草笛光子のクローゼット (草笛 光子 )
奇跡の80代!とにかく草笛さんのファッションが楽しい 草笛光子のクローゼット
草笛光子(著) 私がパーソナリティを担当している大阪府箕面市のコミュニティFMみのおエフエムの「デイライトタッキー」。毎月第4週目には ”女子力向上委員会”コーナーをお届けしています。
コンセプトは「自分史上一番のワタシを目指して」。他者との比較ではなく、自分自身の女子力向上を目指し、いろいろな情報を発信するコーナーです。 3月の「女子力向上委員会」でご紹介したのは、今年出版されたエッセイ写真集『草笛光子のクローゼット』。奇跡の80代、草笛光子さんのファッションやこだわりから女子力アップのヒントをいただきました。 草笛光子さんは1933年生まれ。今年85歳になられます。 つい先日も、アガサ・クリスティ原作のドラマ(天海祐希さん主演)に出演されているのを拝見したばかり。 とにかく年齢が信じられないほど若々しく美しい女優さんです。 1950年に松竹歌劇団に入団されたことが女優人生のスタートですから、もともとスタイルが良く、華やかなかただったのでしょう。 でも、素地の良さだけで70年間も、美しさを保ちつつ第一線で女優さんを続けることができるほど、芸能界って簡単なものじゃないと思うのです。 きっと努力や心がけが違ったはず。 このエッセイ写真集は単なるおしゃれにかんすることだけではない、草笛さんの心ばえがあちこちに見え隠れするように感じました。 とはいえ、説教くさい話はどこにも出てきません。 とにかく草笛さんのファッションが楽しいの。 草笛さんは、いつか役作りに役立つかもしれないと、何十年も前の洋服やアクセサリを捨てずにクローゼットにしまってあるそうです。 実際に、2015年新春に放送された、三谷幸喜演出、アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』では、衣装やアクセサリはほとんど全部私物だったそう。 オファーを頂いてから、草笛さんが自分なりに、公爵夫人とはどんな人だろう、どんなファッションが良いだろうと試行錯誤していたとき、三谷幸喜さんからメールが届いたんですって。 「美しく出てください」と。 私はこのドラマを面白く拝見しましたが、草笛さんの公爵夫人は美しかったですよ。 このエピソードで私は今まで以上に三谷幸喜さんが好きになりました。 この写真集でわかるのは、草笛さんのこだわりのなさ。 女優さんなんだから、さぞや有名ブランドばかり着ておられるかと思ったら、コーディネートのあちこちにユニクロを上手に取り入れておられるんです。 特に、透け感のある黒のニットワイドパンツに、ユニクロのタートルネックセーター、マフラー、ハットを着用、そこにラルフローレンのミニバッグと、ジョルジオ・アルマーニのスエードパンプスを合わせたコーディネートには「カッコイイ!!」と拍手したくなりました。
(『草笛光子のクローゼット』P46) 84歳の草笛光子さんがこんなにもおしゃれに見えるのは、シルバーヘアの魅力も大きいと思います。
草笛さんが髪を染めるのをやめたのは69歳の時だそう。 2002年に舞台でがん患者さんを演じた時に、剃髪したことがきっかけですって。 以来、髪が黒かった時に比べて、服もメイクもキレイな色を選ぶようになったそう。 スカーフやブローチで、なんでもないシャツやニットをおしゃれに変えるコーデも満載。何度見ても飽きません。 ああ、私も早くもっと歳をとってシルバーヘアになりたい! でもシルバーヘアになれば良いというものではありません。 草笛さんは色について勉強をしたり、椅子代わりにバランスボールに座るなど、頭も体も鍛えておられます。 そういう姿勢も学びたい。 最後に、この本で紹介されていたエピソードの中で一番素敵なシーンを。 亡くなる直前の越路吹雪さんと街でばったりお会いした草笛さん。越路吹雪さんのお見立てで、いろいろお買い物をしたんですって。 その時ロエベの革のコートを強く勧められたそうですが、草笛さんは高価すぎて迷ったらしいんです。(草笛さんでもお値段で迷うことがあるんだ……) そしたらコーちゃんが断言。 「絶対に似合うから、私のおしゃれを信じなさい」
(『草笛光子のクローゼット』P86より転記) 越路さんのそのおっしゃりようと、お二人が並んでお洋服を選んでいるシーンを想像しただけでワクワクしちゃう。
もちろんこの時のロエベの革コートを着たお写真も掲載されています。 コーちゃんが啖呵を切っただけのことはある。 本当にオシャレで全く古びていません。 私はこの本の電子版を買って、いつどこででもタブレットやスマートフォンで見られるようにしようかなと、本気で考えているところ。 良い本に出会えました。超オススメの一冊です。 草笛光子のクローゼット
草笛光子(著) 主婦と生活社 旅番組での装いがおしゃれすぎると話題沸騰。役のために服を買って70年。奇跡の80代!越路吹雪さんとの思い出のコート、NYのジャンクアクセサリー、プチプラ服も大好き 出典:楽天 池田 千波留
パーソナリティ・ライター コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、ナレーション、アナウンス、 そしてライターとさまざまな形でいろいろな情報を発信しています。 BROG:「茶々吉24時ー着物と歌劇とわんにゃんとー」 パーソナリティ千波留の『読書ダイアリー』 |
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