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Mr. Willowby's Christmas Tree by Robert Barry

飽きのこないストーリーはクリスマスの定番

Mr. Willowby's Christmas Tree
by Robert Barry
もうすぐクリスマス。Willowbyさんのお屋敷に、待ちに待った、大きなクリスマスツリーが届きました。大喜びの Willowby さんですが、広間に飾ってみると……
But once the tree stood in its place,
Mr. Willowby made a terrible face.
The tree touched the ceiling, then bent like a bow.
“Oh, good heavens,” he gasped. “Something must go!”
表紙のイラストのシーンです。ツリーが天井につっかえ、おじぎをするように、曲がってしまいました。どうにかしないと!

執事の Baxter が大急ぎでやってきて、ツリーの先を、斧で切り落としてくれました。これで安心。ツリーは飾り付けを待つばかり。

切り落とされたツリーの先は、メイドの Adelaide にプレゼントされました。しかし、ここでもツリーの背が高すぎます。ちょっきん!Adelaide は、ハサミで、ツリーの先を切り落としました。

どんどん小さくなっていくツリーが、次には庭師、その次からは、動物たちに巡っていきます。 クマ、キツネ、ウサギ……

みんな、それぞれに、ピッタリな大きさのツリーを見つけて、幸せそう。

ツリーの先を、いさぎよく、おすまし顔で、さっと切り落とす動物たちのお母さんと、それをびっくりして見守る、お父さんと子どもたちの表情が、とってもかわいらしい。

この絵本は、1963年にモノクロで出版され、同じ著者の手で、2000年にカラー版となって、表紙のデザインも一新されました。

細かいペン画で、色も後からつけたとは思えないほど、自然でやさしい。登場人物の表情や動きが生き生きと感じられ、読むと楽しい気分になります。

ファッションでも、広告でも、10年も経つと、ひどく時代遅れに見えるのに、58年も前の、まんが風のイラストが、ちっとも古びて見えないのは、すごい事だと思いませんか?

シンプルなお話なので、イラストだけでも理解できますし、韻をふんだ文章がリズミカルで楽しいので、英語で読むのがおすすめです。

表紙のデザインも素敵で、お部屋に飾ってもよいですし、プレゼントにも喜ばれそう。飽きのこないストーリーは、クリスマスの定番として、お楽しみいただけると思います。
Mr. Willowby's Christmas Tree
by Robert Barry
Publisher: Doubleday Books for Young Readers
profile
谷津 いくこ
絵本専門士

絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。
StoryPlace
HP:http://www.storyplace.jp
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