痩せない豚は幻想を捨てろ(テキーラ村上)
はぁ、耳が痛い 痩せない豚は幻想を捨てろ
テキーラ村上(著) タイトルを見た瞬間、しばらく固まってしましました。『痩せない豚は幻想を捨てろ』って、私に向かって言っていますか?
著者のテキーラ村上さんは、ご自身がかつては「豚」だったそうです。 それも、外見は細いのにお腹ポッコリ、ご自身の言葉で表現すると「史上最悪の妖怪体型」だったのですって。 妖怪から人間へと進化すべくテキーラ村上さん 通称”テキ村”さんは、ダイエットを決意。 いろいろと迷走したものの、最終的に体脂肪率を一桁台まで落とすことに成功しました。 ご自分の体験をもとにしたダイエットとボディメイクについて、発信するメディア「痩せない豚は幻想を捨てろ」を立ち上げられたそうな。 これまでの発信をギュギュっと一冊にしたものがこの書籍といって良いかも。 私としたら、過去の発信を全て追うよりもこの一冊を「とりあえず読まなきゃ」と手に取った次第。 さて、テキ村さんが捨てろとおっしゃる幻想とは何か? それはWebや雑誌、新聞折込、あらゆるメディアを通して目にする言葉やものの数々。 ・最新のダイエットメソッド ・飲むだけで痩せるサプリメント ・〇〇するだけで痩せる エトセトラ、エトセトラ。 テキ村さんは言うてはります。それらは皆、幻想であると。 「自分は何の努力もせずに、楽して痩せる方法がこの世のどこかにはあるはず」という考えをまずは捨てるところからダイエットが始まると。 第一章はズバリ 脱、デブメンタル
〜まずは脳から痩せろ、話はそれからだ〜 (テキーラ村上さん『痩せない豚は幻想を捨てろ』目次より引用) はぁ、耳が痛いですわ。
もちろん、巷に溢れるダイエットメソッドで実際に痩せる方もおられるでしょう。 この本はそのような”小手先のテクニック”で(テキ村さん曰く)痩せなかった人に対して書かれております。 俺はデブの全てを理解した上で、第一章では「食欲に簡単に打ち勝つ方法」や「デブであるが故のメンタルをたたき直す方法」、
第二章では「デブから脱出する食事」、第三章では脂肪にトドメを刺す「運動編」第四章では「体型別デブ攻略編・完全編」について書き上げた。 (テキーラ村上さん『痩せないデブは幻想を捨てろ』P10より引用) どれもこれも、言葉は過激だけど、真っ当なことばかり。これがちゃんとできればそりゃ痩せられるだろうと思います。
ただ、私には続けられないような気もする……。 その辺りもテキ村さんはお見通しで、なぜダイエットが続けられないのかについても書いておられます。 「ねばならない」と思う心がブレーキになっていると。 「食事を制限しなくちゃならない」 「今日も筋トレしなくちゃならない」 こう思っている段階で、ダイエットは失敗しかけていますね。 テキ村さんは、ダイエットは誰が始めたのかと問いかけておられます。 誰かが首根っこを捕まえて「ダイエットしろ!」と脅してでもいるのかと。 「自分がやりたいと思ったことだろ?」「お前はやりたいんだよ、本当は!」と。 要するに、この本の第一章に書かれている「脳から痩せる」ことが一番肝心であり、もっとも高いハードルなのかもしれません。 いいか、自撮りで顔がシャープに見える角度を延々と探している場合ではないんだよ。ついに現実と向き合う日が来た。
(テキーラ村上『痩せない豚は幻想を捨てろ』P5より引用) ものすごく考えさせられましたワ。
池田 千波留
パーソナリティ・ライター コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、ナレーション、アナウンス、 そしてライターとさまざまな形でいろいろな情報を発信しています。 BROG:「茶々吉24時ー着物と歌劇とわんにゃんとー」 ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。私の視点で好き勝手なことを書いていますが、ベースにあるのは本を愛する気持ち。 この気持ちが同じく本好きの心に触れて共振しますように。⇒販売HP/Amazon
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