い

初舞台生に注目されるのも良いかもしれません。
今年音楽学校を卒業したばかりの100期生は、

日舞ショー、ミュージカル、レビューの豪華三本立てが初舞台となりました。

4月の宝塚大劇場公演を無事に終え

5月16日からは東京宝塚劇場で毎日張りきって舞台を勤めています。

例年、初舞台生の出番は非常に少なく、

お客様へのご挨拶「口上」を済ませると、

次の出番は、ラインダンスとフィナーレのみ。

楽屋に居る時間が長く、

差し入れていただいたスイーツなどをもぐもぐ毎日食べるうち、

初日と千秋楽ではおもざしが変わるほど太ってしまった…

などというエピソードも残されています。

が、100期生はその点恵まれており

日舞ショーではオープニング、口上、フィナーレ、

レビューでも同期生だけで踊るラインダンスのほか、

上級生たちとともに踊る100人のラインダンスなど

出番が多くあります。

特に、同期生だけのラインダンスでは

47回連続脚上げという体力的にきつい振付を笑顔で踊っていて

一生懸命さ、若さ、けなげさに胸を打たれる方が多いと思います。

また、首席卒業の男役 蘭尚樹は獅子の毛振りと後見役を日替わりで、

2番で卒業した娘役 音くり寿はカゲソロ(舞台に出ないでソロを歌う)と

それぞれ抜擢を受け、初々しくも力強く舞台を勤めていて

同期生に大きな刺激となっていることでしょう。


完成した宝塚スターを見つめる喜び、

若いスターが育っていくのを見守る楽しみ、

どちらを選んでも観劇の楽しみは増すはずです。

ぜひ劇場にお出かけください。


月組(100期生出演)
「宝塚をどり」
「明日への指針―センチュリー号の航海日誌」
「TAKARAZUKA花詩集100!!」
東京宝塚劇場:2014年5月16日(金)~6月15日(日)

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