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実在のクマの物語

実在のクマの物語

プーさんの戦争
世界一有名なクマのお話
リンジー・マティック(著)
私がパーソナリティを担当している大阪府箕面市のコミュニティFMみのおエフエムの「デイライトタッキー」。その中の「図書館だより」では、箕面市立図書館の司書さんが選んだ本をご紹介しています。

今回は、 ウィニー・ザ・プーのモデルと言われている実在のクマの物語をご紹介しました。

第一次世界大戦時、カナダ人の獣医師ハリーは、戦地に向かう途中で出会った子熊を買受け、軍のマスコットとして部隊に随行させました。

ウィニーと名付けられた子熊は、いたずらもしましたが、愛嬌があり、人によく懐いたため、いつしか部隊の人々の癒しとなっていきました。

ウィニーは船に乗り、みんなと一緒にイギリスに渡ります。

しかしハリーは、戦火の下にウィニーを連れて行くことはできない、とウィニーをロンドンの動物園に預けて行きます。

戦後、ハリーはウィニーを迎えに行くのですが、動物園での生活にすっかり慣れ、みんなの人気者になっているウィニーを見て、自分だけのものにするのを諦めたのでした…と、この部分は事実。

巻末には、ハリーとウィニーの写真も掲載されています。

後ろ足で立って、ハリーから何かを手渡されているウィニーは、まるで5歳くらいの子どものように見えます。ウィニーは「敬礼」もできたそうです。

さぞや、軍のみんなはウィニーの姿に癒されたことでしょう。

一方、この物語には、創作・ファンタジーの部分もたくさんあります。

例えば、ウィニーが軍馬たちと話をする場面。

軍馬たちは、人間と共に戦う自分達に誇りを持っています。

そこに1匹のクマが紛れ込んできたのですから、最初はウィニーを毛嫌いします。まぁ、普通に考えて熊と馬は敵のような気がしますしね。

ところが、ウィニーと話しているうちに、お互いの立場や気持ちを分かり合え、仲間になっていくのです。

ウィニーがしゃべることができるのは馬だけではありません。

ヤギや、食料をくすねにきたネズミたちとも話すことができます。

そして敵対していた馬とネズミの仲介役も務める、この辺りは全てファンタジーと言っていいでしょう。

ただ、種族の違う動物たちが最初は敵対しながらも、話し合いを経て仲良くなる部分などは、「人と人がいがみ合うのも、お互いに分かり合っていないからではないか?もっと話し合うことが必要なのでは?」と、子どもたちに教えさとしているのではないかと思います。 いえ、子どもだけではなく大人にも。

私はクマのプーさんが大好きなのですが、プーさんのお話をちゃんと読んだことがありません。

クマなのに、どうして虎や豚、ロバと一緒に仲良く過ごしているんだろうと不思議に思っていましたが、この童話を読んで、なんとなくわかった気がしました。

そして動物が他の動物と話し合って、お互い理解し合い、尊重し合うという部分は、映画『ベイブ』にも似ているなぁ、と思いましたよ。

夏休みの読書感想文にもおすすめの一冊だと思います。

余談ですが、プーさんのモデルとなったウィニーは女の子でした。
プーさんの戦争
世界一有名なクマのお話
リンジー・マティック(著)
評論社
世界じゅうで愛されるクマのプーさん。プーさんは、ほんとうにいたクマでした!カナダの獣医師ハリーが、戦地に向かうとちゅうで見つけた一ぴきの子グマ。カナダ軍のマスコットとなり、大西洋をわたって、イギリスへ…。そこで、クリストファー・ロビンに出会います。この本は、ハリーのひまごにあたる作者、リンジー・マティックが、事実をもとに作りあげた物語。巻末には貴重な写真や資料がおさめられています。 出典:楽天
profile
池田 千波留
パーソナリティ・ライター

コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、ナレーション、アナウンス、 そしてライターとさまざまな形でいろいろな情報を発信しています。
BROG:「茶々吉24時ー着物と歌劇とわんにゃんとー」

パーソナリティ千波留の
『読書ダイアリー』

ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。私の視点で好き勝手なことを書いていますが、ベースにあるのは本を愛する気持ち。 この気持ちが同じく本好きの心に触れて共振しますように。⇒販売HPAmazon

 



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